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リラクゼーションサロンの開業には何が必要?資格から流れまで解説

リラクゼーションサロン 開業

 

近年、さまざまなサービスを提供するリラクゼーションサロンが注目されており、開業を目指す人も増えているようです。

 

本記事では、リラクゼーションサロンを開くための資格や資金、開業までの流れを解説します。必要な手続きと準備を整えて、開業に臨みましょう。

リラクゼーションサロンの知識を深めよう

リラクゼーションサロン 開業

 

リラクゼーションサロンを開業したいなら、まずは基本的な知識を備えておきましょう。日本のリラクゼーションサロンの市場規模と、具体的なサービス内容を解説します。

リラクゼーションサロンの市場規模

矢野経済研究所の調査によると、2018年における日本国内のリラクゼーション市場の規模は、1,196億円となっています。

2014年ごろから市場が徐々に拡大し続けてきました。人々のリラクゼーションに対するニーズは、今後も拡大し続けると考えられます。

特に近年は、低価格で利用できるリラクゼーションサロンが増え始めており、サービスのバリエーションも広がっているようです。

これからリラクゼーションサロンを開業するなら、全国的に低価格のサービスを提供する大手サロンと、どうやって差別化を図るかが重要となるでしょう。

参考:リラクゼーション(ボディケア・リフレクソロジー)市場に関する調査を実施(2019年)|矢野経済研究所

主なサービス内容

リラクゼーションサロンが提供しているサービスは、サロンによってさまざまです。マッサージやアロマテラピー・リフレクソロジーや足ツボなどサービス内容は多岐にわたり、セラピストでも人によって得意分野が変わってきます。

また、治療を目的としたマッサージや指圧といった『医業類似行為』には、国家資格が必要です。開業するリラクゼーションサロンでどういったサービスを提供するのかを決めた上で、資格の取得も含めて準備を万全にしておきましょう。

リラクゼーションサロンの形態

一口にリラクゼーションサロンといっても、複数の形態があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、開業にあたっては形態ごとの特徴を知っておきましょう。

かけられる初期費用や提供したいサービス内容によって、選びたい形態は変わってきます。

①テナント開業

テナントを借りてリラクゼーションサロンとして開業するのは、最も一般的な方法です。商店街や駅前といった人通りの多い場所に出店できれば、開業当初からある程度の集客が見込めます。また、宣伝もしやすいでしょう。

ただし、テナントを借りるには相応の初期費用が必要です。敷金や礼金などの支払いも考えなければなりません。

立地や店舗の規模にもよりますが、テナントを借りるだけで100万円以上の資金が必要になるケースは珍しくないのです。

②自宅サロン

自宅の一部をサロンとして改装し、開業するのも一つの方法です。そこまで内装にこだわらなければ、室内の一部を改装するだけで済む場合が多いでしょう。開業時にかさみがちな初期費用を、大きく抑えられます。

ただし、自宅の立地によっては集客しづらいのが難点です。また、サロンに生活感が出てしまい、テナントサロンと比べてイメージが悪くなる可能性も考えられます。家族と一緒に住んでいる場合は、スペースの確保に苦労するかもしれません。

マンションの部屋で開業したいなら、オーナーや管理会社に営業許可を取りましょう。営利目的での利用が認められていない物件もあるため、新たに借りて開業する場合も確認は必須です。

③レンタルサロン・出張サロン

レンタルサロンでの開業は、日時を指定してサロンスペースを借りる方法です。必要なときだけ場所を借りられるので、テナントサロンに比べて大幅に費用を抑えられます。レンタルサロンの多くは立地のよい場所にあるため、集客もしやすいでしょう。

ただし、レンタルサロンは一つの場所でずっと営業するわけではありません。通りかかった人が新規のお客さんとして訪れる可能性は少ないでしょう。

WebサイトやSNSといった手段を活用して、確実に来てくれる人を集めなければなりません。

出張サロンは、レンタルサロンよりもさらに初期費用を抑えられる形態です。店舗を持たずに、セラピスト自らが出張して施術をします。店舗を持つ必要がないため、物件を取得したり管理したりするコストがかかりません。

