独特な色使いとレトロな雰囲気が特徴のショップを運営しているのは、
自信のデザイナーとしての活動だけでなく、アパレルブランドへグラフィックを提供したり、様々なアイドルのグッズなども手がけるステレオテニスさん。
※ステレオテニスさんがデザインしたパルコバレンタインのポスター。
アーティストであり、グラフィックデザイナーであり、イラストレーターである彼女から、現在の活動からネットショップ誕生までの秘話、STORESについてまで、幅広くお話ししていただきました!!
真ん中がステレオテニスさん。STORESのPOPを持って一緒に写真を撮っていただきました!
「好き」を追い求めたことが今の活動に繋がった
STORES:
早速ですが、何とお呼びしたらいいですか?
ステレオテニスさん、でいいのでしょうか?
ステレオテニスさん:
はい!
グラフィックやデザインをメインに仕事をしているんですが、その活動名をステレオテニスという名前で行っています。
STORES:
ズバリ!名前の由来はなんですか?
ステレオテニスさん:
ショップやサイトを見てもらってもわかると思うんですが、80年代の感じがすごく好きなんです。グラフィックとかも80年代をすごく意識していているので、ちょっとした遊び感覚でつけました笑
名前をつけたのはすごく昔で、10年以上も前だったと思います。
STORES:
ということは、名前をつけた10年以上も前からすでにデザイナーの活動を?
ステレオテニスさん:
スタートは京都にある美術系の大学を出た1,2年後くらいでした。
大学でグラフィックとか映像の勉強をしていたので、その時は普段はデザイン事務所で働いて、土日や空いた時間に『VJ』というイベントなどで映像を投影する仕事…というか、遊びのような感じだったんですけど、
友達とユニット組んでステレオテニスという名前で活動していたんです。
その活動は、80年代の衣装を着て裏方であるVJがすごく前に出て行こうというもので、当時女性VJしている人も少なく、その活動に伴いHPやグラフィックやロゴが必要になったので作っていたら、
「ステレオテニスというユニットが80年代をモチーフにしてグラフィックで面白いことしているらしい」
と注目してもらえるようになりました。
24歳くらいまでは
- 昼間の仕事であるデザイン事務所
- ステレオテニスとして依頼を請ける
という二足のわらじをはいていたんですが、
独立するぞって決めてから、デザインやグラフィックだけの活動に専念し始めました。
STORES:
なるほど!現在の活動のスタートはそういったきっかけから始まっていたんですね!
独立したきっかけはなんだったのでしょうか?
ステレオテニスさん:
- 会社にいた先輩が東京に行かない?と声をかけてくれた
- ステレオテニスとしての仕事もたくさんもらえるようになった
- ステレオテニスとして京都ではたくさん活動させてもらっていたので、東京にも行ってみたかった
この3つがちょうどタイミングよくそろったので、東京行くぞって決めました。
最初は友達とシェアをしながら生活していましたね~
フリーランスになりたいなって思っていたので、それこそ、東京に来た当初は映画館とかデザイン事務所でアルバイトをしながら、
今まで知り合ってきた人との繋がりや紹介でデザインの仕事をだんだん増やしていき、デザイナーとしての活動の幅を広げられるように頑張りました。
STORES:
フリーランスで活動して行くってすごく大変そうですよね…
ステレオテニスさん:
確かに最初はデザイン関係のアルバイトをしながら個人で小さな仕事なども受けつつ…という形で活動していたんですけど、
私の作品が80年代をモチーフにしているということで、デザインのコンセプトがわかりやすかったことや、
ステレオテニス=80年代 という形でインパクトがあったみたいで、
引き受けた仕事が次の仕事に、その次の仕事に…と繋がって行ったって感じです。
あとは東京に来たことで、自分が一緒に仕事をしてみたい!!と思ったフォトグラファーやアーティストにコンタクトが取れるようになって、チャンスが広がったことも大きかったと思います。
STORES:
音楽関連アーティストやアイドル、アパレルブランドさんとのコラボレーションもそういった行動がきっかけだったんですか?
