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焼き芋屋を成功させるには?資格と手続き、開業にかかる費用を解説

焼き芋 開業

 

近年、焼き芋には『第4次ブーム』が到来しており、安定した需要が見込めるといわれています。

 

本記事ではこれから焼き芋屋を開業したい人向けに、主な営業形態と必要な資格・開業に必要な手続きを解説します。しっかりと準備をして開業に臨みましょう。

焼き芋屋に需要はあるか?

焼き芋 開業

 

焼き芋屋は比較的簡単に開業できるため、新たに始めたい人が増えているようです。しかし、需要のないところで開業しても成功は見込めません。まずは、焼き芋屋に十分な需要があるかを確認しておきましょう。

「第4次ブーム」の到来

焼き芋は近年、『第4次ブーム』の到来を受け、これまで以上に安定した需要が見込める商品になっています。

もともと流行に左右されづらい上、蜜が豊富で甘いサツマイモが開発されたことにより、スイーツとしても注目されるようになりました。

ビタミンと繊維質が豊富で素材そのものの味を楽しめる焼き芋は、健康志向の人にも人気です。学校帰りや会社帰りに購入されるケースも多いようです。

焼き芋は昭和20年代が『第3次ブーム』といわれていましたが、長い年月を経て再び売上を伸ばしています。

専門店も続々登場

焼き芋といえば、車での移動販売をイメージする人が多いでしょう。もちろん移動販売の焼き芋屋は今でもありますが、近年では専門店も続々登場しています。

例えば、東京の銀座や都内の百貨店には、店舗型の焼き芋専門店があります。焼き芋を使ったスイーツの店も、若い女性を中心に人気です。

一部のコンビニでも、焼き芋が売られるようになりました。もともと世代に関係なく人気の高かった焼き芋は、品種が増えたことや健康志向の高まりを背景に、新たな形を取り入れながら需要を広げていくと予想されます。

焼き芋屋の営業形態

焼き芋 開業

 

焼き芋屋を開業するにあたって、営業形態は大きく分けて3タイプあります。個人で一から事業を始める『移動販売』『店舗での販売』と、フランチャイズに加盟する方法です。それぞれに、どのような特徴があるのでしょうか?

①車両を使った移動販売

車両を使った焼き芋の移動販売は、日本に古くからある伝統的な営業形態です。人通りの多い場所を選んで売り歩けるのがメリットで、全国各地さまざまな場所で焼き芋の移動販売を見かけます。

ただし、店舗での販売に比べて天候の影響を受けやすく、軽トラックを使った昔ながらの移動販売は設備の関係で新規参入が難しくなっている現状もあります。

一方で、昔ながらの車両ではなく、キッチンカーを使って移動販売する事業者も登場しており、工夫次第で安定した売上を上げられる形態として注目されています。

②ブースや店舗での販売

ブースや店舗を構えて営業する焼き芋屋も増えています。大型商業施設の近くに販売ブースを設けたり、商業施設内で焼き芋の専門店を開業したりという事業者も少なくありません。

移動販売と違って人通りの多い場所に出向いて販売することはできませんが、もともと人気の多い場所に出店するという工夫はできます。集客しやすい場所を確保できれば、常連客が増えて安定した売上につながるでしょう。

一部のコンビニでも焼き芋が売られている現状からも、店で買う焼き芋に一定の需要があるとうかがえます。工夫次第では、学生から家族連れ・シニア層まで、幅広い人たちからの需要を見込めるはずです。

③フランチャイズへの加盟

フランチャイズに加盟して開業するのも、焼き芋屋を始める方法です。特に移動販売では、フランチャイズ方式で店舗を運営している人が多くいます。

移動用の軽トラックをフランチャイズ本部から借り、毎月ロイヤリティを支払って営業する形態です。サツマイモも本部が用意したものを利用できるので、一から用意するよりもスムーズに開業できるでしょう。

ただ、本部の営業方針に従わなければならないため、全てを自分で決めたい人には不向きかもしれません。

開業に必要な資格と手続き

焼き芋屋は他の業種に比べて、開業にそれほど手間はかかりません。ただ、営業するための届け出は必ず必要な上、提供する商品によっては資格を取得しなければならないケースもあります。

専門資格は特になし

焼き芋屋の開業に専門資格は必要ありません。保健所に営業を届け出るだけで、焼き芋屋を始められます。

ラーメン屋やたこ焼きの屋台など、原料を加工して提供する飲食店には保健所の営業許可が必要です。しかし、焼き芋屋の場合は原料となるサツマイモを加熱して提供するだけなので、営業許可や許可に必要な資格はいりません。

ただ、車両を使った移動販売では、その地域を管轄する警察署に『道路使用許可』を申請する必要があります。さらに公園などで販売する際には、地方自治体から許可を得なければならないケースもあるので、事前に確認しておきましょう。

参考:道路使用許可の概要、申請手続等|警察庁Webサイト

食品衛生責任者の資格や営業許可は必要?