とはいえ、お客さんの自宅まで出向いて施術するには、移動の費用はかかります。公共の交通機関が整っていないエリアにも対応するなら、車の購入費や維持費が必要です。

④フランチャイズへの加盟

全国的にリラクゼーションサロンを営業しているフランチャイズ本部と契約して、サロンを開業する方法もあります。

設備や営業ノウハウの提供など、さまざまなサポートを受けながら開業できるのがメリットです。本部のネームバリューや看板を利用できるので、個人で一から開業するより集客しやすいでしょう。

ただし、本部の方針に従って経営する必要があります。売上の中から、毎月ロイヤリティも支払わなければいけません。

営業時間から宣伝方法・スタッフ教育まで自分で方針を決めたい、加盟することで払う費用が割に合わないと思うなら、完全な独立開業を選ぶ方がよいでしょう。

 

フランチャイズについては、『フランチャイズで儲かる業種とは?基本の仕組みと向いている人の特徴』も参考にしてみてください。

開業に必要な資格は?

リラクゼーションサロンの開業にあたって、特別な資格は必要ありません。ただし、提供するサービスによっては国家資格を取得しなければならない場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

国家資格は必ずしも必要ではない

セラピストとしてリラクゼーションサロンで施術をするために、必要な国家資格は特にありません。しかし、マッサージや指圧には『あん摩マッサージ指圧師』、鍼灸には『鍼灸師』と、治療を目的とする施術にはそれぞれ必要な資格があります。

リラクゼーションサロンで無資格でもできる施術(一般的にはマッサージと呼ばれる)は、基本的にお客さんに癒しを提供するためのものだけです。資格を持たないセラピストが行う施術は本来、『マッサージ』と呼んではいけないことになっています。

マッサージとは体の不調を治す治療行為を指しており、国家資格がなければ提供できないためです。もし自分が開業するサロンで治療行為となる施術も提供したいなら、国家資格の準備も始めましょう。

民間資格を取得する人は多い

国家資格がいる施術を提供しないサロンでも、お客さんからの信頼を得るには民間資格を取った方が効果的です。

例えば、アロマテラピーやリンパマッサージに関する資格・リフレクソロジーの資格などを自主的に取得し、サービスに活用している人は少なくありません。

資格を持っていると施術単価を高く設定できる傾向にあります。十分な売上を確保するためにも、資格を取って手に職を付けておく方がよいかもしれません。開業後にスキルアップを目指して、民間資格を取る人もいます。

リラクゼーションサロン開業にかかる費用

リラクゼーションサロン 開業

 

リラクゼーションサロンを開業するには、どの程度の費用がかかるのでしょうか?形態やサロンの規模・施術メニューによっても変わりますが、内訳とおおよその目安を知っておけば、予算を立てるのに役立つはずです。

①物件の用意にかかる費用

サロン物件の取得にかかる費用は、最も大きな負担となるはずです。特に、テナントを借りて営業する場合、契約時の保証金だけで100万円を超えるケースもよくあります。

家賃10万円の物件を借りるとき、保証金に敷金・礼金をプラスすると、物件によっては初期費用の合計が150万~200万円にもなる場合が少なくありません。

テナントを借りるほど余裕がないという場合は、自宅サロンやレンタルサロンを検討するとよいでしょう。近年では『SOHOタイプ』といって、自宅兼事務所として使える賃貸物件も増えています。

自宅の一部を改修して開業する場合、備品や設備の調達方法を工夫すれば開業費用を20万円以下に抑えられる可能性もあるでしょう。

②設備を購入する費用

リラクゼーションサロンでは、施術用のベッドや待合室の椅子やテーブル・器具を収納しておく棚など、設備にかかる費用も考えなければいけません。

提供するサービスによって、設備の導入費用は大きく変わってきます。顧客管理のためのパソコンや周辺機器も必要になるでしょう。

消耗品や備品も合わせて、30万~50万円はかかるケースが多いようです。ただし、ベッドや椅子などは中古で安く購入することもできます。開業資金が少ないなら、費用を抑えて手に入れる方法を考えましょう。

