ASPカート型やモール型など、ネットショップ開業サービスでは手数料がかかるのが一般的です。コストを抑えるためにも、なるべく手数料の安いサービスを選びたいですよね。
もちろん安さだけを基準にするべきではありませんが、各サービスの手数料をあらかじめ把握しておくことは、サービスを比較検討する際に、一つの判断基準として役立ちます。また、機能性やデザインが同程度であれば、手数料の安いサービスを選んだほうがお得です。
今回の記事では、ショッピングモールとASPカート型、それぞれにおける手数料の種類と料金を解説します。
- ネットショップでかかる手数料の種類
- ASPカート型ネットショップ各社の手数料比較
- モール型ネットショップ各社の手数料比較
- ネットショップ各社の手数料・料金の一覧比較表
- 【まとめ】ネットショップでかかる手数料を比較してお得なサービスを選ぼう
ネットショップでかかる手数料の種類
最初に、ネットショップで発生する手数料にはどのようなものがあるのか解説します。
決済手数料
お客様が支払いにクレジットカードやキャリア決済などを利用する際、クレジットカード会社や携帯会社、ネットショップ作成サービスに支払う手数料です。
決済手数料は、サービスで一律になっているパターンと決済方法によって異なるパターンがあります。決済手数料だけでもかなりの額になるケースも多く、利用する前にどのような決済方法があり、どのくらい手数料がかかるのか、概算で予測しておきましょう。
振込手数料
ほとんどのサービスで、出金依頼には振込手数料が発生します。一定の金額に満たない出金を依頼する場合、振込手数料だけでなく事務手数料も発生するサービスもあり、注意が必要です。
早期に入金する場合の手数料
一般的に、入金サイクルは月1回のケースが多いようです。ただ、ビジネスでは資金不足で入金を早めたいタイミングもあるでしょう。入金サイクルは早められますが、その際「早期入金手数料」が発生するサービスが多いです。
利用料・販売手数料
Amazonや楽天市場など、ショッピングモールに出店する際にかかる手数料が「利用料・販売手数料」です。毎月運営側に一定額支払うのが利用料で、商品が売れるたびに運営側に払うのが販売手数料です。
ASPカート型ネットショップ各社の手数料比較
Amazon・楽天市場のようなショッピングモールへの出店に対し、ネットショップ運営に必要な機能の提供を受けて、独自のショップを構築できるのがASPカート型のネットショップ開業サービスです。
ショップデザインはテンプレートから選んでカスタマイズするパターンが多く、ITやWeb関連の知識に自信がなくても、簡単にネットショップをオープンできます。
初期費用・月額料金無料のサービスが多いので、料金に関しては、手数料の大小で比較検討するとよいでしょう。
では、代表的なASPカート型サービスの手数料を比較してみましょう。
STORES
初期費用無料で、月額料金もフリープランであれば0円。気軽にネットショップにチャレンジできます。決済手数料は有料プランのほうが安くなっています。月間売上が20万円以上の場合、スタンダードプランのほうがお得です。
手数料 |
【決済手数料】 フリープラン:5% スタンダードプラン:3.6% 【振込手数料】275円 【振込事務手数料】10,000円未満275円/10,000円以上0円 |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
フリープラン:0円 スタンダードプラン:2,980円 |
BASE
初期費用・月額料金は無料。ショップデザインが決まったら、その日からビジネス開始OK。
800万ユーザーを有するショッピングアプリ経由での集客が期待できますが、決済手数料のほか、サービス利用料・振込手数料・振込事務手数料が発生するため、全体的な手数料はやや高めです。
手数料 |
【決済手数料】3.6%+40円 【サービス利用料】3% 【振込手数料】250円 【振込事務手数料】20,000円未満は500円/20,000円以上は0円 |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
無料 |
Jimdo(ジンドゥー)
本格的なホームページ作成のための機能が充実しているサービスです。ホームページ作成機能がメインですが、ネットショップ構築にも対応しています。
Jimdoそのものに決済機能は備わっていないので、決済手数料は外部の決済手段の規定に準拠します。以下の表では、フリープランでも利用できるPayPalの決済手数料を載せています。
手数料 |
【決済手数料】 国内3.6%+40円 海外4.1%+40円 ※決済手段としてPayPalを利用した場合 |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
フリープラン:0円 Proプラン:965円 Businessプラン:2,460円 SEO Plusプラン:4,110円 Platinumプラン:5,190円 |
Square オンラインビジネス
オンラインで簡単に申し込め、手間のかかる契約手続きなどはありません。初期費用・月額料金などの固定費はなく、振込手数料も無料。決済ごとに発生する決済手数料のみのシンプルな仕組みです。
決済手数料 |
【決済手数料】3.25~3.95% |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
無料 |
minne
