季節の流れに沿って身体や心を整え、より気持ちいい毎日を過ごしてもらいたい
今回は、そんな想いを胸に旧暦美人ダイアリーを販売している株式会社パンゲアさんをインタビュー。
内容やデザイン、素材まで細部にこだわって制作している商品への想いはもちろん、今までの経験を活かしたショップの運営方法についても詳しくお話していただきました。
自分の身体や心に目を向け、愛おしむためのヒントを
『旧暦美人』の誕生
私たち(株式会社パンゲア)はもともと、自分たちのオフィスで『身体感覚講座』という整体と古代ヨガを組み合わせた講座を開催していました。
この講座を一緒に開催していたメンバーの中に、フリーランスの編集者がいたことから、身体感覚講座の本を出版することになったんです。本を出版するにあたりタイトルを考える必要があったのですが、『身体感覚講座』よりもインパクトのあるタイトルにしたくて『旧暦美人』という言葉が考え出され、『旧暦美人の会』が誕生しました。
※身体感覚講座を書籍化した『旧暦美人のすすめ』の初版本。現在はリニューアルされた新版が本屋さんで売られています。
『旧暦美人のすすめ』には、四季の変化に合わせた身体の動かし方がまとめられているのですが、本を出版したメンバーから「季節毎にまとめられている本もいいけど、毎日の中でどう身体と向き合っていけば良いのかが簡単にわかる、ヒント集みたいなのがあったらいいよね!」という声が上がったんです。
それならば、ダイアリー(手帳)という形で販売してみよう!ということで誕生したのが旧暦美人ダイアリー。
このダイアリー自体はオリジナリティを求めて修正や改善などを行い、約10年くらい販売が続いています。
※旧暦美人ダイアリー2018年版。旧暦美人の会オンラインストアで購入することができます。
旧暦美人ダイアリーは本がきっかけで誕生したものですが、
身体感覚教育研究者の松田恵美子さんに実際に毎日の中でできる動きを見せてもらったものをイラスト化したり、旧暦に関する情報は「こよみのページ」というサイトを運営している鈴木さんに監修してもらったりなど、
デザインから内容までかなりこだわりを持って制作された手帳です。
旧暦はとても奥が深いんですよ。
例えば、5月5日の子供の日。
新暦で見ると、5月は新緑の季節で、鯉のぼりが風になびいてきれいだなぁ〜というイメージを持っている人がほとんだと思います。
でも、旧暦でみると5月5日は梅雨の季節。
雨の中の鯉のぼりは、滝を一生懸命力強くのぼっている鯉の姿と重ね合わされていて、子供が力強く育ちますようにという願いが込められているのが、鯉のぼりの飾りの本来の意味なんです。
旧暦美人ダイアリーでは、手帳として西暦でスケジュール管理ができることはもちろん、それぞれの季節に沿った身体の動かし方や鯉のぼりのような旧暦に関するコラム、旬の食材を使ったレシピや塗り絵のページなど、『本』と言っても良いくらい、色んなコンテンツがギュっと詰まっているんです。
※手帳としての機能もバッチリ!マンスリータイプとウィークリータイプの両方があります。スケジュールをびっしり埋めても良いし、日記としても活用できるので、1人1人オリジナルの使い方が可能!
※3〜半年をまとめたページは、体調を書き込むことも可能。 自分のバイオリズムを把握するのに活用できるので、妊活中の女性や妊婦さんもおすすめ!
※身体の動かし方はわかりやすいイラスト付き!ちょっと運動不足が気になる人も、手帳を開いた時にサッと身体を動かすのも良さそうです。
アパレルとコミュニケーションを主軸としてきた会社だからこその強み
旧暦美人ダイアリーのこだわりは、中身だけではありません。手帳カバーにまでもこだわりを持っています。
例えばこの柄。これは、2017年度版で用意された塗り絵ページの柄を模様にしました。
※去年の塗り絵ページを元に作成したカバー、月の園。繊細な絵と白地に金色の模様がとっても映えて綺麗です。
また、WEBで人気投票をして上位にランクインしたデザインを取り入れるなど、お客さんに興味を持ってもらえるようなプロモーショにも心がけています。
※2018年のカバーラインナップ。株式会社パンゲアが運営する旧暦美人のサイトより。
私たち(株式会社パンゲア)にはアパレル部門もあるので、旧暦美人ダイアリーは会社総出で制作にあたっているんです。手帳の中身やサイトやネットショップの運営はコミュニケーション部門が、手帳のカバーのデザインはアパレル部門が担当しています。
カバーは麻が混合された綿の生地や、和紙が織り込まれた和紙布など、アパレル部門でこだわり抜かれたエコ素材を使ってオリジナリティを追求しているんです。
※麻と綿が混合されている生地を仕様したカバーデザイン。麻には電磁波を軽減する働きもあるそうで、普段パソコンを利用する人などにもおすすめ。
※和紙から作られた布のカバーデザイン。程よい手触りで、自然にも優しい素材なんだそう。
ここまで凝ったものを作ろうとすると、デザインはここに頼んで生地はここに…など、普通の企業では手間も時間もコストも想像以上にかかってしまうと思うんです。
でも、私たちにはアパレル部門という専門分野があったので、自分たちでコンテンツの内容からデザイン、生地までこだわりを持って作れていると思いますし、これが私たちの強みだと思っています。
多分、ここまで自社でできるのは私たちくらいではないでしょうか笑
※旧暦美人ダイアリーのカバー作成風景。(株式会社パンゲアが運営する旧暦美人のサイトより) 大きな布に丁寧にプリントしていくんだそう。
ショップの運営も集客も、サービスを上手く活用していくことが大切
ネットショップを始めたきっかけは?
