STORESでお商売を始められるオーナーさん、毎月約10,000人。
ブランドづくりには、やるべきことがたくさんありますが、本気で踏み込むと奥が深い。そんなブランドづくりに必要な知識・スキル・トレンドを、専門家に伺うコーナー「ブランドのつくりかた」
今回は、梱包資材について。
インタビューを受けていただいたのは、パッケージ印刷プラットフォーム「canal」を運営している、株式会社reの代表取締役 福村さんです。
ダンボールがオリジナルで作れると思っていない、作るとしても、結構お金も時間もかかるんじゃないの?と思っているみなさん、ぜひ読んでください!
パッケージはブランドを体現することが大事
ーパッケージが大事にすべきことってなんですか?
パッケージ単体というよりは、ブランド全体の中でパッケージの役割を考えることが大事だと思います。
お客様に一番最初に目に触れるパッケージだからこそ、どのような思いで作られているのかなどストーリー、ブランドを体現することが大事ですね。
パッケージは誰もそんなに気にしてないし期待してないと思うんですよね。なので、自分なりのこだわりを出すだけで全然違うと思います。
最近、STORESのオーナーでもある、Treat ürselfさんの箱を製作したのですが、全面ピンクでデザインされていてとても可愛いんですよね。
玉手箱みたいなイメージでうなちゃん(オーナーさん)の商品へのこだわりと同じくらいのこだわりを感じらました。
ブランド全体やInstagramの世界観ともマッチしていて、思わずパッケージが欲しくて購入される方もいると思います。
このようなブランドを体現した素敵なパッケージは、購入者さんがSNSに上げることも期待でき、それを見た方が新たなファンになってくれますよね。
ー初級編として、用意必須なものは?
化粧箱、緩衝材、ダンボール、ガムテープは必須です。
あとは、間仕切りがあるといいですね。
間仕切りは、緩衝材を利用せずに商品を固定することができます。
ガムテープは、段ボールの形状によっては不要です。
梱包資材の中で一番オリジナリティを出せるのは、化粧箱、ダンボール個包装だと思います。
ただ、すぐにオリジナルを作るわけでも無いですよね。
そんな方でも「いつか自分がオリジナルを作るかも」と思って、納期や進め方は理解しておくのはおすすめです。
いざ作ろうと思った際に「思ったより時間かかるな」となって、商品の販売時期がずれたりするのは避けたいものです。
これは後ほど説明しますね。
ーパッケージにおいて気をつけたほうがいいことは?
一点目は、当然ですが、商品に適した素材であること。
まずは機能的なところで、中の商品が壊れないようにすることです。
そのため、箱の厚みや中の緩衝材等に配慮する必要があります。
2点目は繰り返しになりますが、ブランドにあっていることです。
加えて、細かいところだと、オリジナルでパッケージを作るときは、送り状を貼る位置は大事だと思います。
せっかく印刷したロゴが隠れちゃうと勿体無いので、その辺りは考えておく必要があると思います。
パッケージは原価の割に、高級感を出したりブランド醸成ができたりするものだと考えています。1,000個程度作れば製造単価はかなり下がります。
また、配送方法を検討し直すことによって、浮いた配送費分を配送費分をパッケージに投資するのもいいと思います。
「将来的に大きくなることを見据えて、今準備しはじめよう。」と考えることができれば、多めに作る選択肢もありですよね。
ちなみに、梱包資材にかける適正価格は、売上に対して1〜5%程度と言われています。
それを目安として、どこまでブランディングに投資するかで、決めていくのがいいと思います。
ーcanalについて教えてください。
canalは、パッケージ印刷プラットフォームで、全国の印刷会社の保有設備をネットワーク化しています。
簡単に言うと、発注者と品質・価格・納期が最適な印刷会社をマッチングするサービスです。
STORESなどを使えば、商品を売ることは簡単にはできると思うのですが、販売前後のプロセスって全然昔から変わってないのでは?と思っています。
つまり、スモールチームの方が、ブランド作りに注力できる時間ってどれだけあるんだろうな?って。
パッケージに関しては、そもそも誰に頼んでいいかわからない!という方や、考えずとも諦めている方も多いのでは?と思っています。
いざやろうと思っても、ロットが多いと言う悩みもよく聞きます。
そんな方に向けて、安く・早く・オリジナルのものが作れる。というサービスを作っています。
僕たちは「いいパッケージは、最高のはじめまして」という言葉を大事にしています。
パッケージは、購入者さんに最初に触れる接点だと思うので、そこでどのような印象を持たれるかが決まってきます。
また、少し大袈裟な話かもしれないですが、パッケージは購入者の人格にまで影響を与えるんじゃないかと考えています。
高級品・ブランド品を買うと、パッケージもかなりしっかりしてますよね。
そのブランドが意味するところって?というのは言葉にできなくても、そのブランドらしさを吸収したいという意欲はあると思うんです。
家に遊びにきた友達にも「ああゆうブランド買うんだ」って思われるじゃないですか。
ーcanalでパッケージを作るときの特徴は
オンラインで簡単、安く、早く作ることができることです。
ベースとなる形・商品があり、それだと最短2週間で作ることができます。
既存のやり方、とても長いですよね…。
印刷会社さんに連絡をとってから納品までに半年以上かかる例もあるようです。
これをcanalなら、最短2週間でできます。
canalのサービスサイトも、シンプルで使いやすいものを意識していますね。
ロットに関しては、ダンボールだと100個から作れます。
それ以外も、Treat ürselfさんのようにフルでオリジナルで作りたい場合は、お打ち合わせの上、進めていくことができます。
要望を伺えば大体イメージが付きますので、ご提案させていただき、進めていく形になります。
また、パッケージでブランドオーナーの売上が上がるのが理想だと思います。
現状可視化が難しいので、将来的に研究していきたいですね。
毎月オーナーさんに新しいデザインの箱を送ってあげるのも構想しています。
長期的には、オーナーさんのブランド作り以外の時間をできるだけ無くしたいです。
最近では初期費用を抑えて小ロットでオリジナル資材を作れるサービスも開始したり、オンラインでデザインができる機能もリリースしたので是非ご利用ください。