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事例から学ぶ、ネットショップの成功を支える「コンセプト」の重要性と作り方

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コンセプトとは、一言でいうと「お客様に体験してもらいたい、あなたのショップが提供する価値と世界観」を表したものです。

 

ネットショップの成功の秘訣は、このコンセプトをよく理解し、自分のショップで確立することです。コンセプトがしっかりあれば、ターゲットも明らかになり集客やプロモーションの工夫もしやすくなります。

 

実際にネットショップの成功事例を見ていくと、非常に個性的で商品の魅力がよく伝わるお店が多いことがわかります。この記事では、ネットショップの成功を支える「コンセプト」の重要性と作り方を事例と共にご紹介します!

 

 

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ネットショップ運営でコンセプトが大切な理由

オンラインで商品を見ている様子

そもそも、コンセプトとは?

最初にも説明しましたが、コンセプトとは、ネットショップの世界観や価値観、ベネフィット(お客さんにとっての利点)を凝縮したものです。具体的には、以下の要素が組み合わさったものです。

  1. 独自性(競合のネットショップと何が違うのか?)
  2. 購買体験(ネットショップの買い物で、どんな感情を抱いてもらいたいのか?)

コンセプトのわかりやすい例を一つ挙げると、有名なスターバックスの「第三の場所(サードプレイス)」。家でも職場でもない、第三の生活拠点。非日常の空間。スターバックスが提供しているものは、コーヒーだけではないということです。

 

このような独自の価値観や特別な購買体験に惹かれて、お客様はブランドのファンになり、ブランド価値が高まっていきます。

 

コンセプトが無いと失敗する?

そもそもネットショップという業態の大きなメリットは、売り場や店舗を確保するための物理的な場所、すなわち不動産にお金をかけずに済むことにあります。

 

初期投資の金額を安く抑えられるので、特に個人がお店を開業する際のハードルを大きく下げました。加えて場所に依存せず、全世界に販路を伸ばしていける点も大きなメリットです。

 

しかし、このことは同時に、消費者も全世界のネットショップと比較しながら購入先を検討することを意味します。読者の皆さんも、以前より様々なお店を比較するようになったのでは無いでしょうか。

 

例えばセーターを買いたいと思い様々なネットショップを訪問する時、無意識に「他と違う何か」のあるショップが目に止まりませんか?

それは、デザインが変わっていたり、素材にこだわりがあったり、生産までのストーリーが素敵だったり、ショップのデザインがクールだったり…これらの独自性が無いと、そもそもお客様に商品やショップへ興味関心を持ってもらうことが難しいのです。

 

代わりのきかない独自性を出すためにコンセプトが重要

ごくごく普通のネットショップでは競争に勝つことが難しく、代わりのきかない独自性を打ち出すことが必要になります。

 

この独自性を出すために、コンセプトが重要です。

商品を実際に手にとることなく、インターネット経由で手に入る「情報」のみで、「ここのネットショップで買い物がしたい」という気持ちを消費者に持ってもらうためにも、コンセプトが必要になります。

 

では、実際に成功しているネットショップの事例からコンセプトの作り方を学んでいきましょう。

 

成功しているネットショップのコンセプト例

事例1:坩堝-RUTSUBO- ONLINE SHOP

坩堝-RUTSUBO- ONLINE SHOPのネットショップTOP

坩堝-RUTSUBO- ONLINE SHOPのネットショップTOP

 

坩堝-RUTSUBO- さんは、陶器、インテリア雑貨、日常雑貨、スケートボードなど、ファッションにとらわれない多様な品揃えが特徴のネットショップです。

 

品揃えが多種多様ですが、「なんでも取り揃えている雑貨屋さん」とは大きく異なります。多様なデザイナーとのコラボで生まれるオリジナリティのある商品が、坩堝-RUTSUBO-さんと他のショップとの違いです。

 

お客様は新商品の発売が楽しみになりますし、継続的に応援したくなりますよね。ここでしか買えない!というワクワク感も、楽しい購買体験と言えます。

 

ショップ名にも、コンセプトがよく反映されています。 

 

坩堝(RUTSUBO)とは?種々さまざまなものが混ざっている状態を表す言葉「るつぼ」。
多民族が混在するNew York Cityを「人種の坩堝」と形容した事により誕生した言葉である。

ブランド名にした「坩堝」(RUTSUBO)には、世界中に存在するブランド、作家、
概念、文化などが混ぜあう場所を表現する意味があります。
つまり、壺の中で多ジャンルがミックスされ商品となります。

特定のジャンルに特化することはなく、私たちが育ったストリートカルチャーをベースに大人が楽しめる他にない商品づくりをしています。
毎シーズンアーティストプロダクトを企画して、作家とともに商品を作っていきます。
それらは、衣類だけではなく、陶器、インテリア家具、日常雑貨、スケートボードなどジャンルレスです。

「日本のモノづくりを世界へ」がRUTSUBOのテーマです。

 

(ABOUT | 坩堝-RUTSUBO- ONLINE SHOP より)

 

