▲無水キーマカレーパクチートッピング▲
ストア開設:2013年2月
kanvas
渋谷の道玄坂に、モデルやアーティストが集まるお店「ケニックカレー」を手がけているのは、プロダクトレーベル「kanvas(キャンバス)」のディレクター、ケニック氏。
STORESを利用して展開している、ネットショップ「kanvas」では、現在は、ケニックカレーグッズを販売しており、ファッション分野と食分野を融合させたユニークな活動をされています。
そんなケニック氏に今までの経緯やネットショップについて、ケニックカレーの誕生秘話についてをインタビューしました。
デザイナーとしての活動がスタート。始まりはカレーではなかった
STORES編集部(以下S): ケニックカレーが大盛況ですね!ケニックさんは、プロダクトデザインをしたり、アーティスト活動もされていますが、現在どんな活動をしているのですか?
ケニックさん:現在は、カレーショップの運営・アパレル系を中心としたプロダクト開発をするレーベルを持っています。ありがたいことにケニックカレーが好評で、最近はカレーショップの運営の方が比重が大きいです。
S:食とアパレル、面白いですね!ケニックさんの、現在に至るまでのご経歴を教えてください。
ケニックさん:大学を卒業した後、就職はしませんでした。もともとアパレルに興味はあったので、夜間のアパレル専門学校に通いました。
卒業後、少しの間アパレル系の小さな仕事をもらって取り組んでみたり、自分で服をデザインしたりしていました。
なんですけど、、なんか、、違うなと。。あんまり面白くなくて。。自分のイメージとは違ったんですよね。それで、アパレル系1本で仕事をするのを辞めました。
その一方で、料理は好きで、先輩や友達の家に行って料理を作ったり、自宅のパーティーをするときも料理を作っていました。特に、夜間の専門学校に通っていた時には、毎日料理して、友達にも振舞っていました。
S:その時からカレーは作っていたのですか?
ケニックさん:そうですね、カレーはよく作っていました。アパレルの専門学校に通っていたせいか、周りには、デザイナーやフォトグラファーなど、ファッションやアート系の友達が多くて、その時の友達はいまでも続いています。
それで、アパレル系1本で仕事をするのを辞めた後は、家電量販店などでアルバイトをしていました。その時に、iPhoneが発売して。本当に初期の頃だったので、ダサいiPhoneケースしか売っていない時期で。
もっとカッコいいiPhoneケースが欲しいなー、と思って。次第に、これ、作れないかなーと思って行動してみたんですよ。
SWASH LONDONというブランドがあって、そこにアプローチして、そこのオシャレなテキスタイルを使ったiPhoneケースを作ったんですよ。
そしたら、めちゃくちゃ売れて。セレクトショップさんに卸もしました。
そんな活動をしてる中で、kanvasというレーベルを作りました。キャンバスの無地という意味のCanvasから来ています。色々な人にデザインを乗っけてもらおう、というテーマです。で、Cを、ケニックのKに変えて。それでレーベル名をkanvasにしました。
S:それでkanvas。なので、時により販売するものや内容が変わるのですね。
ケニックさん:そうです。はじめのうちは様々なiPhoneケースを作って販売していました。周りに、デザイナーの友達もいましたし、その友達の活動も応援できますし。
その後、アパレルブランドも作って洋服も販売してみました。ルックも作ったりしましたよ。スタイリストさんやモデルさんを起用しました。
でも、数年経った時、キャンバスにする題材探しに苦労するようになって来たんです。その時に知り合いから、新しいキャンバスとして、スケボーの板はどう?と提案をもらったんです。、、で、考えたんですけど、スケボーをやっているバックグラウンドがない人が、スケボーのデザインするのってどうなんだろうって。。
と、同時に、自分のバックグラウンドって何だろうと思ったら、「カレー」だったんですよね。大学時代や専門学校に行っている時から、カレーを作って周りの人に喜んでもらってて。
S:それでカレーに行き着いたのですね!
▲豚バラココナッツカレーinstagramより▲
ケニックさん:そうなんです。それから、アパレル関連の友達の展示会で、ケータリングを請け負って、カレーを出すところから始まって。そうこうしていたら、渋谷にある素敵なセレクトショップのオーナーさんから、POPUPやらない?と声かけてもらえて。
そこで、POPUPだけど、カレー屋さんとして数日出店してみたんですよ。そしたら、大盛況で。その後、現在のお店を開くに至りました。
▲ケニックカレー炙りチーズプラス半熟卵▲
S:今のお店は昼間だけですよね?夜はBarみたいなのですが!