ステレオテニスさん:
きゃりーに関しては当時、『私に合いそう!』って紹介してもらったのがきっかけでした。
最初はZIPPERなどの雑誌の編集の方から一緒に仕事をしてもらえないかとお話しをいただきました。
ひとつの仕事に取り組むこと、それを見てくださっていた方からお仕事がしたいと連絡をいただいたり、ご一緒した方のご紹介が続いたりなど、そんな形で繋がりが増えていって色んな方のデザインをさせていただくようになったんです。
※ストリートスタイルをベースとしたファッションブランド、jouetieとコラボレーションしたアイテム。
電気グルーヴ、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、DISH//など、アイドルのグッズやアパレルのコラボ商品、テレビ番組の『怪奇恋愛作戦』のポスター、31アイスクリームの動画なども、依頼の内容によってポップにしたりファンシーにしたり、テイストはその都度変えているんですが、
どんな時も80年代というテイストを軸にデザインしています。
※ももいろクローバーZのグッズ。色使いがとってもかわいい!
きっかけはお気に入りのデザインを缶バッジ
STORES:
そんなデザイナーとしての活動が順調に進んでいたステレオテニスさんですが、STORESでネットショップを始めようと思ったきっかけは何でしたか?
ステレオテニスさん:
普段デザイナーとしての活動をしていく中で生まれたけど使用していないグラフィックなど、いわゆる未済用の自分のお気に入りのグラフィックがたくさんあったので、日の目を見ないのはもったいないな~と思っていたんです。
そのデザインを使って缶バッチやiPhoneケースをその当時利用していたブログの中でなんとなく販売してみたら、思いのほか売れたんです。
※当時販売していたスマートフォンケース。色使いと模様の形や配置までこだわりが感じられます!
その時は簡易通販みたいな形というか、住所と個数をメールを送ってもらって…という形で注文を受けて対応という形を取っていたのですが、
注文数が増えていくにあたってそれでは対応しきれなくなってた時に、ネットショップを作れるサービスを使おう、と決めました。
JUGEMのブログサービスを使っていたので、JUGEMが提携しているネットショップサービスを使おうと思っていたんですけど、本格的すぎたので笑、
もっと気軽にできるサービスが良いなと思い、自分で調べた結果、たどり着いたのがSTORES.jpでした。
※こちらは当時販売していた缶バッジです!!レトロな感じがたまりません!
デザイナーの活動と全く異なる新しい経験ができる場所、それがネットショップ
STORES:
実際にSTORESでネットショップ運営してみてどうでしたか?
ステレオテニスさん:
すごく楽しいです!!
簡単にネットショップとして登録することができるし、
普段のデザイン業務もあるので、どんな工夫をしたらネットショップの運営がスムーズにいくかな~と考えたり、
最近だと、オーダーCSVが出せるようになったのが嬉しくて笑、お客さんの注文の傾向を分析したり、
売上と原価や人件費など諸経費を引いて利益がどれくらいで次の商品にこれだけ費用をかけられる…といった経理のような仕事もしたり、
ネットショップを運営/経営する
という普段のデザインの仕事とは全く違う経験が出来ることをすごく楽しんでいます!!
※ステレオテニスさんが運営するネットショップ、STEREO TENNIS FANCY SHOP。ポップな色合いがとてもステレオテニスさんらしく、目をひくネットショップです。
商品PRも、基本的にはSNS、特にインスタグラムを中心にしているんですが、
「かわいいサンプル届いたよ~」など、商品の全貌を公開するのではなく、お客様がワクワクするような見せ方をしたり、プレ発表みたいにしてみたり、
告知する日時や宣伝方法を工夫してみたりもしているんです!!
※ステレオテニスさんのInstagram。掲載されている写真もステレオテニスさんの個性が溢れていますね!
ネットショップの編集も注文の受付も、商品の梱包から発送も、基本は私とアシスタントがやっています笑
本当に楽しいです!!
STORES:
STORESを使いこなしてくださっているステレオテニスさんですが、そんなステレオテニスさんだからこそ感じる、あったらいいな〜という機能や要望などあったらぜひ教えてください!!