コンセプトが確立されているので、ターゲットも明確で「大人が楽しめる他にない商品づくり」がされています。

 

他のショップとの差別化のために、専門店にするのは1つの選択肢にありますが、坩堝-RUTSUBO-さんの場合は、特定のジャンルに特化していません。このショップに訪れると品揃え豊富な商品に加えて、ここでしか手に入らなコラボ商品が見つかる、という点が坩堝-RUTSUBO-さんの魅力です。

 

コンセプトのポイント

  • コラボ商品を発売し「他にはないオリジナリティ」を出す
  • 商品を買って終わりではなく、継続して応援したくなるような魅力を持つ
  • ジャンルやテーマに縛られずに、多種多様な商品を販売してショップ訪問を楽しい体験にする

 

事例2:PIPIN(G) 

PIPIN(G)のショップTOP

PIPIN(G)のネットショップTOP


PIPIN(G) さんは、子供向けの衣類を中心に扱うネットショップです。デザイナー自身が商品や作品に寄せる思いを自分の言葉で発信している様子は、一般的な商品説明などとは大きく異なります。

 

たんに衣服を売るということにとどまらず、親子の暮らしにトータルで関わっていこうという理念は、たとえ商品を手にとることができなくとも、ネット上の発信からでも十分に伝わるものです。

それに共感した人は、一消費者としてではなく、根強い「ファン」ともなり得るのではないでしょうか。

 

配送に使うボックスなどをはじめとして、ショップ独自のこだわりもあちこちに垣間見えます。また、世界各地で出会った生地を使った手作りの一点ものの商品は特別感があり、「大切に使いたい」と思い、購入するお客さんもいるのではないでしょうか。

 

この特別感を提供できる商品のストーリーも、重要なコンセプト要素の1つです。

 

コンセプトのポイント

  • ありきたりな商品説明ではない、言葉による自己表現がコンセプトになる
  • 大量生産ではなく、特別なストーリーのある一点ものを作り、購入するお客様にワクワク感を届ける
  • お客様が商品受け取る時の体験まで考え、ファンにする工夫をする

 

事例3:BRKLN PARC

BRKLN PARCのネットショップTOP

BRKLN PARCのネットショップTOP

 

BRKLN PARC さんは、ベビー用品を取り揃えるネットショップです。ベビー用品を扱っているとはいえ、日本ではあまり見ないような、とてもカラフルな色使いのベビー用品を多数取り揃えています。

 

海外の都市部の流行なども取り入れながらデザインされたベビー用品は、日本国内の普通のショップで買えるようなお店と比較しても、商品自体がかなり特徴的です。

 

ベビー用品店ですが、ウォールステッカーやドアマットなど、おしゃれな輸入雑貨も販売していて、お客さんは赤ちゃんとの生活空間がより豊かになるのを想像しそうです。

 

ショップのABOUTページでも説明されているテーマが、コンセプトと近しいです。

 

ブルックリンパーク ベベは、
ニューヨークやロンドン、東京など刺激溢れる街中で生まれるアイデアをもとに、”ママに幸せを!” ”ベビーに個性とFunを!”をテーマにしてデザインされたベビー用品を販売するブランドです。

 

日本のベビー用品店では見ないような、
カラフルでユニークな可愛いデザインのアイテム達!

 

...めまぐるしく時間が過ぎる毎日の家事やお仕事、子育ての合間に
ちょっとお茶でも飲みながらBRKLN PARCのベビー用品を見ることで、笑顔になって頂けるような、ママもパパもベビーもHAPPYになるような、そんな商品を提供し続けていきたいと思っております。

 

(ABOUT | BRKLN PARC より)

 

コンセプトのポイント

  • 普通のデパートにはないような商品を多数揃えることで、差別化ができる
  • おしゃれな輸入雑貨も販売し、このショップに訪れると他にも素敵な商品に出会えるという体験を提供

 

事例4:押し花 ケース専門店 | ROSE WITH TOO < ローズ・ウィズ・トゥー>

ROSE WITH TOO のネットショップ TOP

ROSE WITH TOO のネットショップ TOP

 

ROSE WITH TOO さんは、押し花ケースの専門店です。こちらもまた、取り揃える商品の珍しさが他のショップにはない魅力となっている例と言えます。

 

ブランドのテーマは、女性の「ちょっとした幸せ」です。ネットショップのデザインも、シンプルですが女性らしいものです。自分へのご褒美に買ってみようかな、と思う女性ファンも多そうですよね。

 

大量生産ではなく、注文を受けてから一つ一つハンドメイド制作する商品なので、同じデザインであってもすべて「一点もの」です。ここに特別な価値を見出すお客様も多いはず。

 

また、こちらのABOUTページでは、デザイナーの過去の経験や実績、ソーシャルアカウントの情報などがすべて開示されています。ブランドがどんなストーリーを経て今のかたちになったのかが分かり、ページに訪れたお客さんにより興味関心を持ってもらう機会を作れます。

 