ケニックさん:そうなんです、今のお店は、昼間だけケニックカレー、夜は別の方が運営しているBarです。二毛作ですね。
でも、お店始めてすぐは、苦労しましたよ。
味はおかげ様で好評でスタートした当初は知り合いもたくさん来てくれたのですが、昼だけですし、続けて毎日来てくれるってなかなか大変で。
でも、一度来てくれた友人が、そのまた友人を連れて来てくれて。Instagramやツイッターなどで紹介をしてくれ始めて。そんな時、たまたまアイドルの卵の子やモデルさんも場所柄来てくれることもあり。
そういう子たちも、気に入ってくれてケニックカレーを自分のSNSに投稿してくれるようになって。それで徐々にお客さんが来てくれるようになりました。
インスタグラムなどのクチコミで広がった
S:とてもいい流れでしたね!それで、度々、ケニックカレーさんの方のSNSでは、モデルさんなどが登場するのですね。
ケニックさん:そうなんですよ。ありがたいです!そんなつながりからケニックカレーとしてのブランドも少しずつできて来て。
それで、アーティストさんやデザイナーさんなど、いろんな方とコラボしたケニックカレーグッズを作り出して。そして、Kanvasのネットショップのラインナップは、ケニックカレーグッズを中心として活用し始め、今に至ります。
今のラインナップで一番売れているのは、このTシャツです。コラージュアーティストのKOUさんにイラストを描いてもらいました。
▲KOUさんコラボTシャツinstagramより▲
S:へ〜!ちなみに、ネットショップを作る時、STORESを選んだ理由って何だったんですか。
ケニックさん:ネットに詳しい友達に紹介してもらいました。以前は別のサービスを使っていたのですが、一人で運営するのに楽でシンプルなものがいいと思って。そうしたらSTORESを教えてくれました。
使ってみたら簡単だったので、そのまま続けています。売れたものを配送するのに、今は自分でやっていますが、お店が忙しいので、倉庫サービスの活用もしてみたいなと思っています。
▲キャップもおしゃれで可愛いです!▲
S:ありがとうございます!やっぱり1人で運営するので、実務の負担が少ないというのが大事なのですね。
ケニックさん: そうですね。お店の運営が忙しいので、カレーを作ること以外の仕事はできる限り効率的にするようにしています。まだ、誰にもカレーレシピを公開していないので自分が作るしかないんです!!
おかげさまで、お客さんがたくさんいらしてくれるので、ホールのアルバイトの女の子たちはいるのですけどね。
ただ、運営全般は、自分一人なので、お店のお休みなどのお知らせも、インスタで今月のお休みはこちら!みたいに表現したりして、扱うツールを続けられるものだけに絞って進めています。
▲ケニックカレーさんのインスタグラム3月休暇について
S:これ面白い!と思いました。連絡もインスタの写真1枚で表現するっていう。編集部でお邪魔した時も、お店は大繁盛で、とてもお忙しいと思いますが、今後、ケニックさんはどのような活動をしていかれたいのでしょうか?
ケニックさん:まずは、自分のお店を持ちたいです。今は昼のみ場所を借りてお店を経営していますが、自分だけの場所を作りたいです。
自分のお店を持ったら、そこはギャラリーやアート・イベントスペースとしても活用できるようにして、街や地域を盛り上げたりっていうことにとても興味があります。
やってみたいことはたくさんあるのですが、今は、他の活動をする時間がなかなか取れないので、そろそろ、カレー作りも自分以外でも作れるようにしていこうと思っています。
飲食はやっていますが、商品開発もするし、街起こしもするし、など、飲食なんだけど、飲食だけじゃない、というところを目指しています。
S:とてもいいですね!今のお店も、昼間だけとはいえ、アーティストさんの写真を展示したりと、クリエイターさんの応援をしたいお気持ちが垣間見れます。ケニックさんはとても活動的ですよね!
ケニックさん:そうですかね、せざるを得ないという感覚があるのだと思います。
自分の大学卒業時って、就職氷河期だったんですよね、そのあとアルバイトで生計を立てていた時期もあるので、自分が動かないと何も変われないって思うんですよ。
自分が動けば何か変わる糸口が見つかりますし。
S:素敵ですね!直近、今作られている新商品もとても楽しみです。カレーもご馳走さまでした!!
編集部でいただいたカレー。パクチートッピングをしたら、思ったよりもモリモリで、パクチー好きにはたまりません!
kanvas公式アカウント
ストア名:kanvas(キャンバス)
twitter:@kenickcurry
インスタグラム:@kenickcurry
ケニックカレー:食べログ
編集後記
ケニックさんは、kanvasのネットショップから、ちょっとアバンギャルドな雰囲気が感じられ、どんな方だろう、、と思ってお会いするのを楽しみにしておりました。
第一声から、とても気さくで、お話もしやすく、ユニークな方でした。何事も行動的でお友達のつながりを大切にされています。
リアルもWEBも上手に活用してビジネスを展開されており、今後の新しい活動も楽しみです!