お知らせ 資料ダウンロード

薬局の開業に必要な資金や手続きは?経営を成功に導くポイントも解説

薬局 開業

 

薬剤師として活躍している人の中には、将来自分の薬局を開業したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

 

本記事では、薬局の開業に必要な資金や、開業までの流れを解説します。提供するサービスによっては資格が必要になるため、事前の知識習得が大切です。必要な準備をしっかりと確認しておきましょう。

薬局の開業で知っておきたい基礎知識

薬局 開業

 

薬局を開業したいなら、押さえておきたい基礎知識からチェックしましょう。薬剤師として働くには薬剤師免許が必要ですが、店のオープンに許可や資格は必要なのでしょうか?

薬局開設許可と保険薬局の指定が必要

薬局の開業を決めたら、該当する地域の保健所に対して『薬局開設許可申請書』を提出する必要があります。

許可申請には開設する薬局の概要だけでなく、平面図をはじめとした添付書類も提出しなければなりません。オープンの時期から逆算して、内装工事の業者とも相談しておきましょう。

また、医師が発行した処方箋をもとに薬剤を調剤して提供する『調剤薬局』を開くなら、厚生労働大臣から保険薬局の指定を受けることが必須です。

都道府県を管轄する地方厚生局に問い合わせ、開店エリアの規定やルールを確認しましょう。ただし、調剤せず市販の医薬品を販売するドラッグストアであれば、保険薬局の指定を受ける必要はありません。

参考:

保険医療機関・保険薬局の指定申請/関東信越厚生局
厚生労働省|厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会第19回資料

薬剤師の資格は必要?

薬局を開設するにあたっては、自らが薬剤師資格を取らなくても問題はありません。処方箋を扱う保険薬局でも、店舗のオーナーや経営者となるだけなら薬剤師の資格は不要です。

とはいえ、すでに薬剤師の資格を持っている人が、経験と資格を生かして薬局を開設するケースは多くあります。

調剤薬局の運営において、実際に調剤に関わるスタッフは必ず薬剤師の資格を取得していなければいけません。店舗のオーナーが薬剤師でない場合は、資格を持ったスタッフを雇用して調剤をしてもらう必要があります。

開業できる薬局のタイプ

薬局にはドラッグストアと呼ばれる店舗販売型の薬局と、薬剤師が処方箋をもとに薬剤を調剤する薬局があります。

さらにドラッグストアの中には、市販薬に加えて日用品や食料なども扱っている大規模な店舗も少なくありません。ドラッグストアに調剤薬局が併設されているタイプの店舗も増えてきています。

薬局の開業を決めたら、具体的にどういった形態の店舗にするのか決めておきましょう。薬局のタイプによって、開業に必要な資金や設備が変わってきます。

薬局開業に必要な資金の内訳

薬局の開業のために、必要となる資金についても知っておきましょう。薬局のタイプや店舗の規模・取り扱う薬剤や商品の種類などによって、準備したい金額は変わってきます。

しかし、開業資金の内訳とおおよその相場を押さえておけば、計画を立てやすくなるはずです。

店舗取得や内装・外装にかかる費用

薬局を開設するためには、店舗の取得費用や内装・外装にかかる費用が必要です。物件を購入する場合はもちろん、テナントを借りる場合は賃貸費用に加えて保証金も用意しなければいけません。

店舗の規模が大きければ、それだけ多額の資金が必要になります。小さな店舗であっても、お客様が並ぶ場所や調剤のためのスペースが求められるでしょう。

薬局の開業では、物件の取得費や内装工事費・設備にかかる費用などを合わせると、500万~2,000万円程度の資金が必要と考えられます。

取り扱う医薬品の購入費

薬局の開業資金を考えるときは、店舗で取り扱う医薬品の購入費用も忘れずに試算しましょう。お客様のニーズや店の規模によっても変わってきますが、開業の際に十分な医薬品を仕入れるには200万~400万円程度の費用が発生するでしょう。

薬剤師として働いていた人の中には、前の職場のつてを利用して医薬品を安く仕入れている人もいます。

薬局に限らず新規開業では、十分な利益を確保するまでには相応の時間がかかるのが通常です。可能な限り初期費用は抑えられるように工夫しましょう。薬剤を安く仕入れられるルートの確保が大切です。

スタッフの人件費

ごく小規模なドラッグストアを開業し、オーナーが1人で運営するならスタッフは不要かもしれません。しかし、店の規模が大きく複数のお客様に同時に対応する・自身が薬剤師資格を持っていないという場合は、別にスタッフが必要です。

スタッフを雇用するには、求人費や人件費が発生します。開業する店舗の規模に応じて、事前に雇うスタッフの人数や人件費を試算しておきましょう。

オーナー自身が薬剤師の場合、開業段階ではオーナー自身が1人で営業し、売り上げの増加に伴って徐々に人員を増やすのも一つの手です。

薬局開業までの流れと手続き

薬局を開業するには、どのような手順で準備を進めればよいのでしょうか?申請や手続きも含めて大まかな流れを押さえておけば、スムーズにオープンまで進められるはずです。

開業する店舗を決める

薬局を開業するには、ごく小規模な店でない限りテナントを借りる必要があります。オーナー自身が物件を探すよりは、地元の情報に強い不動産会社に依頼した方が効率的に物件を見つけられるでしょう。

