カフェは、店舗を構えて営業するほかにも、ネットショップを開業しているケースも最近増えてきています。では、実際にカフェがネットショップを開業しようとした際に認可などが必要なのでしょうか?
この記事では、コーヒーのネット通販に必要な許可やポイント、事例などを解説します。カフェをはじめ、飲食店全般におけるネット通販のポイントは、以下の記事をチェックしてみてください。
『飲食店でネット通販をはじめたい!販売サイト・開設手順・事例も全てご紹介』
- ネットショップを始めるカフェがまず考えること
- 食品の種類に応じた営業許可を取得する
- カフェのネットショップ開業に STORES を活用する
- STORES でネットショップ開業したカフェの事例
- カフェのネットショップ開業に STORES を活用しよう!
ネットショップを始めるカフェがまず考えること
カフェがネットショップを開業する場合、「何を売るか?」で実際に行なうべき準備が大きく変わってきます。なぜなら、以下のような販売する商品の種類によって、必要な許可申請が異なるからです。
- 食品
- 酒類
- 健康食品
- 医薬品
- 化粧品
- 中古品
など
カフェでは、実店舗を訪れたお客さまにコーヒーやトースト、軽食などを提供している例が多いと思います。この場合、食品衛生法にもとづく喫茶店営業許可あるいは飲食店営業許可をすでに取得しているはずです。ただ、ネット通販を行なうには、また別の営業許可の取得が必要になります。
カフェのオリジナルマグカップやスプーン、Tシャツなどの「食品ではないもの」をネット販売する場合、保健所などへの許可申請は不要ですが、コーヒー豆やカフェでつくったスイーツ、パンなどの「食品」を売る場合、これからご紹介するポイントに注意して許可申請の準備をしましょう。
食品の種類に応じた営業許可を取得する
カフェがコーヒー豆やスイーツ、食品をネットショップで販売する場合、以下の条件によって、必要な許可申請が大きく変化します。
- 自分の店で製造した食品なのか?
- 食品の種類は何なのか?
- どのような形で販売するのか?
例えば、ネットショップのために開発したスイーツを自分のお店で製造する場合は、食品衛生法および各地方自治体の条例で定められた「製造業許可」が必要です。
また、乳類や食肉、氷雪、魚介類などは、鮮度が下がることで食中毒発生の恐れがあります。カフェで製造せずに他メーカーから取り寄せて販売だけ行なう場合でも、食品衛生法の許可が必要となります。
さらに、スイーツを冷凍して販売する場合も、食品の冷凍または冷蔵業の許可が必須です。
ちなみに、コーヒー豆を販売する場合、以前は許可が不要でしたが、2021年6月から許可が必要になりました。自家製のコーヒー豆を売る場合、他所から仕入れて売る場合、どちらの場合でも届け出が必要になるので注意してください。
必要な届出一覧
食品をお店で製造する |
製造業許可 |
乳類や食肉、氷雪、魚介類 |
食品衛生法の許可 |
スイーツの冷凍販売 |
食品の冷凍または冷蔵業の許可 |
コーヒー豆の販売 |
コーヒー製造業の届出 |
細かな条件は各自治体によって異なるので、事前に問い合わせて確認してみてください。また許可申請の手続きは通常10日~2週間ほどの時間がかかるので、時間に余裕を持って対応することが重要です。
販売商品につける食品表示ラベル作成も必要
カフェで製造した食品に対して、以下のような内容が記載された食品表示ラベルの貼り付けが食品表示法で定められています。
- 名称
- 原材料名
- 添加物
- 内容量
- 消費期限および賞味期限
- 保存方法
- 食品関連事業者の氏名または名称および住所
他にも、アレルギーや添加物など健康を管理する際に判断基準となる表示についても、原則として表示することが義務付けられています。特に、健康問題に発展する可能性があるアレルギー関連の情報は、適切に表示することが重要です。
カフェのネットショップ開業に STORES を活用する
販売商品や売り方を決定し、保健所への許可申請が完了したら、次はネットショップ自体の準備を行ないます。ネットショップで使うホームページの制作は、Web製作会社や構築代行サービスなどでも行なえます。
ただ、お金をかけずに早く開設したい場合は、無料で使える STORES を活用するのがおすすめです。以下のように、自分で各種設定をしながらネットショップに必要な準備を進められます。
販売者と商品販売に関する情報を記載する
インターネットを利用して商品を販売したい場合、特定商取引法の記載が必須です。
特定商取引法とは、特定の販売方法で起こりうるトラブルから消費者の安全を守るための法律です。事業者の悪質な販売を防止する方法、そして消費者をトラブルから保護するための方法を示さなければなりません。
