カミソリの販売はもちろん、『ヒゲ倶楽部』というヒゲの専門家チームを発足するなど、幅広く活動されているカミソリ倶楽部さん。
今回は『カミソリ倶楽部』としての活動内容や、自分でネットショップを運営することの良い点やカミソリへの思いなど、お話ししていただきました!
カミソリ倶楽部とは?
STORES:
カミソリを販売されるまでの経緯や現在の主な活動内容について、ぜひ教えてください!
竹内さん:
うちはもともと、カミソリのホルダー(持つ部分)を作る商社を東京の神田で経営していたんです。でも、戦争が始まるとそういった鋼材は武器に使用されるようになってしまったので、刃物屋さんとして問屋業に介入していきました。
その中で、もっと良いカミソリがあるんじゃないかという思いから、「切れてなーい!」のCMで有名なSchickのカミソリを祖父が輸入しはじめたんです。実は、日本に初めてSchickのカミソリを持って来たのはうちの祖父なんです!!
※カミソリ倶楽部さんで販売しているSCHICK(シック)のカミソリ。日本でも知らない人はいないカミソリメーカーのSCHICK(シック)は、今回インタビューを受けてくださった竹内さんのおじいさまが日本に輸入したんだそう!
そんな中、会社の創立50周年の時に『カミソリに感謝しよう!』という思いから『カミソリ文化館/カミソリ倶楽部』(現在のショールームの母体)を祖父と父親が作ったんです。会社自体はその後売却したんですが、カミソリ倶楽部だけは私が継ぐことになりました。
でもそこで生まれた一番の問題が…
自分達が仕入れたカミソリを売る先がなくなってしまったんです。
百貨店さんなどに直接営業をかけたりもしてみたんですが、社名が怖いと言われたり笑、なかなか取り合ってもらえませんでした。
どうしようかな〜と思った時に、ちょうど楽天などのインターネットショッピングが始まり、万年筆をインターネットで売っていた知り合いが月商500万円という数字を出したんです。
その人はカートサービスを使って自分でホームページを作って販売していたんですが、
『人に頼らずに、自分の感覚でネットショップを作って販売すると良い』
とアドバイスをもらったので、0からホームページの作り方などを勉強し、上手くいかなかったら終わりにする覚悟でネットショップでの販売を始めました。
嬉しくて今でも覚えているんですが、一番最初は北海道に住んでいる女性が購入してくれました。『こんなに高価な商品でもインターネットで買ってもらえるんだ』ということが本当に嬉しくて、『インターネットで売っていこう』と決めたんです。
そこから少しずつネットショップで商品が売れていくようになって、そしたら面白いことに、東急ハンズさんから商品を取り扱いたいと連絡があったんです。そこから、伊勢丹メンズ館さんを始めとした百貨店さんなどからネットを通して声をかけていただけるようになりました。
現在は、
- 卸業
- インターネットやショールームでの販売
- 横浜のバーニーズニューヨークさんの店舗内に直営の理髪店を運営
の3つをメインとした事業をしています。
そして、ヒゲのプロフェッショナル(理髪師)を集めた『ヒゲ倶楽部』を発足し、
- カミソリの良さ
- ヒゲの処理や手入れの仕方
- 理髪店の良さ
をたくさんの人に伝えていく活動にも力を入れています。
※バーニーズニューヨークの店内にあるカミソリ倶楽部さん直営の理髪店のムービーです。洗練された素敵な雰囲気の理髪店は、なんと先日アド街ック天国でもピックアップされたそう!
