ネットショップを始める時に必須の特商法とは?法律の内容・記載事項を確認しよう

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インターネットで商品を販売する時には、必ず「特定商取引法の記載」が必要です。

しかし、

  • 特商法ってなんだろう?
  • 特商法ってどうして必要なのだろう?
  • どんな内容を書けば良い?
  • もし書かなかったらどうなるのだろう?

といった疑問を持っている方もたくさんいると思います。

 

そこで今回は、

  • 特商法とはなにか
  • どのような内容を記載しなければならないのか

など、ネットショップ を始める上で知っておきたい特商法の基礎知識を分かりやすく解説します。

 

特商法とは?

特商法とは「特定商取引法」の略名で、特定の販売方法で起こりうるトラブルから消費者を守るための法律です。

 

具体的な内容としては、

  • 事業者の悪質な販売を防止するルール
  • 消費者をトラブルから保護するためのルール

の2つのルールが定められています。


また、特商法の対象となる販売方法として、

  1. 訪問販売
    事業者が自宅に訪れ、その場で直接購入申込みをしてもらう販売方法です。
    また、自宅でなくても、キャッチセールスやアポイントメントセールスも訪問販売に含まれます。

  2. 通信販売
    間接的な通信手段を用いて購入申込みをしてもらう販売方法です。
    新聞、雑誌、インターネット、郵便物、電話などの通信手段が含まれます。

  3. 電話勧誘販売
    電話で勧誘し、購入申込みをしてもらう販売方法です。

    通話の継続・終了にかかわらず、電話による勧誘から購入申込みに至った場合、電話勧誘販売となります。
    ※電話で勧誘せず電話で購入申込みされた場合は通信販売となります

  4. 連鎖販売取引
    販売組織に個人を勧誘していく取引方法です。

  5. 特定継続的役務提供
    長期間または継続的なサービスを提供し、対価を得る取引方法です。
    エステサロンや語学教室などのサービスが該当します。

  6. 業務提供勧誘販売取引
    「収入を得られること」を理由に消費者を勧誘し、高額な商品を購入してもらう取引方法です。

  7. 訪問購入
    消費者の自宅にある物品を事業者が購入する取引方法です。

の7つが指定されています。

 

上記の販売や取引のなかには、消費者に金銭的負担を負わせるリスクがある悪質な販売がされていることもあり、こうしたトラブルから消費者を守るために、特商法では様々なルールを記載することが義務づけられています。

 

具体的には、消費者がいつでも確認できる場所(ネットショップやパンフレットなど)に、販売にかかわる情報や特商法に基づいた規約を表記しておかなければいけません。

特商法にはどんな内容を記載する必要があるの?

特商法で記載しなければいけない内容は、大きく分けて

  1. 販売者に関する情報
  2. 商品の販売に関する情報

の2つです。

 

ネットショップや商品パンフレットでは「特定商取引法に基づく表記」というページを設け、下で挙げている項目を漏れなく表記できているか確認しましょう。

①販売者に関する情報

販売者に関する情報は、消費者からの信頼を得るためにも欠かせません。

必要な内容は以下の通りです。

 

  1. 事業者名
    販売を行う会社名や個人名を正しく記載します。

    法人の場合は登記申請している名称または責任者名、個人の場合は氏名もしくは開業届出申請を行った屋号を表記しましょう。

  2. 所在地
    上で記載した事業者が運営を行う場所の住所を正しく記載します。

    会社や事務所があれば該当住所を、個人の場合は自宅住所を表記するのが一般的です。

  3. 連絡先
    連絡先には電話番号、FAX番号、電子メールアドレスなどが含まれます。

    問い合わせに対応可能な日程・時間帯を表記しておくと、消費者・事業者双方の負担を減らすことができるので、こうした情報もあわせて書いておくと良いでしょう。

②商品の販売に関する情報(価格/支払い/返品/商品提供)

商品の販売に関する情報は、商品を購入するにあたって重要になる情報がたくさん含まれています。

 

消費者が不安なく購入申込みできるよう、以下のポイントを意識して記載しておきましょう。

 

  1. 商品等の販売価格
    商品により販売価格は異なるため、ここでは取り扱っている商品の相場を100円~30,000円のように記載します。
    ※販売価格が一律の場合は具体的な金額を記載します。

    また、実体がある商品だけでなく、ページの閲覧やコンテンツのダウンロードなど、データに金銭が発生する場合も、該当する料金を記載しましょう。

    物品以外で金銭が発生しやすいものには以下のようなものが挙げられます。

    <物品以外で料金が発生する商品例>
    ページ閲覧、コンテンツ購入、ソフトウェアダウンロード など

  2. 送料などの商品代金以外の付帯費用
    ネットショップなどで販売を行う場合、商品以外にも送料などの費用が発生しますよね?

