この記事では誰もが楽しくポップアップストアを開催できるように、
ポップアップ運営の壁であるVMDについて
噛み砕いて説明していきます。
昨今の新型コロナウイルスの影響で、店舗運営は難しい場合もあると思いますが、STORESが運営してきたWHITE GALLERYで得たノウハウを共有したいと思い、記事を書きました。
また店舗を運営できるタイミングで参考にしていただければ幸いです。
※本記事でご紹介する売場画像は、過去にWHITE GALLERYにて弊社スタッフ、またはブランドが行ったディスプレイになります。
前回の記事ではVMDにおける2つのポイントをご紹介しました。
今回はそのうちのひとつ「VMD」について、
購買心理とあわせて具体的にご紹介します!
前回のVMDのおさらい
前回の記事、
「VMD・VP・PP・IP」という言葉を簡単にご紹介しました。少しおさらいしましょう。
VMDを簡単に捉えると、
「お客様にとって、見やすく、買いやすい売場をつくること」
VMDを表現する3つの要素があります。
VP (Visual Presentation)
… 店先でのブランドイメージ訴求(ショーウィンドー)
PP (Point of Presentation)
… 何がオススメの商品なのかを一目でわかりやすくする仕掛け(マネキン)
IP (Item Presentation)
… ご希望の色・サイズを見つけやすくするためのレイアウト(陳列)
お客様にとって、見やすく、買いやすい売場をつくるためには、
VMDの効果的な表現が大切ということでした。
知っておきたい「消費者の購買心理」
実はお客様の購買心理と「VP・PP・IP」には関係性があり、それを知っておくことが効果的なVMDにつながります。
AIDMAの法則
お客様がご購入にいたるまでの心理プロセスに「AIDMA(アイドマ)の法則」があります。
AIDMAとは以下の頭文字を取ったものです。
では店頭での流れをイメージしてみましょう。
その商品を手にとり、持っているアイテムと相性がよいと欲しくなります。
店員の接客やマネキンの着こなしが記憶に残り、他のお店よりも満足度が高いと購買(行動)にいたります。
すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、太字で示した各心理段階は「VP・PP・IP」のどれかがきっかけとなっているのです。
注目したのは看板"VP"があったから
興味をもったのはマネキン"PP"があったから
これが購買心理とVMDの関係性です。
やるからにはお客様にささる効果的なVMDにしたいですよね!
その近道は「VP・PP・IP」の色んな表現方法を知って、自分のブランドに合った表現を選択することです。
ではそれぞれの表現方法をご紹介したいと思います。
VP
VP = Visual Presentation(ヴィジュアルプレゼンテーション)
外を通っているかたの入店のきっかけです。
ネットショップでいうストアロゴや背景のようなポジションで、
「自分とテイストが合いそうだな、気になる」と瞬時に思わせることが大切です。
いかにして注目度を高め、店頭から店内にお客さまを誘導できるか。
そのためのツールとオススメ訴求方法は以下の通りです。
ショーウィンドー
路面店を借りられる場合は、入り口にショーウィンドーがついていることが多いと思います。
ガラス張りのスペースにマネキンがある場合は、トレンド性のあるアイテムや人気アイテムを使用しましょう。
マネキンが2体ある場合には、テイストの異なる着せ付けをすると客層が広がります。
色のバランスがチグハグにならないようにだけ注意しましょう。
タペストリー
天井からテグス等で吊るすタイプの看板になります。
空中に浮いているように見えるためとても目立ちます。
これはショッピングセンターのテナントでよく使われている手法で、スペースを奪わないため客入りが多いテナントにオススメです。
両面プリントを施したスチレンボードを、天井からテグスで吊るすとよいでしょう。
イーゼル
飲食店の店頭メニュー表でみかけることが多い足つきの看板です。
POPUP店舗ではA1〜A3サイズで、イーゼルスタンド×ポスターフレームの組み合わせがおすすめです。ぜひ検索してみてください。
