ネットショップを利用したお客さまにメッセージカードを送るのは、お客さまに感謝の気持ちを伝えたり、リピーターになってもらったりするためです。
今回は、商品を購入いただいた際に同梱するメッセージカードの目的や効果、具体的な例文を紹介します。
メッセージカードとは
ネットショップで商品を購入すると、商品や明細書とともにメッセージカードが同梱されていることがあります。小さなカードを商品に添えるのには、どのような意味があるのでしょうか?
ネットショップにおけるメッセージカードの役割について紹介します。
ちょっとした言葉を伝えるカード
商品を購入したお客さまに送るメッセージカードは、『サンクスカード』『サンキューカード』とも呼ばれます。記載する内容は自由ですが、主目的はあくまでも『商品を購入してもらったことへのお礼』です。感謝の言葉や、またの来店を期待する言葉を並べることが多いでしょう。
ネットショップ経営者の中には、メッセージカードを大切なアフターフォローの一環と考えている人が多くいます。見栄えにこだわったオリジナリティ溢れるメッセージカードを同梱する店舗も、少なくありません。
必須ではないが好印象を与える
メッセージカードの同梱は、ショップ側の気遣いや感謝の気持ちを伝えるためのものです。同梱必須ではありませんが、受け取った人はショップに好印象を持ちやすくなるでしょう。
ネットショップの運営では、サイト上でのお客さまとのやり取りに比重を置いている人が少なくありません。これももちろん重要ですが、より印象を残すなら、商品受け取りの時点でも何らかのアプローチをしておく方がベターです。
印象的なメッセージカードが、お客さまのファン化・リピーター化のきっかけとなるケースは多々あります。メッセージカードデザインや内容については、慎重に検討しましょう。
メッセージカードを用いる効果
メッセージカードがあると良いと分かっても、「1枚ずつ書いたり入れたりするのは面倒…」と感じる人もいるかもしれません。以下で、メッセージカードを同梱することで得られる効果について紹介します。
親近感による販売促進
購入した商品にメッセージカードが添えられていれば、お客さまはネットショップと特別なつながりがあるように感じます。実店舗で気持ちの良い接客を受けたときと同様に、「感じの良い店だな」と思うでしょう。
メッセージカードによってネットショップに親しみを覚えれば、「またこの店をのぞいてみよう」「必要があればここで購入しよう」と感じてもらえるかもしれません。
メッセージカードで「気持ちの良い購入体験」を提供することが、お客さまのファン化・リピーター化につながるのです。
他ショップとの差別化
メッセージカードには、ブラウザ上では伝えにくいショップの思いや、商品へのこだわりを記せます。内容・デザインにオリジナリティを出せば、競合他社との違いを明確にすることも難しくありません。
似た商品を扱うネットショップと、ひとくくりにされることはなくなるでしょう。
オンライン上で商品選びから購入までが済んでしまうインターネットショッピングでは、お客さまとショップがダイレクトにつながれる瞬間は、商品の開封時しかありません。
「ネットショップなんてどこも同じ」と思われないために、荷物を開封した際に「良いショップを選んだ」という満足感を得てもらうことが重要です。
カードを書くときのポイント・例文
商品にメッセージカードを同梱することは、ネットショップのお客さまを増やす上で有益な施策と言えます。ただし、ポイントの外れたメッセージカードではお客さまの心はつかめません。
メッセージカードを書くときに注意したいポイントや、実際の例文を紹介します。
手書きで書くのがおすすめ
注文数が少ないうちは、手書きのメッセージカードを添えるのがおすすめです。
パソコンで作成したメッセージカードは見栄えが良い一方で、温もりに欠ける印象があります。手に取ったときに特別感が少なく感じられてしまうかもしれません。購入満足度を高めるには、手間を惜しまずに手書きの方が、高い効果を期待できます。
手書きのメッセージカードは、お客さまにネットショップとのパーソナルなつながりを意識してもらう絶好のチャンスです。一言一言、丁寧にしたためれば、「お客さまを大切にするネットショップ」「真摯に経営するネットショップ」という高評価につながります。
感謝の気持ちが一番・セールスは控えめに
商品にメッセージカードを同梱するのは、お客さまとの信頼関係をより深めるためです。メッセージカードでは「ほかの商品も売りたい」「もっと購入してほしい」という下心を感じさせないことがマストです。