ネットショップへの思いとSTORES
STORES:
以前からネットショップでの販売をされていたカミソリ倶楽部さんですが、STORESを使おうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
竹内さん:
レンタルカートや他のサービスを使い、自分自身でネットショップを運営をしたり、委託して運営したこともありました。
その中で、自由に/簡単に操作ができなかったこと、お客様をもっと大切にしたいという思いが強くなり、自分自身で簡単に直感的に操作できるサービスはどれかを調べていました。
正直、どのサービスを使おうか悩んでいたんです。
いろんな比較サイトやサービス紹介の記事を見ていく中で、
- 問い合わせへの回答が早かったこと
- 日本の会社が運営していること
が大きな決め手となり、最終的にSTORESにしました。
※カミソリ倶楽部さんのショップ。白で統一された背景がとても高級感と清潔感があります。
STORESの操作は、直感的に「パッパッ、サッサッ」と簡単にできるので、自分で制作してた時や委託していた時より、むしろ時間に余裕が出来ました。今はその時間を自身のホームページ編集のために使い、たくさんの人にカミソリの良さや買ってみたいと思ってもらえるようなコンテンツを作成しています。
※STORESの利用により生まれた時間を、カミソリ倶楽部のホームページ作成に当てているそう。ネットショップの商品の紹介はもちろん、直営の理髪店やヒゲ倶楽部の紹介、カミソリの紹介など、内容の濃いコンテンツがたくさんあります。
STORES:
ホームページやネットショップの管理は竹内さんが全部お一人で行っているんですか?
竹内さん:
WEBサイトもネットショップも全部自分で行っています。
さっきもお話したと思うんですが、以前、外部に委託したことがあったんです。
でも、委託し始めたら売上が落ちてしまって…やはり、商品への思い入れや気持ちなどもネットショップを見てくれている人に伝わってしまうんでしょうね。
また、委託していた時は、言い回しや掲載の仕方を変更したいと思った時も、文章1つですら反映までに時間がかかるので、フラストレーションが溜まってしまったんです。
一番最初にネットショップを始めた時は、ネットショップの作り方や表現力が上手い・高いという訳ではなかったのですが、自分の伝えたいこと・想いなどを一生懸命インターネット上にぶつけていったことで、商品を買ってもらえていたんだなと、自分で作り上げるってすごく大切なんだな〜とここで改めて気がつくことができました。
だから今は全部自分でやろうと決めていて、今は商品写真やストアの管理・編集・運用も全部自分でやっています。
あ、写真の切り抜きだけはカミさんにお願いしていますけどね笑
※ネットショップの商品写真の撮影から掲載まで全てお一人で担当されているんだそう。お一人で管理されているとは思えないほどのクオリティです。STORESだから簡単に操作・運営出来るというお言葉が、『誰でも驚くほど簡単にオンラインストアが作れる』というコンセプトを体現してくださっていて、とても嬉しく思いました!
STORES:
ファンを増やすために工夫されていることはありますか?
竹内さん:
カミソリ倶楽部で取り扱っているカミソリって4万、5万もする高価なものなんです。薬局などで500円程度で安価に買える中で、わざわざカミソリ倶楽部で買ってくれること、しかも実際に手にとっていないのに高額の商品を購入してくれることが嬉しくて、感謝の気持ちを込めておまけをつけたり、手書きのメッセージカードとかつけたりします笑
後はSNSでの繋がりを結構大切にしていて、そこでも宣伝活動をこまめに行っています。
もちろん自分のネットショップだけの宣伝だけではなく、取り扱ってくださっている取引先さんでの情報も入れて、自分たちも・お客さんも・取引先さんも含め、みんなと繋がれるような投稿を心がけています。
カミソリ倶楽部のインスタグラムで掲載情報を共有したり、お客様のレビューをFacebookで紹介したりなど、ネットショップやホームページとはテイストを変えてSNSを上手く活用されています!
STORES:
STORESでお気に入りの機能はありますか?
竹内さん:
STORESさんのシステム、本当に良いと思います!
簡単に操作できるという部分はもちろん、月額の利用料も980円(税)と低コストなのにここまで本格的にネットショップが作れるのはすごいと思います。
売上の翌日入金の機能もありますよね?あのサービスはすごく便利ですよね!!
特に個人で運営している人など、キャッシュフローが作れるという部分ではすごく助かるシステムだなと思います。
もう少し手数料が低かったら、うちも使ってみたいシステムだなって思うんですけどね〜笑
STORES:
ありがとうございます!私たちも簡単に、でも本格的なネットショップが作れるという部分が売りなので、そう言っていただけて嬉しいです!