店舗のコンセプトや立地・用意できる資金との兼ね合いを考えながら、時間をかけてじっくりと店舗選びをする必要があります。複数の不動産会社に依頼して、物件を紹介してもらうのがおすすめです。

各種申請や手続きを行う

店舗とするテナント物件を決めたら、開業に必要な申請や手続きを進めましょう。薬局開設許可申請や保険薬局の指定を受けるための申請を行います。

また、個人事業として薬局を営業する場合は、その地域を管轄する税務署へ開業届の提出が義務付けられています。提出しなくても罰則はありませんが、ある程度以上の規模でなければ出した方が有利です。

開業届を出して青色申告を申請すると、条件を満たした場合の特別控除や赤字の繰越といった優遇措置が適用されます。

開業届の提出期限は開業から1カ月です。国税庁のホームページからも届出書類を入手できるので、忘れないように準備しておきましょう。

参考:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

薬剤を調達して開業準備をする

各種手続きを行って開業許可を得たら、薬剤を仕入れて本格的に開業準備を進めます。

薬剤の仕入費用は取り扱う薬剤や商品のバリエーションによって、金額が大きく変わってくる点に注意が必要です。開業前に店舗のコンセプトを考慮して、仕入先を決めておきましょう。

薬剤師として病院や他の薬局・ドラッグストアなどで働いている人は、独立前に職場のつてを使いながら、薬剤を安く仕入れられる所を探しておくのがおすすめです。

ドラッグストアで多種多様な商品を扱うとなると、仕入費用を予測するのは困難です。開業当初は一部の商品に特化して仕入れておき、売上の向上に伴って商品のバリエーションを増やしていくとよいでしょう。

他の薬局と違った商品構成にすれば、ライバルと差別化する要素ができ、お客様を呼び込みやすくなります。

薬局の経営を成功させるポイント

薬局に限らず、店舗型のビジネスは軌道に乗せるまでに時間を要します。十分な利益を出せるまでに数年を要することも珍しくないため、最低でも半年はほとんど収入がなくても店舗を運営できるだけの運転資金を用意しておきましょう。

それに加えて、以下のポイントを意識しながら開業に向けて準備を進める必要があります。

入念に調査した上で立地を決める

店舗の立地を決める際には、人通りの多さや通行人の属性、他の店舗の出店状況や売り上げの様子など、入念に調査した上で薬局にふさわしい場所を検討しましょう。

例えば調剤薬局の場合は、医師から処方箋を受けたお客様がやって来る可能性が高いでしょう。病院の近くに出店するのが定石です。

一方、市販の薬や食料品・生活用品などを扱うドラッグストアであれば、多くの人通りがある駅前や商業施設の中にお店を構えた方が利益を見込めます。

もちろん、立地さえ良ければ経営が成功するわけではありません。しかし、ターゲットのニーズを満たせない立地だと、どれほど良い商品を扱っていても成功は難しくなってしまいます。

不動産業者とも相談しながら、開業したい薬局の形態やターゲットにマッチした立地を慎重に選ぶことが重要です。

コストを抑えるために工夫する

薬局 開業

 

開業段階から、できるだけコストを抑えるために、さまざまな工夫を凝らす必要があります。コストカットできる部分は、徹底的に切り詰めましょう。

無料で利用できるものは積極的に利用して、できるだけ毎月の支払いを抑えられるような努力が経営の成功につながります。初期は赤字になる可能性を考え、最低限の設備で開業できる工夫が大切です。

設備や店舗スタッフについては、経営が安定してから徐々に増やしていけば問題ありません。レジや商品管理システムにも、費用を抑えつつ手間をかけずに管理できるものを導入しましょう。

例えば『STORES 決済(ストアーズ決済)』なら、初期費用や固定費なし・決済手数料のみで導入が可能です。クレジットカードや電子マネー・QRコードといった支払い方法に対応しており、ベンダーからの丁寧な導入サポートが設けられています。

近年は現金だけでなく、キャッシュレス決済を選択する人が増えています。使用頻度はターゲットの属性によりますが、固定費がかからないなら対応して損はありません。お客様の利便性が高まってリピートにもつながるでしょう。

STORES 決済(旧:Coiney) |お店のキャッシュレスをかんたんに

知識を身に付けて薬局の開業に備えよう

薬局の開業には薬局開設許可の申請や、調剤をする場合には保険薬局の指定が欠かせません。オーナー自身が薬剤師でないなら、調剤を行うスタッフとして薬剤師を雇用する必要があります。

開業にあたっては、物件や設備・薬品の仕入にかかる費用が必要です。店舗とする物件は不動産会社と相談しながら、入念に調査した上で立地を決めましょう。

長く薬局を経営していくためにも、コストカットできる部分は徹底した削減を行う意識が大事です。安く導入できるシステムの利用をはじめ、できるだけ低コストで手間のかからない工夫を取り入れましょう。

 

関連記事

STORES で、ネットショップの開設から、お店の
キャッシュレス化、予約システムの導入まで誰でも
かんたんにはじめられます。