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【セミナーレポート】広告に頼らない店舗集客 実践セミナー


2021年8月に行われたセミナー「
広告に頼らない店舗集客 実践セミナー」にて、業界No.1 パーソナルトレーナースクール「2ndPASS(セカンドパス)」取締役の篠原大吉氏に、パーソナルジムが目指すべき集客のあり方を伺いました。

【登壇者様ご紹介】2ndPASS・篠原さまについて

パーソナルトレーナースクール「2ndPASS」を運営しているのは、株式会社ジェイエルネス。2ndPASSは国内で15校舎を展開しており、卒業生は1,300名程度です。(2022年12月現在、15校舎・1,500名)

 

また、卒業したトレーナーのご紹介や経営支援も行っており、提携企業が530事業者以上あります。(2022年12月現在、1,000事業者)

 

登壇していただいた篠原さまは、明治大学を卒業後に新卒でビール会社に入社。ご縁があり2ndPASSに創業当初から参画し、セールス責任者として店舗拡大に従事されました。
現在は、ジム経営支援の責任者として、ジム集客・マーケティング・セールス全般の構築を支援しています。

店舗集客の理想は、オーガニック集客の比率を高めること

ジムには「パーソナルジム」「24時間ジム」「スクール型のジム」など、さまざまなタイプがあります。どのタイプでも、「店舗にお客さまが来てトレーニングする」という意味では似たところが多いです。

 

店舗ビジネスに集客はもちろん必須ですが、その方法としてオーガニック集客を重視する必要があります。

オーガニック集客とは

 

図の右側に該当するのが、オーガニック集客(継続的な広告費がかからない集客方法)です。店舗に人を呼ぶ施策という意味では図の右側も左側も同じですが、集客コストが発生する仕組みが異なります。

 

一般的な広告(Google広告 / Facebook広告など)は従量課金型の集客と呼ばれ(図の左側)、新規顧客を獲得するにはお金をかけ続けなければいけません。

 

このような集客手法は決して悪いものではなく、お金をかけて素早く事業を大きくしたい際にはとても効果的な手法です。一方で、事業の規模が大きくなっても一定の割合でコストが発生するので、従量課金型の手法を多用していると、利益率を圧迫してしまいます。

 

ただ、これらの広告をゼロにする必要はありません。例えばリスティング広告(Googleの検索結果上位に表示される広告)を考えてみてください。

Google検索で「地名 × ジム」で検索した際に自社が表示されるよう、多くの競合が広告出稿をしています。自社が広告を出していないと、お客さまの目に入らないという事態が起こります。

上位に表示がされていないと信頼に関わってくるので、広告を打たないのは現実的ではありません。

 

なので従量課金型の広告は、利益率を圧迫しない程度に行うことが重要です。

 

対してオーガニック集客の手法(紹介 / オウンドメディア / SNS / SEO など)は、二つのポイントがあります。

 

一つは、ストック型であることです。

コンテンツの投稿を繰り返すことでサイトの質が上がるので、次第にコストパフォーマンスがよくなります。

どこかで損益分岐点(利益がマイナスからゼロになる売上額)を超えると、コストは変わらない・もしくは下がるのに、パフォーマンス(獲得数)だけが伸びるという現象が起きます。

 

もう一つのポイントは、他社と比較検討されにくいという点です。

例えば、SNSで先にフォローしてもらえれば、他を検討することなく気に入ってくれる可能性があります。非常に有効な手段といえるでしょう。

店舗ビジネスはオーガニック集客との相性がよい

店舗ビジネスは、三つの理由からオーガニック集客ととても相性がいいと言われています。

①エリアのキーワード検索

店舗ビジネスは、エリアが限定されるビジネスです。

通う店舗を探す際に、お客さまは「地名 × ジム」などのキーワードで検索して店舗を調べます。なので、エリアの検索キーワードで上位になることは必須です。

 

ぜひ、SEO / MEO対策をして上位掲載を狙いましょう。

②「人」や「空間」そのものが価値

お客さまに「ここに通いたい」と思ってもらうためには、店舗の見た目やスタッフさんとの相性が非常に重要です。

 

それらは視覚的に発信すると伝わりやすいので、Instagramを活用することは非常に有効といえるでしょう。

③接触機会が多いとファン化しやすい

店舗ビジネスは、お客さまと直接コミュニケーションを取ることが多いので、ファン化してもらいやすいです。一度ファン化(=継続顧客化)してもらえれば新規集客のコストが不要になるので、利益率が上がります。