アクセサリーや小物などのハンドメイドアイテム販売のサービスです。登録すればだれでも出品でき、決済はminne側で実行。月額料金は0円ですが、販売手数料は送料込みで10.56%と高めです。
手数料 |
【販売手数料】10.56% 【売上振込手数料】220円 |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
無料 |
モール型ネットショップ各社の手数料比較
ショッピングモールに出店するタイプのネットショップは、モール全体の集客力が魅力です。代表的なモールの手数料は以下のとおり。ASPカート型よりも全体的に高めです。
Amazon
手数料は「基本料」+「販売手数料」で、商品の保管から注文処理・配送・返品対応までAmazonに代行をお願いした場合、FBA(フルフィルメント by Amazon)手数料が加わります。
手数料 |
【販売手数料】8~45% 【FBA手数料】193~5,625円 商品保管・配送・返品・カスタマーサービスを代行依頼した場合発生 |
基本料 |
小口基本成約料:100円/個 大口月間登録料:4,900円/月 |
初期費用 |
無料 |
楽天市場
プランごとに月額出店料とシステム利用料がかかり、別途全プラン共通でシステムサービス利用料(ポイント・アフィリエイトなど)、決済サービス利用料が月間決済に合わせて発生します。
システム利用料(売上高に対して) |
がんばれプラン:3.5~7.0% スタンダードプラン:2.0~4.5% メガショッププラン:2.0~4.5% |
プラン共通従量制費用 |
システムサービス利用料、決済サービス利用料など |
月額出店料 |
がんばれプラン:21,450円 スタンダードプラン:55,000円 メガショッププラン:110,000円 |
初期登録費用 |
66,000円 |
Yahoo!ショッピング
モール型では珍しく、初期費用・月額料金が無料。手数料は以下のように細かく分かれています。
手数料 |
【決済手数料】3%~ 【入金サイクル手数料】月2回以上で発生(0.1%~) 【アフィリエイトパートナー報酬原資】1~50% 【アフィリエイト手数料】アフィリエイトパートナー報酬原資の30% 【ストアポイント原資】1~15% 【キャンペーン原資負担】1.5% |
初期費用 |
無料 |
月額費用 |
無料 |
ネットショップ各社の手数料・料金の一覧比較表
上記で紹介した各サービスの手数料・費用を一覧表でまとめました。比較検討にお役立てください。
サービス名 |
手数料 |
初期費用 |
月額費用 |
詳細解説 |
導入はこちら |
STORES |
【決済手数料】3.6%~ 【振込手数料】275円 |
なし |
無料プランあり |
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BASE |
【決済手数料】3.6%+40円 【サービス利用料】3% 【振込手数料】250円 |
なし |
無 |
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Jimdo(ジンドゥー) |
【決済手数料】 国内3.6%+40円 海外4.1%+40円 ※決済手段としてPayPalを利用した場合 |
無料 |
無料プランあり |
||
Square オンラインビジネス |
【決済手数料】3.25~3.95% |
無料 |
無料 |
||
minne |
【販売手数料】10.56% 【売上振込手数料】220円 |
無料 |
無料 |
||
Amazon |
【販売手数料】8~45% 【FBA手数料】 193~5,625円 |
無料 |
小口基本成約料:100円/個 大口月間登録料:4,900円/月 |
||
楽天市場 |
システム利用料 がんばれプラン:3.5~7.0% スタンダードプラン:2.0~4.5% メガショッププラン:2.0~4.5% |
66,000円 |
がんばれプラン:21,450円 スタンダードプラン:55,000円 メガショッププラン:110,000円 |
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Yahoo!ショッピング |
【決済手数料】3%~ 【入金サイクル手数料】月2回以上で発生(0.1%~) 【アフィリエイトパートナー報酬原資】1~50% 【アフィリエイト手数料】アフィリエイトパートナー報酬原資の30% 【ストアポイント原資】1~15% 【キャンペーン原資負担】1.5% |
無料 |
無料 |
【まとめ】ネットショップでかかる手数料を比較してお得なサービスを選ぼう
ショップ運営サービスを選ぶ際は、決済・振込・システム利用などの手数料を確認しましょう。金額はもちろん、運営するショップの商品単価や月商次第でおトクなサービスは違ってきます。
また、ショッピングモールとASPカート、どちらを利用するかでも大きな違いがあります。商品・ターゲット・目標売上などを総合的に考慮し、運営するショップに最適の手段を選んでください。
また、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』で詳しく解説しています。
『ネットショップを開業するために実践したい12の行動リスト』『ネットショップ開業の7ステップ!開業の基本的な流れと集客・販促のコツ』でも、ネットショップの開業手順やコツに関して詳しく解説されています。参考にしてください。