    取り扱う商品や提供するサービスにより付帯する内容は異なりますが、『消費者負担となる「商品以外」の料金』を明確に記載しなければいけません。
    記載漏れがないよう、内容をよく確認するようにしましょう。

    なお、「送料のほか、各種手数料をいただきます」などのように、付帯費用をまとめて記載することはNGとされています。
    ※送料を含めた付帯費用を販売者側が負担する場合は、金額を記載する必要はありません。

    <商品以外に発生する費用例>
    送料、インターネット接続料金、通信料金、工事費、設置費、代金引換手数料 など

  3. 代金の支払時期
    支払時期とは、購入申込みからカウントされる支払い期限を指します。

    銀行振込みやコンビニ支払いなど、消費者の都合に合わせた形で支払い手続きが行われる場合、販売者は支払時期を記載しておくと、万が一お客さまが支払いをしなかった場合に購入申込を取り消すことができます。

    たとえば、「購入申込日(注文日)より起算して7日以内」と記載した場合、7日経っても支払いされない購入申込(注文)は事業者が自由にキャンセルできます。

    こうした記載がない場合、お客さまが支払いをされるまで商品を確保しておく必要があるなど、商品の在庫管理や梱包・発送に支障をきたすこともあるので、注意しましょう。

  4. 代金の支払方法
    可能な支払方法を全て記載します。

    クレジットカードや料金回収サービス、代行会社などのサービスを利用する場合、利用可能なカードブランドや会社名を正しく記載しましょう。

    なお、銀行振込みが可能な場合、振込先の記載は必須ではありませんので、「記載する/記載しない」は自分で判断しましょう。

    <記載する支払い方法例>
    各種クレジットカード、携帯電話会社の料金回収サービス、決済代行会社による支払い、銀行振込み、コンビニ支払い など

  5. 商品等の引き渡し時期
    引き渡し時期とは、購入申込み時もしくは決済完了時より起算して、商品がお客さまの手にはいる時期を指します。

    「購入申込みより○○日以内」や「決済完了時より○○日以内」のように具体的に記載しましょう。

    コンテンツなどのデータを販売する場合も、引き渡し時期の記載が必要となるため、「決済後ダウンロード可能」といった内容を記載しておくと良いでしょう。

    また、受注販売を行う場合は、発送予定時期を明確に記載するといった対応をしておくことも忘れないようにしましょう。

  6. 返品の可否と条件

    返品や購入申込みのキャンセルが可能かどうか、また返品やキャンセルを認めるための条件を記載します。

    原則として、「返品不可」や「ノークレーム・ノーリターン(NC・NR)」とだけ記載することは認められません。

    「未開封品に限り可能」や「到着後○○日以内に限り可能」のように具体的に記載しましょう。

    また、返品やキャンセルを行う際の送料負担などもここに記載します。
    例)サイズ違いなどお客さま都合によるキャンセルの場合は返送費をご負担いただきます など

    そのほか、商品に初期不良があった場合など、販売者としての瑕疵担保責任(検品でも気がつけなかった商品不備があった場合に、お客さまに対して負う責任のこと)についてもこの項目に記載しましょう。

    こうした記載はトラブル回避にも繋がります。

    ネットショップで起こりがちなトラブルやトラブルの回避方法については、『ネットショップでよくあるトラブルの事例と対応法まとめ』の記事も合わせて確認しておくと良いでしょう。

特商法を書かなかったらどうなるの?