ポスター
店頭で使用する場合はA1〜A3の目立つサイズが理想的です。
ポスターに表記したい内容は、
[ ブランド名 ]+[ キービジュアル or ブランドロゴ ]+[ POPUP期間 ]
色はブランドのイメージカラーやシーズンカラー、ネットショップで使用している色を使いましょう。
(※ポスターは店内の使用だとPPに分類されます)
PP
PP = Point of Presentation (ポイントオブプレゼンテーション)
各コーナーのオススメ商品を一目でわかりやすくするディスプレイです。
ネットショップでいうバナーのようなポジションで、注目してほしい商品のアピールに最適です。
商品の場所がわかりやすくなるため、回遊性を高めて滞在時間を長くする効果があります。以下の要素を大切にしましょう。
ゾーニング
PPそのものではなく関連ですがとても大切です。ゾーニングは「売場のどこにどんなカテゴリーを置くか」のことで、これが決まっていないとPPが機能しません。コンビニのように関連性のあるカテゴリーを近くで展開すると、お客様は欲しい物をいち早く探せますし、混雑していてもお客様の流れが入り乱れることはありません。「赤→オレンジ→黄色」のようにカテゴリーもグラデーションで考えてゾーニングしましょう。
マネキン
マネキン一つをとっても、色や素材、体型、ポーズ等、様々な違いがあるためテイストに合う選択が大切になります。 選べる場合にはテイストが近いブランドを参考にしましょう。
マネキンの着用商品に興味をもったお客様がすぐにその商品を見つけられるように、マネキンと商品を展開している什器はくっつけておくことが大切です。
入口から見える場所にも配置して入店率を高めましょう。
フェイスアウト
商品の正面を見せるハンガーの陳列でデザインがよく見えるメリットがあります。
ハンガーの陳列は、量を展開するためにほとんどが袖部分をみせるスリーブアウトです。
部分的にフェイスアウトを使うことでそのデザインのみを強調することができます。
アイテム単品だけでなく、何かを羽織らせたりコーディネートで展開するとよりお客様に訴求することができます。
(※ハンガーの陳列についてはIPの項でもご紹介します。)
IP
IP = Item Presentation (アイテムプレゼンテーション)
商品が陳列されている場所のことで売場の大半を占めています。
ネットショップでは、商品がマス目状に並んでいて見やすいように、
お客様が店内を回遊したときに、ご希望の商品が見つけやすいレイアウトにすることが大切です。その役割がIPなのです。
レイアウトの方法とポイントを紹介します。
ハンギング
ハンガーを使っての陳列をハンギングと呼びます。たたみの手間がなくメンテナンスが簡単なためPOPUPではとくにオススメです。
ハンギングにはフェイスアウトとスリーブアウトの2種類があり、フェイスアウトはPP、スリーブアウトはIPに属します。※PPのフェイスアウト項参照
商品をハンガーにかけるときは、服の中心とハンガーの中心が合うように丁寧にかけましょう。
たたみ
ハンギングに対してたたんで展開することをたたみと呼びます。
サイズは上が一番小さくなるように重ね、色は原則入り口から明るい→暗いの順番で並べます。規則性を持たせると見やすくなるので意識しましょう。
POP
POP = Point of Purchase(ポイントオブパーチェス)
ポップやピーオーピーとよばれるものでお客様に情報を提供し購買につなげるための広告です。
販売員の代わりにお客様に有益な情報を伝えられるため有効活用しましょう。
「ブランド説明」や「new arraival」のほか、制作秘話やよくある質問をPOPにすると効果的です。
まとめ
今回はお客様心理とVMDの結びつきについて触れ、より具体的なVP・PP・IPを紹介しました。ご自分の店舗を出店する際の参考になれば幸いです。
次回の記事では、素敵な空間を作ることにフォーカスした内容をお届けします!
STORES なら誰でも無料で
本格的なネットショップが作れます。
専門知識不要で豊富なテンプレートと
カスタマイズ機能で自分だけの表現が
驚くほどかんたんに!
\毎月10,000店舗開設/
ネットショップを無料作成