店員さんの顔が見えないことや、商品を手にとることができないというネットショップのデメリットも、ネット上でここまで情報開示をしてしまえば買い手の不安をかなり軽減できるはずです。

 

コンセプトのポイント

  • 『女性の「ちょっとした幸せ」』というテーマを基にターゲットを明確化
  • 押し花を使い、取り扱う商品に個性をだすことでファンを獲得
  • ハンドメイドの一点ものであることで価値を創出

 

事例5:BELTZ【ベルツ】 オンラインショップ

BELTZさんのネットショップ

BELTZさんのネットショップ

 

BELTZ さんは、チーズケーキを専門に扱うネットショップです。

 

オーナーさんがこのチーズケーキを販売したきっかけは、美食の街サン・セバスチャンで出会ったチーズケーキに感動した時のこと。この感動・美味しさを他の人にも伝えたいと思ったのが始まりとのことです。(ABOUT | BELTZ【ベルツ】 オンラインショップ より)

 

匂いをかいでみたり、試食してみたりといった機会を提供しづらいなか、ネットショップという業態で成功している点は非常に注目すべき点です。

これは、ネットショップにアップされている動画や写真などの撮影方法に妥協がない点はもちろんのこと、美味しい食べ方の説明などを詳細に説明しているからでしょう。

 

ABOUTページの、「食することはいつだって特別な体験で、とても尊いことよ 」というコピーをはじめ、お菓子作りに対する哲学は、ネット上の活字であっても読み手に届いてきます。

 

また、お店ではチーズケーキ1種類のみを販売しています(2サイズあり)。1種類しか無いと聞くと、とてもこだわって作っていることがおのずとお客様にも伝わります。

 

コンセプトのポイント

  • 商品を触ったり見たりすることができなくとも、モノ作りに対する哲学をネット上で発信し伝える
  • モノを売って終わりにせず、その先にある体験に重点を置いた商品説明を行う
  • チーズケーキ1種類のみの販売で、こだわりが伝わる

 

事例から学ぶ、ネットショップのコンセプトの作り方

 

ここまでの内容を踏まえると、ネットショップの成功を左右するコンセプトの作り方には、大きく3点、重要なポイントがあるのが分かります。

 

誰に何を届けたいか?を考える

まず、どのショップも誰にどんな価値を届けたいのかが明確です。

 

例えば事例3のBRKLN PARCさんは、ABOUTページで「ママ、パパ、ベビー」に「HAPPYになる商品」を届けたいと説明しています。

ただベビー用品を売る!と考えるだけよりも、売るべき商品も明確になりますし、商品ラインナップもブレることなくこだわり・独自性が出しやすくなります。

 

どうやって考えたら良いのか分からない、というオーナーさんは

  • 届けたい相手を想像してみる
  • 自分が受け取って嬉しい価値を想像してみる

というのを実践してみてください。

 

漠然としていて形のない「価値」は考えるのが一見難しいですが、ここから考えてみるとコンセプト作りもしやすくなります。

 

ユニークな商品のラインナップ

2つ目に重要なのは、商品自体が普通のお店で見かけないような個性的なものであり、そのことが他のショップとの差別化につながっていることです。

この場合は、「商品の独自性=コンセプト」になります。

 

商品やブランドの世界観や、ショップの価値観を伝えるコピー

 2つ目のユニークな商品のラインナップはそう簡単に出来ることではありません。

しかし、たとえ扱っている商品自体で差別化ができなくても、商品やブランドのコンセプト(世界観)やショップの価値観を伝える魅力的なコピーを用意することで、差別化をはかれる場合があります。

 

言葉(コピー)の大切さを理解し、用意したコピーはネットショップで伝えましょう。ABOUTページの情報が薄い、もしくは何も書いていなかったりすると、その分ショップの魅力は伝わりにくくなります。

結果として、商品やショップのコンセプトが訪問者に伝わらない=代わり映えしないショップという印象になり、決め手を欠いて購入にまで至らなくなってしまうということも考えられます。

 

  • なぜこの商品を売っているのか?
  • なぜこのショップを運営しているのか?
  • この商品が、購入者にどんな価値を届けたいのか? 

 

などの上記ポイントを、事例で取り上げたショップを参考にしながら書き出してみましょう。

 

まとめ

ここまで、数々の魅力的で個性的なお店とともに、成功するネットショップの共通点について整理してきました。

 

「個性的であること」は、それ自体が成功の秘訣です。実際に商品を手にとってみることができない分、商品の魅力を伝えるためにコンセプトに工夫をこらすことが成功の鍵だと言えます。

 

「モノを売って終わり」ではなく、実際に生活に取り入れたときに生活がどう変わるか、どんな体験ができるのかなど、買い手に生き生きとした想像を喚起させることが大切です。

 

また、なぜ実際の売り場を確保するのではなく、ネットショップという業態をとっているのかという点を明確に説明できると、買い手にとってメリットを実感しやすくなると考えられます。

 

今回ご紹介した事例を参考に、早速、ネットショップのコンセプトを練ってみましょう。

 

なお、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』で詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

 

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