特商法を記載せずに販売や取引活動を行った場合、以下のような禁止命令や罰則の対象となる場合があります。

  1. 業務改善の指示
    行政規制の1つです。
    特商法に違反する行為が指摘されると、業務内容改善の指示が行われることがあります。

  2. 業務禁止命令
    行政規制の1つです。
    特商法に違反する行為が指摘されると、業務を行うことが禁止される場合があります。

  3. 罰則
    業務改善の指示や業務禁止命令に違反したり、悪質な販売や取引を行った場合、懲役や罰金を科せられることがあります。

    罰則の詳しい内容については特商法第70条~第76条にかけて規定されています。

    内容は消費者庁が出している特定商取引法ガイドに記載されているので、販売活動を開始する前に目を通しておくと良いでしょう。

 

こうした様々な禁止命令や罰則は行政により定められている内容となっています。

 

また、ネットショップ開設のために利用しているサービス毎に特商法を記載しなかった場合の処罰等を定めている場合もあるので、

  • 行政による禁止命令や罰則
  • 利用しているサービスの規約

どちらの内容もしっかりと確認するようにしてください。

 

万が一心配・不明な場合は、消費者庁や近くの消費生活センター、利用しているサービス運営会社に確認をとるようにしましょう。

「こんな時どうしたらいい?」特商法の疑問点まとめ

初めてネットショップを開設する方など、販売初心者の場合、

  • 間違えていたらどうしよう?
  • 内容が不足していたらどうしよう?

など、各項目の「書き方」や「文章」に不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

特商法を作成するにあたり分からない箇所がある方は、以下を参考に販売内容に適した特商法を作成してみましょう。

特商法の書き方に迷った時は?

特商法は法律に関係する部分だからこそ、文面の作り方に悩んでしまうことも多くあると思います。

 

作成した内容に不備や間違いがないか心配な場合、どのように作成していけばいいか分からない場合は、以下の方法で1つずつ不安を解決していきましょう。

 

  1. 消費者庁が指定している特商法の内容に沿って作成する

    特商法は消費者庁に指定された順番に記載していくと漏れもなくスムーズに作成できます。

    なかには内容が決まらない項目や言葉が見つからない項目などもありますが、そういったものは一旦飛ばして書ける項目から書いてしまうのがコツ。

    以下の順番に特商法を一通り作成してみましょう。

    1.事業者名
    2.所在地
    3.連絡先
    4.注文方法
    5.販売数量
    6.商品等の販売価格
    7.送料などの商品代金以外の付帯費用
    8.代金の支払時期
    9.代金の支払方法
    10.商品等の引き渡し時期
    11.返品の可否と条件

  2. 他のサイトを参考にする
    自分で特商法を作ってみたら、他のサイトと特商法の内容を比べてみるのも方法の1つです。

    特に、競合サイト(同じジャンルの商品を取り扱っているショップ)なら、自分が販売したい商品やサービスにあった内容の特商法を規定している場合がほとんどなので、参考にできる項目がたくさんあります。

    日数や条件などに迷った際は、競合サイトに記載されている特商法を参考に作成してみましょう。

    ただし、他のサイトの文章を100%使用することは認められません。

    基本的な構成や規定を参考にしつつ、自分の言葉で作成するよう心がけましょう。

  3. 特商法のサンプル・例文を参考にする
    STORES.jpでは、特商法の内容をサンプルとして記載しています。

    具体的な数字やデータなどは自分の販売方法に合わせたものに置き換える必要がありますが、言い回しなどはそのまま利用することができるので、とても便利です。

    特商法の書き方に迷ったら?〜サンプルやテンプレートを参考にしよう〜

    STORES.jpで用意されている特定商取引法に関する表記のテンプレート
  4. 不適切な表現が混ざっていないかを確認する
    特商法の内容が完成したら、不適切な表現が文章中にないかを確認すると良いでしょう。

    消費者庁が出している特定商取引法ガイドでは、適切な表現と不適切な表現が比較して紹介されているので、最終チェックの段階で照らし合わせて確認してみると良いでしょう。

住所や名前を開示したくない時は?