ステレオテニスさん:
デザイナーという職業もあると思うんですが、シール機能に自分でデザインしたシールが追加出来るとすごく嬉しいなと思います!
あとはかつて、海外でフォロワーの多いSNSを使用している人が、STORES.jpにアップしていたマグカップの画像を取り上げてくれた後から広まったことがあり、
海外からのお問い合わせも多いので、海外発送のガイドだったり、言語切り替えの機能など海外販売にもより対応すると嬉しいですね。
さらに細かいところになってしまうのですが、ヘッダーと商品と間を隙間が広いかなっていつも思うんです。
パッとショップを見に来てくれた人にもまず商品を見て欲しいな~と思うので、バナーを並べたりしてるとパッと見で商品が見えたらいいなとう希望はあります。
だから今はバナーとかをあえて利用していないんですよね…
そういった意味合いからも、やっぱりhtml編集が出来るとすごく便利だな〜って思うんですが、
でもヘタに自分でいじってデザインが崩れちゃうとやなので、画像のピクセルを調整するだけで簡単に隙間調整が出来る機能があると、パソコンに詳しくない人にもすごく喜んでもらえそうだな〜と思います。
デザイナーさんならではの梱包のコツとは?
STORES:
やはり梱包などにも工夫はされているんでしょうか?
ステレオテニスさん:
それこそ、販売を始めた最初は普通の茶封筒に入れて発送していたんです笑
お客さんが「届いたた~」と封筒も一緒にSNSに載せていたことをきっかけに、梱包の必要性をすごく感じたので、
『ステレオテニスから商品が届いたんだ』ってわかってもらえるように、
届いた嬉しさを感じてもらえるように、
可愛いレトロな花柄の封筒に梱包したりスタンプを押すなどして、まずポストで喜んでもらえるような工夫をしています。
※実際に発送に使っている梱包資材。オリジナルのプリントが可愛いですね!
自分の『好き』をたくさんの人に知ってもらいたい
STORES:
最後に、ステレオテニスさんの今後の展望を教えてください!
ステレオテニスさん:
現在は、自分的に80年代にもブームになったチャイナモチーフが凄く可愛いなと思い、ノスタルジックな雰囲気のチャイナグッズを作ってみました!
※チャイナモチーフの商品。ポップな色とデザインがとっても可愛い!
今、そうやって自分がいいなと思ったものをストレートにグッズにしてみてネットショップにアップし、お客様から反応をいただいて売れていくというネットショップの運営がすごく楽しいので、これからも自分の『好き』を大切にしながら、楽しみながらやっていきたいと思っています。
※こちらはチャイナモチーフのクッション。このクッションがお家にあったらテンション上がりそう!
あとは、ここ最近やっと東京以外からの注文をもらうことが増えて来たんです!
今までは購入してくれている人や層(年齢・地域)が同じところからのオーダーが多い印象が強かったんですが、
SNSなどで地方の方が買ってくれたことでその友達にも広まって…という形で少しずつファンになってくれる方の層が広がって来たので、
ステレオテニスを広く知ってもらえるように頑張っていいきたいと思います。
あとは、私は新作やシーズンによって背景やデザインまで一層しているので、
自分のこだわりだったり、そういった変化も楽しんでもらえるようなネットショップにしていきたいです!!
もちろん本業のデザインの仕事ももっともっと頑張って行こうと思います!!
ショップ情報
(URL:https://stereotennis.stores.jp/ )
公式SNS:Instagram / Twitter / Facebook
編集後記
ネットショップのお話をされている時の楽しそうな様子がとても印象的だったステレオテニスさん。
STORESの機能を上手に使いこなしてくださっているだけでなく、自分なりに工夫してみたり、より良い方法を常に考えて実行する姿勢、デザインに対する熱い想いや行動力など、バイタリティ溢れるステレオテニスさんの活動はこれからも目が離せません!
ありがとうございました!!
- 連載インタビュー vol.4 「cont」
- 連載インタビュー vol.9 「Less」