逆に、STORESへの要望などはありますか?
竹内さん:
強いていうなら、ネットショップ作成で使えるような他サービスを紹介してくれると嬉しいなぁと思います。
例えば、うちは自分で撮影した写真を切り抜いて…という形で今の商品写真を作っているんですけど、そういった作業が簡単にできる「STORESさんオススメのサービス紹介」とかあるとすごく便利だし良いと思います。自分でサービスを探して来たりとかって以外と大変だったりもするので…
あ、後は発送完了のメールをお客さんに送る時に今は配送会社を手入力して…という形だと思うんですが、そこがプルダウン形式で選択できると時短になるので嬉しいです!
それから、海外向けに販売できる商品を選択できたら良いなとも思います。
カミソリの良さをより多くの人に知ってもらうために
STORES:
カミソリ倶楽部さんの今後の展望を教えてください。
竹内さん:
カミソリには深い歴史がたくさんありますが、それを伝えられる人がいないいのが現状です。
例えば、今でこそ世界中で有名なジレットのカミソリですが、1904年に安全カミソリ(歯が両方についているカミソリ)を作った当初は、切れ味は抜群なのに全く売れなかったんです。そこでどうしたかと言うと、戦争で世界各国へ向かった軍人さん達にカミソリを配布したんです。その結果、各国にジレットの商品が広まり、今では世界で7割を占めるほどジレット製品は使われるようになりました。
他にも、1988年にジレットが出した三枚刃のカミソリの研究費は800億と言われています。世界中の人種の肌データや肌に剃ってカミソリの刃がどのように動くかなど、様々なデータを徹底的に集め、時間とお金をかけて開発されたものなんです。
カミソリを扱っている人の中でもそういった歴史を知らないという方もたくさんいて、すごくもったいないなって思うんです。だから、商品の良し悪しを評価していくという訳ではないのですが、『カミソリという文化』をたくさんの人に伝えていきたいと思っています。
それから、理容室の良さというのもカミソリの良さと共に伝えていきたいなと思うんですよね!
床屋さんはカミソリのスペシャリストなんです。他人に対して唯一刃物を使えるのは、理容師と外科医くらいだと言われています。
これってすごいことだなって思いませんか?
だからこそ、カミソリ屋としてカミソリと床屋さんの良さ、床屋さんの顔剃りいいなーって思ってもらえるような最高のカミソリをこれからも作って販売して行きたいと思います。
そんな思いもあって、世界中の理髪店・理髪師を取材し、本を出版しました。
カミソリや理髪店の歴史はもちろん、国の情勢や文化、風習といった色んな影響を理髪店も受けているんです。各国の個性ある理髪店をみなさんに知ってもらって、 1人でも多くの方に興味を持ってもらえると嬉しいですね!!
ショップ情報
ストア名:KAMISORICLUB
(URL: https://kamisori-club.stores.jp/ )
公式SNS:Instagram / Twitter / Facebook
編集後期
モダンな内装のショールームには、カミソリ倶楽部さんで取り扱っている商品はもちろん、実際にヒゲのお手入れをしてくれるスペースもありました。シックな雰囲気と、スーツをビシっと決めた品のある竹内さんの姿は海外にいるようでした。
常連のお客様がいらっしゃる中でインタビューさせていただいたのですが、カミソリ倶楽部さんの人気は竹内さんの人柄や熱い想いによるものだと思います。カミソリへの熱い想いを胸にお話をしてくださる姿もとても印象的で、これからの活躍がとても楽しみなストアさんです!
インタビューでお話いただいた世界中の理髪店を取材した本をいただいたのですが、布張りの表紙がとても高級感があり、まるで1つの写真集のようでした!様々な国の理髪店の様子が掲載されているので、これから自分が旅行にいった先でもついチェックしてしまいそう笑!
貴重なお時間をありがとうございました!