「仕事として世の中に価値を生み出す」デザイン×障がい者アートのアパレルブランドを立ち上げたNODD

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毎月10,000件のショップがお商売を始めているSTORESには、個性豊かなショップオーナー様がたくさんいらっしゃいます。

 

今回は、チャリティ×エンターテイメントをテーマにストリート系のアパレルブランドを運営するNODDのオーナー仲西さんと寺門さんにお話を伺いました。

デザインの力で世の中をよくしたい

ーNODDを始めたきっかけを教えてください。

 

寺門さん:僕たちはデザイナーとして仕事をしてきたのですが、デザイナーは依頼を受けて仕事をするクライアントワークが多いので、自分たちで発信できるものを作りたいと思い、2018年8月に勤めていたデザイン会社を独立しました。

 

アパレルの生産に関わる仕事をしていたので、生産工場との繋がりもあったし、グラフィックデザインが強みだったので、それを活かした事業で、世の中の動きを作り出すものをやりたいと考えていました。そのタイミングで、以前から興味のあった障がい者アートの展示会に行くことになり、その作品を見て驚きました。

 

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仲西さん:自由な作風で、意図的にできるものじゃなくて、偶然性が強いというか。デザイナー目線で見ても、僕たちに真似できない良い作品ばかりだなと思いました。

 

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寺門さん:仲西も僕も美大出身なんですが、美大では「デザインの力を使って世の中に還元しなさい」と教わっていて。そろそろデザインの力で世の中をよくするということに取り組まないといけないと思っていた時に、障がい者アートに出会い、自分たちならではの出来る事をひらめきました。

 

普段仕事でイラストレーターさんにお願いすることがあったのですが、こんなに素晴らしい作品が作れるんだったらイラストレーターの一人として障がいを持っている方に仕事をお願いすれば、いい循環が生まれるんじゃないかって。

 

ー福祉施設との協業はどのように進めたのでしょうか?

 

仲西さん:展示会で施設の方にお声がけして、施設に伺いました。

 

寺門さん:施設に伺って、僕たちがやりたいことを話したら、すごく賛同してくださいました。

 

仲西さん:日本は、おもてなしは得意なんですけど、おもてなしって毎日できることではないですよね。TVでもチャリティを謳ったものを年に1回やっていますが、1年に1回じゃなくて日々彼らと一緒にやっていくことが大事だと思っています。

 

僕らが進出している台湾では、チャリティーが生活の一部となっています。カードの支払いの一部を寄付できたり、街中で障がい者の方がお花を売りに来たら何のためらいもなく買ったり。社会に溶け込んでいて、社会全体で支えています。日本にはない光景だなと思いました。

仕事を生み出す

寺門さん:障がい者の方に関わる問題はさまざまなのですが、親と障がいを持つ子どもの関係性が成人してからも変わらない、というのがあります。そのため、子供を社会に出すことに否定的な側面があります。

 

仲西さん:施設と家の往復で、社会との繋がりが途絶えている方が多いんです。

 

ーそういった問題があるんですね…

 

寺門さん:そこに僕たちが入って、障がいを持った方のアートワーク「アール・ブリュット」を活かしたプロダクトを作っていく。仕事を通して社会と繋げていく。すると、本人ももちろん、親御さんも喜んでくれます。

 

仲西さん:自慢の子どもになるんです。2019年11月に台湾国営の障がい福祉施設によるイベントに参加した時に、施設に通う障がいを持った方とコラボレーションをしたTシャツを展示・販売しました。そしたら、親子でそのTシャツの前で写真を撮って、僕にも声をかけてくれて。「これは私の息子が描いた絵よ!」と嬉しそうにお子さんを自慢してくれました。

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アール・ブリュットをTシャツに商品化


彼らを表に出して、ヒーローにする。障がい福祉施設と社会を繋げることができるんだなと感じました。

 

寺門さん:仕事を生み出す、というのがポイントです。展示会も素晴らしい取り組みですが、作家として作品が売れるのはごく一部の人だけです。仕事として、障がいを持つ方が世の中に価値を生み出すというのが、本人、親にも喜ばれます。でも、僕たちの立場からすると、彼らは1人のイラストレーターです。

 

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NODDのロイヤリティシステム

 イラスレーターさんにお仕事をお願いする時は納品に対してお金をお支払いしますが、そうではなくて、商品が売れるごとにロイヤリティをお支払いするようにしています。商品にタグもつけていますが、このタグは商品の一部を彼らに渡すというのを明示しています。明示することで、購入してくれた方が意識してくれるといいなぁという狙いがあります。

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 仲西さん:福祉の商品やイベントは多くありますが、関心を向ける人々の層が限られていると感じます。NODDはかっこいい服を作って、「これ、いいね」と思ってもらう。買う時に「あ、障がいを持っている人が描いた絵なんだ!」と社会貢献になる事に気付いてもらい、着た時に自分の事をちょっと誇らしく思える。そんなブランドにしたいと思っています。

 

寺門さん:ホームページやネットショップでもあえて取り組みの部分はわかりにくいようにしています。取っ掛かりは、かっこいいブランドだね、と思ってもらえるように。

 

ーたしかに、ネットショップを一見しただけでは、この背景はわかりませんでした!ブランドを立ち上げ、販売経路としてネットショップを選ばれたのはなぜでしょうか?

 

仲西さん:いずれは店舗を持ちたいと思いますが、まずは少額で始められるネットショップで販売しようとなりました。ネットショップだからこそ、場所に関係なく多くの方に知ってもらえる機会にもなると思っています。

 

ーこれからNODDとして取り組んでいきたいことを教えてもらえますか?

 

寺門さん:僕たちのプロダクトに協力してくれている障がいを持つ方が、NODDの売上で生活できるようになったら嬉しいですね。台湾では、実際にアートを通して生活できている方がいるので、僕たちもそこを目指したいです。

 

仲西さん:日本のチャリティ意識は低く、英国のチャリティー団体「Charities Aids Foundation」が実施した2018年の調査によると、世界寄付指数が144カ国中の128位でした。調査結果がすべてではありませんが、この順位があがるようにNODDを通じて意識を変えていけたらと思っています。

 

▼公式ネットショップ

nodd.shop

 

文:ストアーズ・ドット・ジェーピー広報 加藤千穂
写真:NODD提供

 

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