単に芋を焼いて提供するだけなら営業許可は不要ですが、キッチンカーや店舗で加熱以外の調理をする場合は、保健所に申請して『飲食店営業許可』を取らなければなりません。許可を得るためには『食品衛生責任者』の資格が必要です。

調理師や栄養士などの資格を持っているなら、別途食品衛生責任者の資格を取らなくてもよいとされています。ただ、資格を持っていなければ、各地域の食品衛生協会が実施している講習を受けて食品衛生責任者の資格を取りましょう。

開業届は出しておこう

焼き芋屋だけでなく、個人で事業を始めるには、開業するエリアを管轄する税務署に『開業届』を出すことが義務づけられています。提出の期限は開業から1ヶ月以内です。

開業届を出さずに営業を始めても罰せられることはありませんが、届け出ることで社会に認知されるという意味合いがあります。確定申告で税制上の優遇がある『青色申告』を選べるようになるのも、開業届を出すメリットです。

開業届は税務署の窓口や、国税庁のホームページで入手できます。開業前後は忙しくなるため、忘れないよう早めに記入する内容を確認しておきましょう。

参考:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

焼き芋屋の開業に必要な資金

次に、焼き芋屋の開業に必要な資金を確認しておきましょう。原料となるサツマイモの仕入費用に加えて、移動販売の場合は車両と焼き芋を焼くための設備の取得費用、店舗の場合は店舗物件の取得費用と設備にかかる費用を考えなければいけません。

移動販売車両の取得費用

移動販売で焼き芋屋を開業したい場合は、車両を取得する必要があります。本格的なキッチンカーを導入しても構いませんが、焼き芋を焼いて販売するだけなら軽トラックでも十分でしょう。

軽トラックに芋を焼く設備を積んで走るのは法律違反にならないかと、不安になる人もいるかもしれません。

しかし、現状の道路交通法には積むものの重量や危険物の搭載を制限する条文があるだけで、積んだ設備を熱したり燃やしたりすることは特に禁じられていないのです。軽トラックで焼き芋も焼きながら走っても、法律違反にはなりません。

軽トラックは安い新車なら100万円ほどで買えますが、新車のキッチンカーだと安くて200〜300万円はかかります。予算と使い勝手を考えて、どちらにするか決めましょう。車両のコストを下げたいなら、レンタルを活用するのも一つの手です。

設備の導入費用

焼き芋屋に必要となる設備は、基本的に焼き芋機(焼き芋を焼くための設備)があれば問題ありません。新品でも20~30万円あれば導入できますが、レンタルを利用すれば安く済みます。

期間を決めて副業で販売する程度なら、レンタルの設備でも問題ないでしょう。業者によって変わるものの、目安として2日間1~2万円で借りられます。開業してすぐはレンタルで費用を抑えて、ある程度の売上が見込めれば買うという手もあります。

レジの設備やシステムも、焼き芋屋を始めるにあたって必要です。本格的なレジを導入すると3~4万円はかかり、定期的に買い替えなければいけません。導入・維持の費用を抑えたいなら、利用料が安いレジシステムがおすすめです。

キャッシュレス対応のレジシステム『STORES 決済(ストアーズ決済』なら、スマホさえあれば導入できる上、初期費用も固定費もかかりません。
STORES 決済(旧:Coiney) |お店のキャッシュレスをかんたんに

芋の仕入費用

焼き芋用のサツマイモの仕入先はさまざまです。専門の業者から仕入れたり、ネットオークションで安く購入したりしている人が多いようです。芋の種類や業者によって変わってきますが、目安として1kgあたり1,000~1,500円で購入できます。

材料費を最低限に抑えたければ、自分で栽培してしまうのも一つの手です。実際、農家でサツマイモを栽培している人が、収穫が終わった後に焼き芋を販売しているケースもあります。

焼き芋屋を成功させるポイント

焼き芋 開業

 

焼き芋屋を開業できても、何の工夫もしなければ安定した売上を上げることは困難です。よく売れるエリアをいくつかピックアップして、積極的に宣伝しましょう。

販売エリアを一つに絞らない

焼き芋の移動販売をする場合は、エリアを一つに絞らずに複数の場所を移動するようにしましょう。その場の状況に応じて、人通りの多い場所に出店できるのは移動販売の強みです。

大まかなエリアを決めたら、実際に出向いて周囲の状況を確認します。どの時間帯に出店すれば、売上が上がりやすいかを考えてみましょう。

店舗を構える場合は、十分な人通りを確保できる場所を選ぶ必要があります。大型商業施設の近くに出店すれば、相応の来客が見込めるでしょう。

ただし、そもそも出店できなかったり特別な許可が必要だったりする場所もあるので、事前に確認が必要です。

宣伝に力を入れる

独特の音声を流して集客することが多い焼き芋屋も、近年ではオンラインの宣伝方法を取り入れています。多くの人がスマホで検索したりSNSの情報を利用したりしながら、購入するものを決める時代に合った戦略です。

SNSを積極的に利用することで、若年層を中心に広く店舗を宣伝できます。その日に売る場所をSNSで告知するのは、移動販売の焼き芋屋がオンラインでできる宣伝の例です。

SNSとGoogleマップと連携すれば、より実際の来店につながる宣伝ができるようになります。

自分に合った営業形態を選ぼう

焼き芋屋は近年、第4次ブームといわれており、安定した需要が望める状況にあります。移動販売に加えてブースや営業施設内での販売も盛んです。営業形態ごとにメリットもデメリットも違うため、自分に合った営業形態を選びましょう。

サツマイモに加熱以外の調理を加えなければ、焼き芋屋に資格や営業許可は必要ありません。基本的に届け出だけで始められる手軽さを生かして、集客や芋の厳選に時間を使うのも一つの戦略です。

売れそうな場所の調査やSNSを活用した宣伝は、焼き芋屋を成功させるカギです。資金準備や手続きの確認とともに、集客の工夫も考えて開業に臨みましょう。

 

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