③広告宣伝費用

開業時には広告の出稿費やチラシ・販促品の作成など、サロンのPRにかかる費用も発生します。例えば、地元のフリーペーパーにサロンの情報を掲載する場合、掲載枠の大きさによって5万~50万円の広告掲載料がかかります。

ただ、単純にお金をかければ集客数が増えるわけではありません。ターゲットにしたい人たちが使う媒体やよくアクセスする情報をもとに、しっかりサロンの魅力を伝えられる方法を考えましょう。

SNSを使って宣伝したり無料の口コミサイトを利用したりすれば、お金をかけずに効果的な宣伝ができる場合もあります。まずはターゲットを分析し、できるだけ少ないコストで効果の高い集客方法を選ぶのがポイントです。

開業までの流れと手続き

リラクゼーションサロンを開業するまでの流れと、必要な手続きも確認しておきましょう。しっかりと店舗のコンセプトを考えて、計画的に開業準備を進めることが大事です。

自分の「強み」を生かせるコンセプト設計

まずは自分がセラピストとして、『どのような強みを生かせるか』を考えましょう。広く流行している施術が、自身に合っているとは限りません。むやみに流行を取り入れても逆にライバルが増え、他店と顧客の奪い合いになってしまう可能性もあります。

顧客が自分のサロンに通うことによって、具体的にどのようなメリットを得られるのか、他のサロンでは得られない価値は何かを考えてみましょう。自分の強みを軸にコンセプトを考えれば、現実的な施策に落とし込めます。

例えば気遣いが人より優れていると思うなら、細やかな言葉がけや寒い日のホットドリンクサービスなど、施術以外の工夫で差別化を図るのも一つの手です。

たとえ競合店と同じようなメニューだったとしても、他にはない『おもてなし』や『快適な空間』を提供することで、差別化につながるでしょう。

開業資金の調達

サロンのコンセプトと提供するサービスを決めたら、必要な開業資金を準備しましょう。店舗の形態やサロンの規模・出店する地域によって、開業資金は大きく変わってきます。

開業にかかる費用を全て自己資金で賄えれば問題ありませんが、不足している場合は、『日本政策金融公庫』からの融資を検討しましょう。融資対象となる条件に当てはまっていて、事業計画が審査に通れば融資を受けられます。

日本政策金融公庫は、民間金融機関からの融資に比べて低金利です。新たに事業を始める人が使える『新規創業融資制度』の要件を見て、自分が対象になるのかを確認しておきましょう。

新創業融資制度|日本政策金融公庫

開業届の提出

リラクゼーションサロンに限らず、個人事業を始める場合には、その地域を管轄する税務署に開業届を提出しておく必要があります。法人を設立する場合とは異なり、手続きに特に費用はかかりません。

開業してから1カ月以内には、所定の用紙に必要事項を記入して提出しましょう。開業届は各税務署に常備されているほか、国税庁のホームページからダウンロードも可能です。

また、確定申告の際に『青色申告』を選びたい人は、開業届とともに『青色申告承認申請書』も提出しておきましょう。青色申告をすれば、税制上の優遇措置を受けられます。

参考:

[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁
[手続名]所得税の青色申告承認申請手続|国税庁

しっかりと開業計画を立てよう

リラクゼーションサロンは、サービス内容や店舗形態・ターゲットとする層によって、さまざまなコンセプトが考えられます。予算や自分の強み・特性、取得している資格などにマッチしたコンセプトにすることが大事です。

コンセプトをもとに資格・資金などの準備に取りかかるのもよいでしょう。どちらにしても、ターゲットや競合店の分析をして、差別化できるポイントを探さなければなりません。

開業時に使える自己資金が少ないなら、コストを抑える工夫をした上で融資制度を活用する道があります。融資の審査に受かるためにもしっかりと事業計画を立て、リラクゼーションサロンの開業に臨みましょう。

 

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