最初は自分たちでホームページを作って、カートのシステムを導入して商品を販売していました。でも…どうしても手間がかかることが多かったんです。
例えば、決済システムや発送システムをそれぞれ探す必要もあるし、利用するのにもそれなりに費用がかかってしまう…
手間がかかる上に『コスト』という面からも、運用していくのに少し難しさを感じていました。
そんな時に、知り合いからSTORESというサービスがあると聞き、「全てを代行をしてくれるようなサービスはないかな?」と思って探し始めていた時だったので、これだ!と思いました。
Yahoo!やBASEといった他サービスと比較をしてみて、
- デザイン的にも自分たちの商品のテイストに合いそう
- 操作がシンプルで簡単
- 利用価格も安い
という点でSTORESを利用する決め手になりましたね。
※旧暦美人のショップ。
ネットショップの運営は大変?
ショップの運営は1人で担当しています。
- 決済・注文はSTORESを利用
- 発送は商品の保管・発送を代行してくれるサービスを利用
担当が1人でも問題なく簡単に運営することができているのは、こうして各サービスをうまく活用できているからかな、と思いますね。
STORESで入ったオーダー情報を保管・発送代行をしているサービス会社へ送ると、そのままお客さんの元に届けてくれるので、たっぷりとSTORESのストア編集に時間を使うことができます。
発送自体も、ポスト投函で対応してもらっているので、お客さんが受け取れなかったということもないですし、費用も安く抑えることができているので、とても便利ですよ。
もちろん、今の状態に落ち着くまでは、注文が殺到して発送の対応に1日中追われることもありましたし、少し費用がかかっても代行してもらえるサービスを利用していたこともありました。
色々と経験し、試行錯誤してきたからこそ見つけられた運営形態という感じですね。
運営も集客(宣伝)もストアの運営と同じで、費用対効果を意識して行うことが大切だと思っています。
もともとコミュニケーションの分野で活躍していたこともあったので、宣伝や広告についてのノウハウはありましたし、自分たちのホームページで販売をしていたこともあって、既にお客さんがいたので、STORESを始めたときも集客に困るといったことはそんなになかったかもしれません。
ただ、新しいお客さんを獲得するための宣伝として、今はFacebookの広告を使っています。
一度、大手サービスの広告を利用してみたことがあったんですよ。
ただ…
1年間利用してみても、その広告からの集客は0件でした。むしろ、広告を出したことで、他の広告会社から営業連絡の方が多かったくらい(笑)
だから今はFacebookの投稿を広告として活用しています。
Facebookの広告は、かなり費用対効果が高くて有効ですよ。
年齢や性別、趣味嗜好で広告を出す人を自分たちで絞ることができるので、ピンポイントで宣伝することができるんです。費用も500や1000円など低価格から設定できますし、広告を出す日数まで細かく決めることもできます。
※Facebookの広告をだす時の設定。性別・年齢の他、地域やターゲットも細かく設定できます。
※宣伝期間や予算も選ぶことができます。広告の種類やオプションは選択形式なので、広告の知識がない人にもおすすめです。また、費用も定額からスタートできるので、個人でネットショップを開設している人も簡単にできそうですね!
私たちの扱っている商品は嗜好性が強いものなので、大手サービスのように母数が多いところに出すよりも、同じ好みを持っている人に絞って宣伝を出した方が高い効果が出たんですよね。
もちろん、Facebookに投稿する時もただ商品の宣伝をしてはダメですよ。
いくら対象者を絞り込めると言っても、パッとみて広告とわかるものは流されてしまうことの方が多いですから…。
だから、私たちは商品と関連づけて月の満ち欠けなどを盛り込むことで、興味を持ってもらえるような宣伝をするように心がけています。
『十日夜の月(とおかんやの月)』なんて聞いたことないでしょう?