 

このように店舗ビジネスの集客における重要なポイントは、オーガニック集客で補完できる部分が非常に多いです。

そういった意味で、まずはオーガニック集客に取り組むことをおすすめします。

店舗の認知から成約へ

ここまでは、お客さまに「どう探してもらうか」をテーマとしていましたが、認知してもらった後、「どう成約に繋げるか」も非常に重要です。

成約までの道筋を考える

お問合せ数を「集客」と言っている店舗が多いのではないでしょうか。確かに、お問い合わせの数は多ければ多いほどいいです。

多くのジムをご支援している中で感じる問題点は、「お問合せ数」の次の指標が「成約数」になっているケースがとても多いことです。

この間の数字をとっていないと、例えば売上が悪いという課題があったとき、原因が「問い合わせの数が少ない」か「成約のクロージングが悪い」しか考えられないという事態になります。

それを避けるためにも、「問い合わせ」から「成約」の間の数を取ることが重要です。

 

着電率が悪いのであれば電話のトークを改善しなければいけないですし、来店率が悪いのであればお客さまにとって予約や日時調整がめんどくさいのかもしれません。成約率が悪いのなら、店舗での体験が悪いということになります。

 

問い合わせと成約の間の数字を細かくモニタリングしないと、上手くいっている理由も上手くいかない理由も解明ができません。

 

一店舗の場合はオーナーさんの人柄が大きな影響となっている可能性がありますが、多店舗展開の場合は属人化しない改善策を見つけることが重要です。

店舗間で基準を合わせ、数値を比較できるようにしましょう。

 

売上を改善するためには、成約してからも「リピート率」「アップセル(追加プランの登録)率」などの数値を取る必要があります。問い合わせをいただいて、成約して、リピートしてもらう流れが理想だと思うので、業務フローを整理しておくことが重要です。

数値の取得

数値を取得するには、STORES 予約 のような予約システムや会員管理システムなどで業務フローを一元管理することが重要です。

多くの指標をモニタリングすることになるので、なるべく管理しやすい方法を探しましょう。

どこかが1%上がれば、売上や利益率もその分上がる

上記に記載されている数値を全て取得する必要はありませんが、本来取れる数値はこれくらいたくさんあります。

 

この一つ一つが%で繋がっているため、どれか一つが下がるとすべての数字が下がります。一連の業務フローを整理し、最適化することが重要です。

 

そのためにも、図の主要KPIである「着電率」「来店率」「成約率」「継続率」は、最低限取れるようにするといいでしょう。

成約しなかったお客さまは"宝"

例えば成約率が70%だとしたら、残りの30%は成約しなかったということになります。この「残りの30%のお客さま」は、店舗ビジネスにとって宝です。

 

タイミングが合わなかっただけで、今後ジムに通う可能性は0ではありません。そういった方に、また思い出してもらうことが重要です。

リードの育成 / リサイクル

そのために、成約しなかったお客さまのリストを優先度高~低のセグメントで分けておきましょう。

 

一回来店したが制約しなかった方は、他社と比較している途中の可能性が高いです。

そのような方は、例えば入会金無料キャンペーンを実施する際に優先的に案内をすれば、自社に興味を持ってくれるかもしれません。


このようにセグメントを分けておけば、適切なプロモーションを届けることができます。そのために会員さまが今どの状態にいるのか、一人一人可視化できる状態にしていくのが望ましいでしょう。

多店舗展開するために業務のオペレーションを統一化する

レッスンを行う以上、スタッフさんによって人気にバラツキがあるのはいいと思います。そこまで属人化してはいけないとは言えません。

 

ただし、セールスやプロモーションについては統一化すべきです。

例えば、店舗Aは予約の1日前にリマインドメールを送っているが、店舗Bは1日前と3日前にも送っている状態の場合、管理や改善が難しくなってしまいます。

 

グループ全体の知見を店舗に還元するために、オペレーションやモニタリングは統一しましょう。

まとめ

  • 店舗集客はオーガニックの比率を高めることが、利益率を高めるためのポイント
  • オーガニック集客のメリットを最大限活かし、利益率をキープした上で集客数最大化を目指しましょう。
  • 数値をもとにお客さまの状態を可視化し、最終的な成約率を高める
  • ジムの多店舗展開では、適切な数値を取得して改善施策に活用することが重要

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