ネットショップの売上を伸ばすためには、既存のお客さまに向けてリピート購入を促すことだけではなく、常に新規のお客さまを集客し続けることも大切です。
新規顧客の集客には、無料で利用できる Instagram や X といったSNS の活用が主流となっています。
しかし、毎日多くの投稿がされているなかで、自分のネットショップの情報をたくさんの人に見てもらうことは容易ではありません。
そんな時は、新しい集客の方法として、有料のオンライン広告を利用してみることもおすすめです。
この記事では、オンライン広告の種類や出稿方法、広告費用の計算方法、について、わかりやすくご説明しています。
「広告は難しそう…」と敬遠されていた方も、ぜひ参考にしてみましょう。
【こちらの記事はこんな方におすすめ】
☑ これまでオンライン広告を出したことがない方
☑ オンライン広告について知識を深めたい方
☑ 広告を出して新規顧客の集客を強化していきたい方
広告とは?
広告にはオンライン広告とオフライン広告の2種類が存在します。
オンライン広告
SNS やインターネット上に掲載されてる広告のこと。
アフィリエイト、Google やYahoo! 、 SNS 広告(Instagram、LINE、Facebookなどが該当します。
オフライン広告
SNS やインターネット以外で出されている広告のこと。
テレビ、雑誌、新聞、チラシ、ラジオ、ダイレクトメール、看板 などが該当します。
どちらも費用を払って広告を配信をすることで、不特定多数の人にネットショップの情報をお届けする点では同じですが、オンライン広告の方が比較的低価格で利用することができます。
そのため、有料広告を使って新規顧客の集客を行う場合は、オンライン広告からはじめることをおすすめします。
広告の種類とメディア
種類
オンライン広告には、ディスプレイ広告とリスティング広告の2つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ディスプレイ広告
WEB サイトやSNS 上に広告枠としてあらかじめ設けられているスペースに、画像や動画を表示させる広告です。
視覚的・聴覚的に訴えかけることができるので、目立ちやすい・興味関心を引きやすい点が強みです。
そのため、まだお客さんになっていないが商品やサービスに関心を抱いている見込み客、すなわち潜在顧客へのアプローチにも有効な手法です。
一方で、ディスプレイ広告の多くは、広告がクリックされる毎に広告費が課金される形式のため、興味関心が低い方がたまたま目にしてクリックしてしまうと、費用だけが余計に発生してしまうというデメリットがあります。
これらを踏まえると、ディスプレイ広告はブランドを多くの人に知ってもらいたいという「認知拡大」を目的とした時に特におすすめです。
リスティング広告
Google やYahoo! などのキーワード検索の結果として、広告エリアに画像やテキスト形式で表示される広告です。
購入意欲の高い方がインターネットで検索した結果として表示されるため、ディスプレイ広告に比べて直接購入に結びつきやすい点が特徴です。
一方で、少しでも表示回数を増やすために検索されやすいキーワードでの設定が必要になります。リスティング広告は、キーワード毎のクリック単価は入札制で決まるため、人気のキーワードは1クリックあたりの金額が高くなってしまう点がデメリットでもあります。
メディア
ディスプレイ広告やリスティング広告を出す場所のことを「メディア」といいます。
媒体と言われるケースもあり、SNS やGoogle 、Yahoo! などが該当します。
SNS( Instagram / Facebook / Youtube / X / LINE)
Instagram や Facebook などの各種 SNS も広告を出せるメディアに該当します。
基本的に、SNS の広告は画像や動画を用いた「ディスプレイ広告」となります。
各SNS の概要については、以下をご確認ください。
- Instagram / Facebook
ストーリー投稿やフィード投稿に写真や動画、テキストの広告が配信されます - Youtube
投稿された動画の再生開始前や途中に、動画の広告が流れます - X
通常の投稿の間に設けられた広告枠に、写真や動画、テキストの広告が表示されます - LINE
ニュース記事の中に設置された広告枠に、画像とテキストの広告が表示されます
Google / Yahoo!
