ユーザーと一緒にスマートシューズORPHE TRACKを改善していく、no new folk studio

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毎月10,000件のショップがお商売を始めているSTORESには、個性豊かなショップオーナー様がたくさんいらっしゃいます。

 

今回は、センサーが内蔵されたスマートランニングシューズORPHE TRACK(オルフェトラック)を開発するスタートアップ、株式会社no new folk studioの平野さんと川元さんに、商品の開発段階からお客さまを巻き込むコツやコミュニケーションで気をつけていることなどを教えていただきました。

ベータ版で購入者の声を集める

ーORPHE TRACKには、購入してくれた方を招待するSNS上のコミュニティがあると聞きました。

 

川元さん:2019年7月に製品化前のベータ版の販売を開始しました。本製品を販売する前に、どんな反応があるのか、アプリの使い心地やシューズの履き心地などのフィードバックをもらうのがベータ版の目的だったので、購入者をFacebookのコミュニティに招待しました。

 

シューズを使った感想、どんなデータが取れるのかなど、意見交換ができれば製品の改善にも繋がりますし、ユーザーさん同士がコミュニケーションを取れたら面白いんじゃないかという思いがありました。

 

ーWEBアプリなどでベータ版をリリースするのはよく見ますが、ハードウェアだと珍しいですよね。

 

川元さん:ハードウェアのスタートアップがソフトウェアに比べて少ないのもあると思います。いきなり本製品をリリースするよりもお客さまのニーズを把握して少しでも本製品に組み込んでいければとの思いから、ソフトウェアのようにベータ版を先に発売することにしました。

 

 

ーなぜコミュニティをFacebookで立ち上げたのでしょうか?

 

川元さん:ORPHE TRACKの想定ターゲット層が30〜40代で、仕事もバリバリとこなし、趣味はランニングやスポーツという方だったので、そういう方のFacebookの利用率の高さから選択しました。

 

ー確かに、ターゲット層とFacebookのユーザー層は相性がよさそうですね。初回の時点でどの程度コミュニティにいらっしゃったのでしょうか?

 

平野さん:100名程度ですね。

 

川元さん:ターゲットとしていた30〜40代の方も多かったのですが、50代以上の方もいらっしゃいました。8割は男性でしたね。

 

ーコミュニティで、フィードバックをいただけるように工夫していたことはありますか?

 

川元さん:急にコミュニティに招待されても発言しにくいだろうなと思ったので、ランニング業界で著名なトレーナーやコーチの方々にORPHE TRACKを広めるアンバサダーになっていただき、アンバサダーの方にもコミュニティに入っていただきました。

 

アンバサダーの方が「こんなデータがとれました」と投稿するとそれに対してコメントしたり、それを見て「こんなデータが取れた、何キロ走りました」と投稿してくれる方が出てきました。

 

平野さん:発言してくれた方に対して、アンバサダーの方が「こういうふうに改善していけばいいですよ」とアドバイスをコメントしていただいていたので、ユーザーさんも投稿しやすかったのかなと思います。

 

ーアンバサダーの方はコミュニティで投稿することにインセンティブがあったのでしょうか?

 

平野さん:投稿に関してはないですね。アンバサダーの方にはシューズを提供していたのですが、アンバサダーになっていただくにあたってORPHE TRACKを体験していただき、シューズ自体を気に入ってもらっていました。なので、自主的に協力いただけたのだと思います。

とりあえずやってみる、課題を少しずつ解決していく

ーユーザーの方と接する時に気をつけていることはありますか?

 

川元さん:2019年はランニングイベントを週1回の頻度で実施していました。イベントは、アプリの操作説明から始まるのですが、参加者が問題なく操作できているかを意識して見ていました。アプリの使い方でつまずいてる部分がないかを観察して、課題を社内に持ち帰って、アプリの改善に繋げています。

 

また、イベントに参加された方のランニングのお悩み、フォームのどこが気になる、どこを怪我するのかを質問して、ORPHE TRACKを使って改善できる部分がないかを意識して聞いています。

 

平野さん:これまでのイベントには必ずトレーナーの方も参加してもらっています。イベントに参加された方は、ランニング後のデータを元にトレーナーの方からアドバイスを受けたり、エクササイズの方法を教えてもらっているのでそれも満足度向上に繋がっていると感じます。

 

川元さん:一般的に行われているランニングイベントでもアドバイスを受けることはできますが、改善されたことをデータを元に知ることで満足度がより上がると感じています。

 

また、もしそのイベントでフォームが改善できなかったとしても、ORPHE TRACKを使っていただければ、データで改善点がわかるので、データを活用する意味を感じていただけるかと思います。

 

ーイベントは購入されたユーザーさん向けなのでしょうか?

 

川元さん:購入された方に向けたイベントも購入前に体験いただくイベントも実施しています。

 

購入前の体験イベントでは、初めてORPHE TRACKを体験した方からのフィードバックをいただき製品の改善に活かしていくこと、購入された方向けでのイベントではシューズの使い方、データの見方をしっかりと知っていただくことで買って終わりではなく、買ってからの満足度を高めることを目的にしています。

 

ー運営は少人数でされていると聞いたのですが、イベントを毎週実施するって大変じゃないですか?