もし違反した場合は、業務改善命令や業務停止処分が科されることもあるので要注意です。初めて特定商取引法の記載を作成するのはとても難しいものですが、STORES ではサンプルが用意されているので簡単に作成することが可能です。
『ネットショップで必須の特定商取引法とは?書き方・テンプレートもご紹介』
クレジットカード利用申請をする
STORES は無料プランでも、以下のような幅広い決済手段に対応しています。
- クレジットカード
- あと払い(ペイディ)
- コンビニ決済
- 銀行振込
- PayPal
- キャリア決済
- 楽天ペイ
クレジットカード決済を導入したい場合は、事前に申請して審査を受ける必要があります。審査は、通常10日程度で完了します。
発送方法や梱包方法、送料を決める
STORES で商品を発送する場合、おもにメール便と宅配便を使用することが多いです。メール便は、主に軽量なものや小型なものを発送するのに向いた方法で、日本郵政のゆうメール、ヤマト運輸のネコポス、佐川急便の飛脚メール便があります。
一方で、宅配便は大きめなものや大量に商品を発送する際に向いている発送方法です。代表的なものとしては、日本郵政のゆうパック、ヤマト運輸の宅急便、佐川急便の飛脚宅配便があります。
利用者側としては、とにかく安さや早さを追求する傾向があります。送料については、実費を精算する方法もありますが、全国一律価格に設定したり、一定金額以上の購入で無料にしたりするなどの設定により、消費者に対して購買意欲を削がないように配慮することが重要です。
STORES の場合、地域ごとの送料や合計金額、注文個数ごとの送料設定が可能で、全商品に発送手段の一括設定も容易に行なえます。
また、安価な商品であればまだしも、高級な商品を発送した際に輸送時のトラブルに巻き込まれないように配慮しなければなりません。宅配便の場合、ワレモノなどを指定して発送できるので、より安全に発送したい際に活用しましょう。
STORES でネットショップ開業したカフェの事例
初めてネットショップを開業する場合、カフェに合ったテンプレート選びや、商品の見せ方、売り方などでいろいろと悩みが生じるでしょう。そこで、実際に STORES を使って食品などをネット販売するカフェの事例を参考にするのがおすすめです。
ここでは、STORES を使ってネットショップ開業したカフェの事例をご紹介します。
【STORES 導入事例】常連のお客さまの声からネットショップ開設。手書きのメッセージで店舗と変わらない接客を - BERTH COFFEE -
東京の東日本橋にあるホステル CITAN(シタン) の一階に併設されているコーヒースタンドである BERTH COFFEE(バースコーヒー) は、主にホステルの利用者に愛用されています。
さまざまなロースターコーヒーを取り扱っていますが、新型コロナウイルスの影響により在宅勤務されている方にもおいしいコーヒーを楽しんでもらおうと、ネットショップを開業したそうです。
コーヒー以外の商品も充実しており、定番となっているキャロットケーキやバウンドケーキ、カヌレも販売しています。始めた当初は常連さんが多く購入されていましたが、今では東京以外の関東圏からの注文が増えています。
また、全体の3割がリピーターということで、安定した売上を得ているとのことです。
BERTH COFFEE(バースコーヒー) の事例は、以下記事でより詳しく解説しています。
『常連のお客さまの声からネットショップ開設。手書きのメッセージで店舗と変わらない接客を - BERTH COFFEE -』
なお、STORES のサービス詳細は以下からご確認いただけます。
カフェのネットショップ開業に STORES を活用しよう!
カフェがネットショップを開設する場合、販売する商品によっては許可が必要になります。また、許可を得たあとも特定商取引法の表示が必要になります。必要な手続きを漏れなく進めましょう。
STORES では、初めてネットショップを開設する方でも簡単に行なえるようにサポート体制が整っています。ぜひ STORES を利用して、魅力的な商品を多くの方に提供できると良いですね。
また、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』で詳しく解説しています。
『ネットショップを開業するために実践したい12の行動リスト』『ネットショップ開業の7ステップ!開業の基本的な流れと集客・販促のコツ』でも、ネットショップの開業手順やコツに関して詳しく解説されています。参考にしてください。