ディスプレイ、リスティングどちらの広告も対応が可能です。
特にGoogle 広告は、Google Ads(グーグルアドワーズ)という広告配信を管理するサービスを使うことで、Google ショッピング広告やYouTube 広告などの広告も全て管理することができます。
配信には広告に関する知識が必要な部分もありますが、専門家ではなくても配信することができます。
広告を出してみよう
広告を出すメディア・種類を決めよう
まずは、広告を出す「メディア」と広告の「種類」を決めましょう。
広告を初めて出す場合は、集客に使っているSNS をメディアとして選びましょう。
特に、6つのステップで簡単に操作ができる Instagram は、初心者におすすめの広告です。
SNS で広告を出す場合は、ディスプレイ広告として掲載するため、画像や動画を準備しましょう。
慣れてきたら、Google や Yahoo! などのメディアにも挑戦してみましょう。
Google とYahoo!はディスプレイ広告・リスティング広告いずれも対応していますが、まずは比較的簡単なディスプレイ広告からはじめることをおすすめします。
広告の費用を決めよう
オンライン広告の多くには、自動で成果を判別し、その結果を基に最適に配信が行われるAI機能が備えられています。
最適な配信が行われるためには、広告を出した際のデータ実績が必要となりますが、データが従分に出揃う金額が、1ヶ月で最低10万円前後と言われています。
Instagram などの SNS 広告は少額からでもはじめることはできますが、上記を踏まえ、広告を配信する際は最低10万円〜予算としましょう。
目標CPAを決めよう
広告を実際に出す前に、広告施策の良し悪しを判断する基準として目標CPAを決めておきましょう。
※CPAとは…?
「Cost Per Action」の略で、日本語では「顧客獲得単価」と訳されます。広告を配信して1人のお客さまを獲得するのに、いくらかかったかを表す数値です。
目標CPAは、販売価格から商品原価や配送料、諸経費を引いた粗利額以内に収めるのが理想です。
(例)
・商品販売価格 ¥10,000
・商品原価 ¥4,000
・配送料 ¥1,000
・諸経費 ¥1,000
の場合
目標CPA
= ¥10,000 - (¥4,000 + ¥1,000 + ¥1,000)
= ¥3,000
となります。
広告を出した結果、目標CPAを超えてしまう場合は、赤字となってしまうので、注意しましょう。
(例)
・商品販売価格 ¥10,000
・商品原価 ¥4,000
・配送料 ¥1,000
・諸経費 ¥1,000
で、広告配信後のCPAが¥5,000だった場合
商品原価 ¥4,000 + 配送料 ¥1,000 + 他諸経費 ¥1,000 + CPA ¥5,000
=¥11,000
販売価格が ¥10,000なので、
¥10,000 - ¥11,000 = − ¥1,000の赤字
このように赤字が出てしまう場合は、広告の配信を停止し、別の手段での集客方法を検討しましょう。
ただし、はじめから目標CPAを下回るケースはあまり多くありません。AIによる最適化により徐々にCPAが低下していきます。
資金に余裕がある場合は、CPAが目標に届かなくても、2〜3ヶ月は広告の配信を継続し、様子を見てみましょう。
実際に広告を出してみよう
Instagram には、アプリから過去の投稿内容を流用して広告として配信する方法と、Facebook ビジネスマネージャーを用いて新しい写真や動画を配信する方法の2種類が用意されています。
◆ Instagram アプリから配信
Instagram アプリを使って、6ステップで簡単に広告が配信できます。
配信結果の振り返りは、表示数・クリック数など大まかにしかできませんが、スマートフォンから操作ができるので、初心者には始めやすい方法です。
配信方法の具体的な手順は、こちらの記事からご確認ください。
◆ Facebook ビジネスマネージャ から配信
Facebook ビジネスマネージャーを用いて Instagram や Facebook に広告を配信する方法です。
広告代理店などに依頼した場合は、この方法で配信されるケースが多く、ターゲットをより細かく絞ることができる、配信後のデータ振り返りがより細かくできるというメリットがあります。
配信方法の具体的な手順は、こちらの記事でご紹介しています。
Facebook のビジネスマネージャーの設定が複雑なこと・PCからの作業のみなので、ハードル高く感じてしまう方もいるかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみましょう。
Google 広告には、Google Ads(グーグルアドワーズ)という広告配信を管理するサービスがあります。
これを利用することで、リスティング広告やディスプレイ広告の他に、YouTubeやGoogle マップなどにも広告を適用させることができます。また、リアルタイムな分析によりキャンペーンの効果を即座に把握し、最適化できる機能が備わっているので、より本格的に広告を配信したい方におすすめです。
配信方法の具体的な手順は、Google を使って広告を出してみようの記事でご紹介していますので、あわせてご確認ください。
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