主に販促目的で、メッセージカードを同梱するネットショップも散見されます。これは一見すると効率が良く見えますが、お客さまにファン化・リピーター化してもらいたい場合は悪手です。
「ありがとう」の言葉の後に商品の宣伝がずらっと並んでいれば、「このショップは、商品を売りたいだけなんだな」と感じます。また利用したいと思われにくく、他のネットショップに行ってしまうでしょう。
気持ちを伝えるカードの例文
初めて購入してくれたお客さまには、「きちんとしたショップである」という安心感を与えることが大切です。文面は礼儀正しく・文字は丁寧に書きましょう。
おすすめの例文は、以下の通りです。
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○○様(相手の名前)
このたびは数あるネットショップから□□(ネットショップ名)をお選びいただき、誠にありがとうございました。
このたびご注文いただいた△△について、ご質問・お気づきの点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
これからも、お客様に喜んでいただけるショップ作りに励んでまいります。今後とも□□をどうぞよろしくお願いいたします。
□□ ××(オーナー名)
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なお、リピーターのお客さまには文面を変えるのがベターです。
「再度のご利用ありがとうございます」「以前ご購入いただいた◎◎の使用感はいかがですか?」などのパーソナルな文言を入れましょう。お客さまからの信頼度・親近感がグッと上がって、リピーター化・ファン化につながります。
カード以外に同梱しておきたいもの
商品の梱包を戦略的に行うことは、リピート購入を促すことにもつながります。メッセージカード以外にも、アピールできるものを入れておきましょう。お客さまのリピート購入のきっかけとなり得る、おすすめの同梱物を紹介します。
ちょっとした試供品
試供品の同梱は、お得感を与えます。お客さまが購入した商品に近いものだったり併せて使えたりするものを入れるとより良いでしょう。
ネットショップの弱点の一つに、『お試しできない』という点があります。魅力的な商品でも使用感や効果に不安があり、手が出せずにいる人は少なくありません。
商品を送付する際に試供品を入れておけば、実際の使用感をチェックできます。商品に良い印象を持たれればそのまま購入もあり得るため、リピート購入の促進にも有益です。
ニュースレター
ニュースレターは、ショップ・商品の情報・スタッフの紹介などを記載した紙です。紙面デザインや内容を工夫すれば、ショップの雰囲気・コンセプトをダイレクトに伝えられます。
ニュースレターでショップへの共感を得られれば、次回商品を購入する際に「あのネットショップをのぞいてみよう」と思い出してもらえるでしょう。
また、紙で作ったニュースレターは、年齢層の高いお客さまへのアピール力が高いというメリットがあります。
年齢の高いお客さまの中には、メルマガ等を全くチェックしていない人が少なくありません。デジタルよりもアナログな販促の方が、効果を発揮しやすくなります。
ポイントやクーポン
ポイントやクーポンは、購買意欲を底上げに役立ちます。次回の来店時に使えるコードを記載して同梱しておくと良いでしょう。
ポイントやクーポンを提供するときのポイントは、期限を設けることです。無期限のポイントやクーポンは「いつでも使える」という安心感から購買行動を促しにくく、そのまま忘れられてしまうことが多々あります。
『○月○日まで』と明確に区切っておいた方が、顧客の再来店率は上がるのです。
ただし、ポイントやクーポンを発行し過ぎると、割り引きなしの状態では商品が売れにくくなります。『安く買えて当たり前』の状態にならないよう、ポイントやクーポンの発行しどころを考えましょう。
少しの手間で他店との差別化を実現!
商品に手書きのメッセージカードを同梱することは、お客さまの購入満足度を高めます。手書きは手間が掛かりますが、顧客に良い印象を与えたいならぜひ取り組みたい施策です。
近年はネットショップの市場が拡大しており、特色のないショップは存続が難しくなっています。『商品の受け取り』という絶好のアピールチャンスを逃さず、メッセージカードや同梱物でしっかりと他店との差別化を図りましょう。
また、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』で詳しく解説しています。
『ネットショップを開業するために実践したい12の行動リスト』『ネットショップ開業の7ステップ!開業の基本的な流れと集客・販促のコツ』もぜひ参考にしてください。