この記事では誰もが楽しくポップアップストアを開催できるように、ポップアップ運営の壁であるVMDについて噛み砕いて説明していきます。
昨今の新型コロナウイルスの影響で、店舗運営は難しい場合もあると思いますが、STORESが運営してきたWHITE GALLERYで得たノウハウを共有したいと思い、記事を書きました。
また店舗を運営できるタイミングで参考にしていただければ幸いです。
※本記事でご紹介する売場画像は、過去にWHITE GALLERYにて弊社スタッフ、またはブランドが行ったディスプレイになります。
前回のおさらい
前回の記事、売場作りのコツとなるVMDを噛み砕く③ 〜什器と空間演出〜では、
ハード面の空間演出のコツを「什器」「装飾品」「ライティング」に分けてご紹介し、これらが整うとお店のクオリティが上がることについてお伝えしました。
そして今回からは商品種類別の陳列テクニックをご紹介します。本記事ではアパレル編のご紹介です。
アパレルの陳列方法
代表的な陳列方法はハンギングとたたみの2種類です。
それぞれのポイントと、メリット・デメリットをご紹介します。自身のブランドイメージに合う陳列方法をとりいれましょう。
ハンギング
美しいハンギングのポイント
・商品をハンガーにかけるときは、服の中心をハンガーの中心と合わせる
・ハンガーのフック部分がくるくる回らないように注意する
・ハンガーとハンガーの感覚を全て統一する
・適正物量…1200cmのラックで24本(アイテムにより誤差あり)
・サイズ…手前から奥に、小→大
・色…手前から奥に、明るい(薄い)→暗い(濃い)
※ハンギングのテクニックは後ほどご紹介します。
ハンギングのメリット
・デザインや丈の長さが一目でわかる
・物量少なめ=モード、物量多め=カジュアルなど表現がしやすい
・フェイスアウト使用で物量が多く見せられる
・初心者でもメンテナンスが簡単
・商品にシワがつきにくい
・お客様にとって商品が取りやすく戻しやすい
ハンギングのデメリット
・ハンガーの費用がかかる
・ニットやカットソーは型崩れに注意が必要
・量をかけすぎると見にくくなる
たたみ
美しいたたみのポイント
・たたみ幅を揃える
・隣りと線を揃える
・重ねる枚数は4枚〜8枚
・サイズ…手前から奥に、小→大
・色…手前から奥に、明るい(薄い)→暗い(濃い)
たたみのメリット
・フロントのプリントが見やすい
・たたみ幅で商品の表情が変わる
・テーブルを使うとディスプレイのような見せ方が可能
たたみのデメリット
・重ねすぎると手に取りにくい
・幅を揃えてたたむ必要があり経験が必要
・しわがつきやすい
ハンギングのテクニック
先程ご紹介したメリットが最大限に発揮できるテクニックがいくつかあります。
はじめはシンプルなリピート構成やアイテム陳列がおすすめです。
リピート陳列
リズムよく均等に配置することで統一感がでて見やすい
シンメトリー陳列
什器内で左右対象に配置する陳列方法。左右対象はヒトの特性上美しく感じやすい
アイテム陳列
シャツ集積のラック、パンツ集積のラックのようにアイテムの種類で分類する陳列(対義語:スタイリング陳列)
カラー分類
同系色で分類すると世界観がだしやすい。シーズンの立ち上がりや、セール後半の物量が減ってきたタイミングで使われることがある。色の移り変わりはグラデーションにすると見やすくなる。
たたみのテクニック
たたみはハンギングよりも難易度が高いため、下記のようにたたむ頻度が少なくなる仕掛けを取り入れてもよいでしょう。
ディスプレイ利用
シェルフなど什器の天板は、グッズと合わせて見せ場として展開するのもよい。その下に買い場として在庫を用意しておくと、お客様は手に取りやすい。
着用イメージを訴求する
自分に似合う物がピンときやすいお店は、ここがしっかりされている場合が多いです。「ピンとくる=購買意欲がわいている」ということになるためぜひ取り入れましょう。
マネキンの利用
マネキンがあることで商品の着用イメージが伝わりやすくなります。小物を使ったトータルコーディネートをしてあげるとより効果が発揮されます。
マネキンの着用商品に興味をもったお客様がすぐにその商品を見つけられるように、展開場所は近くにすると親切です。
スタッフ着用
販売員は動くマネキンといわれるように、お客様に与える影響は大きいです。おすすめのコーディネートを着用し、お客様にもご案内することで説得力がうまれます。
まとめ
アパレル編いかがでしたか?シリーズ「売場作りのコツとなるVMDを噛み砕く」を①から見てくださった方は結構知識がついたのではないでしょうか。
次回はアクセサリー雑貨編になります。ぜひご期待くださいませ。