特商法で記載すべき項目には、個人情報が多く含まれています。

 

自宅が作業場だから住所や名前などの個人情報を開示したくないな…という場合もあると思います。

 

ここでは、そうした場合の対策について紹介していきます。

 

  • 特定の条件を満たせば名前、住所、電話番号を省略できる

    名前、住所、電話番号は記載することが義務づけられた項目ですが、プライバシーの保護や表示可能スペースなどの問題から記載したくない場合、省略することができます。

    ただし、これらの項目を省略する場合は、必ず「請求により開示する旨の記載」が必要となるので注意しましょう。
    ※開示方法は書面や電子メールなど都合に合った手段で問題ありません。

    【重要な項目を省略する場合の記載例】
    ・省略事項はメールにて送信しております。
    ・お問い合わせいただいた場合に限り、省略事項を送付いたします。 etc

  • 省略できる項目・できない項目を把握しておく
    省略できる項目があると説明しましたが、消費者の安全を考慮して、特商法には省略できる項目とできない項目が規定されています。

    「本当は省略してはいけない項目を誤まって省略してしまった…!」ということがないように、省略できる項目とできない項目を下の表でしっかりと確認しておきましょう。

     

    表示事項

    販売価格・送料その他消費者の負担する金額

    全部表示したとき

    全部表示しないとき

    代金等の支払時期

    前払の場合

    省略できない

    省略できる

    後払の場合

    省略できる

    省略できる

    代金等の支払方法

     

    省略できる

    省略できる

    商品の引渡時期等

    遅滞なく行う場合

    省略できる

    省略できる

    それ以外

    省略できない

    省略できる

    返品に関する事項(返品の可否・返品の期間等条件、返品の送料負担の有無)

     

    省略できない

    省略できない

    販売業者の氏名(名称)、住所、電話番号

     

    省略できる

    省略できる

    法人であって情報処理組織を使用する広告の場合に法人においては代表者名または責任者名

     

    省略できる

    省略できる

    申込みの有効期限

     

    省略できない

    省略できない

    商品の隠れた瑕疵に関する販売業者の責任

    負う場合

    省略できる

    省略できる

    負わない場合

    省略できない

    省略できる

    ソフトウェアを使用するための動作環境

     

    省略できない

    省略できない

    商品の売買契約を二回以上継続して締結する場合の販売条件

     

    省略できない

    省略できない

    販売数量の制限等特別の販売条件

     

    省略できない

    省略できない

    請求により送付する書面の価格

     

    省略できない

    省略できない

    (電子メールで広告するときは)電子メールアドレス

     

    省略できない

    省略できない


    販売に関する多くの情報を省略できることが分かりますが、お客さまに安心してお買い物をしていただける環境を提供するという意味でも、省略できる内容も、できるだけ記載しておくようにしましょう。

    また、利用しているサービスによっては、特商法で省略できる項目・できない項目を独自で定めている場合があります。

    利用規約をしっかりと確認し、各サービスの規約に沿って登録するようにしましょう。

まとめ

特商法とは、消費者であるお客さまをトラブルから守るための法律で、「安全な取引を成立させるために欠かせない内容」として消費者庁により定められています。

 

特商法には『販売者に関する情報』として

  • 事業者名
  • 所在地
  • 連絡先

を記載する必要があります。

 

また、『販売に関する情報』として

  • 商品等の販売価格
  • 送料などの商品代金以外の付帯費用
  • 代金の支払時期
  • 代金の支払方法
  • 商品等の引き渡し時期
  • 返品の可否と条件

といった内容も必ず記載する必要があります。

 

特商法の記載内容に迷った場合や不安がある場合は、

  1. 消費者庁が指定している特商法の11項目に沿って作成する
  2. 同じような商品を販売している他のサイトの内容を参考にする
  3. サービス毎にテンプレートで用意されている特商法のサンプル・例文を参考にする
  4. 消費者庁が出している特定商取引法ガイド不適切な表現が混ざっていないかを確認する

といった順番で作成していくと良いでしょう。

※法律・法令が関係するような内容に関しては、不安や迷いが生じた場合は税理士など、法律の専門家などにアドバイスをもらうようにしましょう。

 

特商法の内容をしっかりと書いておくことで、トラブルを事前に回避することができる=ネットショップを運営している自分たちの業務負担を減らすことにつながるのはもちろん、お客様が安心してお買い物を楽しめるショップを作りあげることができます。

この記事を参考に特商法を完成させて、ネットショップ開業へのスタートを踏み出してみませんか?

 

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