 

川元さん:2019年の春からイベントを始めて僕とトレーナーの2人で3〜5名の参加者を対応していました。しかし最初の頃はイベントをやり切るということに意識が向いてしまい、しっかりと参加者と向き合うという時間が少なかったと感じています。例えば、アプリの操作方法を十分に伝えきれていなかったりと、課題がたくさんありました。

 

イベントごとにアンケートをとって、イベントが終わった後には必ず反省会をして、課題点をひとつずつ改善していきました。

 

そうしたらだんだんとイベントの形式も、進行や内容も定まってきて、冬頃には、何十名が参加するようなイベントを企業とやらせていただいたり。少人数でも、たくさんのお客さまの対応ができるようになりました。

 

 

平野さん:スタートアップというのもあって、失敗を咎めたりはしないですね。失敗から学ぼうという風土なので、チャレンジがしやすい環境というのもあるかと思います。

 

川元さん:とりあえずやってみて、回数をこなして、課題を解決していく。失敗からフィードバックを得て、次に繋げられるのが一番大事だと思います。

自分たちからアクションを起こすとクチコミは生まれる

ーSNS上でのコミュニケーションで、気をつけていることはありますか?

 

川元さん:Instagramは、公式アカウントとサブアカウントを設けています。

公式アカウントでは、イベントの写真やPOP UPの告知など、いわゆる公式な投稿が多いのですが、

 

サブアカウントはライトな感じで運用しています。あなたのランニングあるあるはありますか?、ランニングフォームはこの3つの中のどのタイプですか?などのアンケートを取ったり、フォロワーさんと自由にコミュニケーションをとれるようにしています。

 

 

サブアカウントの方がフォロワーさんの反応がいいんです、人が見えるんだと思います。今日はORPHE TRACKを履いて、走りました〜!など、データと共に投稿しています。

 

ーコミュニケーションが生まれるのがSNSの良さでもありますよね。

 

川元さん:はい、投稿をきっかけに、このシューズはなんだろうと気になって見てくれる方もいます。

 

平野さん:Instagramに関しては、インフルエンサーの方に協力いただいています。投稿の仕方のアドバイスをもらって、フォロワーさんを増やしていけるようにしています。

 

ーSNS上でハッシュタグ投稿やクチコミが多いなと感じたのですが、投稿してもらうために工夫していることはありますか?

 

川元さん:クチコミを増やすために気をつけているのが、自分たちからアクションを起こすことです。

 

イベントに来てくれた方に、SNSに投稿してください、クチコミお願いします、と伝えただけではなかなか書いてもらえません。でも、こちらから、今日のお写真をSNSに投稿してもいいですか、投稿する時にメンションつけてもいいですか、と聞くと、いいですよと喜んでいただけます。

 

すると、お返しにイベントの写真やORPHE TRACKが光っている写真をSNSにあげていただけたり。自分たちからアクションを起こすのがクチコミをもらう上では大事だと思います。

全国どこでもランニングのコーチングが受けられる世界へ

ー今後の展望を教えていただけますか?

 

平野さん:ユーザーの方が登録できるランニングクラブを立ち上げようとしています。オフラインの場で練習会を定期的に開催して、ユーザーさん同士がリアルな繋がりをもって、コミュニケーションを取りやすいようにしたいと思っています。

 

ー今後リアルでのコミュニティを広げていくと、ユーザーさんの居住エリアも大事なのかなと思ったのですが、首都圏の方が多いんでしょうか。

 

川元さん:首都圏の方が多いですが、全国各地から購入いただいています。リアルな場も全国展開できたらいいなと思っていますが、まずはオフィスのある渋谷を起点に始めたいと思っています。

 

ランニングは場所を選ばずできるものですが、首都圏はランニングコーチやトレーナーがいて、相談できる環境があると思います。ただ、地方ではそういうコーチやトレーナーが少ないので、ORPHE TRACKがコーチの代わりになればいいなと思っています。

 

平野さん:地方の方はコーチングを受けられる機会が少ないので、ORPHE TRACKのアプリの機能で、解決していきたいと思っています。また、トレーナーに協力いただいて、オンラインコーチングをInstagramで始めています。ランニングに関するお悩みのアンケートをとって、それに回答するという流れです。

 

 

リアルな繋がりとオンラインの繋がりは離れているようで、切っては切れない関係だなと思うので、どちらも並行して進めていきます。

 

川元さん:僕自身ずっと陸上をやっているのですが、スマートシューズがランナーにとって当たり前になるといいなと思います。データや科学的な根拠のあるトレーニングを学生からプロ、市民ランナーまでが当たり前に受けられる世界にしていきたいですね。

 

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文:ストアーズ・ドット・ジェーピー広報 加藤千穂
写真:株式会社no new folk studio提供

 

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