そういう言葉を使って、お客さんの「何?!」を惹きつける工夫が宣伝にもとても大切だと思いますね。
他のショップさんも、Facebookの広告を活用してみることをオススメします!
可能性が広がるような機能が欲しい
「あったらいいな」と思う機能とは?
- STORESの新機能についてのお知らせ
- 趣味嗜好が似ている人に絞って宣伝できる機能
があるといいかもしれないですね。
色々な機能が追加されているのは嬉しいんですが、気がついたら決済方法が追加されていたり、機能が多すぎてそれぞれの機能について理解が追いつけていけない…というのが本音。
※STORESの機能。他にもネットショップの成長に合わせて付け足すことの出来る機能がたくさん。
でも、「どんな機能が追加されて、この機能はこんな仕組みで…」と1つ1つを0から自分たちで確認して行くのは大変で、気が引けてしまいます。
そんな時に、例えばですけど、おすすめの機能や使い方などについて半期に一回とかのペースでまとめお知らせをメールでもらえると、使ってみようかなとも思いますし、嬉しいですね。
趣味嗜好が似ている人に絞って宣伝できる機能については、Facebookの広告みたいに、商品のテイストだったり、嗜好性が似ている人にもっと簡単にアプローチできないかなと考えた時に、STORESでもあったら便利だなと感じました。
ハッシュタグの機能がある意味これに当てはまるのかもしれないですが、もう少し直接的でもいいかなと思います。
具体的に言うと、お気に入りをした他ストアの商品が自分のストアの下に表示されたり、リンクを貼りあったりできて、お客さんも自由に他のストアの商品を買いにいくことができる、というイメージです。
設定とかが難しいと使うのを遠慮してしまうので、ボタン1つで連携するストアを増やしたり変更したりできると、ネットの知識がない人でも簡単に使えて便利かなと思います。
それに、売上に悩んでいるストアも集客に繋がるし、ある程度の売上があるストアも新しいお客さんを獲得するチャンスになるのではないでしょうか?
初めてネットショップを開いた人が0から集客をするにはやはり限界もありますから、そう言った部分でもフォローできると、STORESさんにとってもプラスになるのではないかなと考えました。
ぜひ、機能の追加を検討してください笑!
お客さんの幅を広げていくために
今後の目標としては、年齢も含めてもっと幅広いお客さんに使ってもらえるようになることですね。
もちろん今も若い年齢のお客さまもいるのですが、それでもやっぱり年齢的に見ると少し上のお客さんが多くて若い方は少ないのかな…という印象を受けます。
でも、ここ最近では有機野菜とかオーガニックにこだわるナチュラル志向の若い方も増えてきていますよね?
私たちも、心身の面でも役にたつ内容やこだわり抜いた生地を利用していたり、身体も心もナチュラルな状態で毎日を過ごせるようなヒントになれば…ということを意識しているので、このコンセプトに興味を持ってくれる人がもっと増えるように活動していきたいと思っています。
ショップ情報
ショップ名:旧暦美人
(URL:https://kyureki.stores.jp/ )
公式サイト:http://www.pangea.jp/kyureki/index.html
編集後記
日々の忙しさに負けて、疲れが抜けなかったり身体が重かったり、なんだか心まで疲れてしまう時ありますよね?
私もその1人でした。
インタビューの帰りに旧暦美人ダイアリーをお土産としてくださったのですが、本当に活躍の幅が広い商品だなということを痛感しました。
※お土産にいただいたのは、和紙布に金色の満月模様のダイアリー。なんだか良いことありそう!と思っていたら、やっぱり金運とかご利益ありそうということで、人気の柄の1つなんだとか!
今まではスケジュールの管理はスマートフォンなどの端末でしていたのですが、久しぶりにペンを握ってスケジュールを書き込んだ時、なんだか懐かしい感じがしたんです。
その日にあったことや思ったことなど、スケジュール以外にも色々と書き込んでいくことで自分の身体や心のサイクルが把握できたり、ちょっとした休憩時間や移動時間にコラムを読んだり、身体を動かしてみたり…
いつもの毎日の中で、自分と向き合える時間を作ることができる手帳でした。
また、コラムには思わず他の人に教えたくなる内容もたくさん!季節ごとのイベントの見方も変わってきそうです。
あなたも旧暦美人ダイアリー、使ってみませんか?
株式会社パンゲアの赤松さん、宮崎さん、貴重なお時間をありがとうございました。