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ネットショップを運営したら確定申告は必要?!

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『確定申告』という言葉、聞いたことありますか?

  • 聞いたことあるけど、どんなものかよくわからないなぁ…
  • 確定申告ってしないとダメなの?
  • そもそも自分は確定申告が必要なのか分からないな…
  • どうやって手続きするの?

など、確定申告と聞くと多くの人は「難しそう」という印象を持つと思います。

 

でも、確定申告をすることで税金を払いすぎていた場合は還付を受けることができたり、確定申告をしないと、収めていた税金が不足してた場合は未納としてペナルティがつけられてしまうことがあります。

 

STORESをはじめとしたサービスが増えたことにより、ネットショップが個人でも簡単に運営できるようになった今、会社員やフリーターの人、学生や主婦の方など、副業として運営している人もたくさんいると思います。

 

そこで今回は、確定申告をするにあたっての大前提、

  • 確定申告とは?
  • 確定申告をしたら/しなかったら どうなるの?
  • 確定申告する必要がある人の条件とは?
    - 会社員やフリーターの場合
    - フリーランスの場合
    - 専業主婦や学生の場合

について説明していきます。この記事を読んで、ネットショップを運営しているあなたが確定申告をする必要があるのか、1つずつ確認していきましょう!

※2019年12月時点の情報になります。2020年度から所得によりボーダーラインが変更になるので注意しましょう。2019年1月〜12月までの収支についてはこちらの記事の内容を参考にして頂けます。

 

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確定申告について

確定申告って何?

確定申告とは、その年の1/1から12/31までの1年間で得たすべての収入(所得)に対して、正しい税金額を計算し、すでに払っている分や足りない分を精算する作業のことをいいます。

 

会社員やアルバイトでお給料をもらっている人は、毎月もらっているお給料から『所得税』が引かれていますよね?

毎月引かれているこの金額、実はおおよその金額なんです。

 

1年間実際にたってみないとその年にもらったお給料の総額が分からないので、おおよその金額が毎月引かれています。そのため、会社員やアルバイトでお給料をもらっている人は、「年末調整」として会社やアルバイト先で所得税の精算を行うことができます。

 

これに対して、副業や自分でネットショップを運営して得た収入(所得)は、自分自身で精算しなくてはいけません。この作業のことを確定申告と言います。

 

つまり、年末調整と確定申告とは、ほぼ同じ作業の事を指しています。

確定申告をしたらどうなるの?

確定申告をすると、自分が納めなくてはいけない税金額(所得税)がわかるようになります。この金額をきちんと把握することで、自分が納めている所得税が少なかったのか、または多かったのかを確認することができます。

 

少なかった場合は追加で支払いをする(納税する)必要がありますし、所得税を多く納めてしまっていた場合は返金(還付)を受けることが出来ます。 

 

確定申告をしないとどうなるの?

確定申告をしなかった場合、自分が納めた税金が多かったのか、それとも少なかったのかがわかりませんよね?

 

納めていた税金が多かった場合は還付金として返金を受けることで損を防ぐことができますし、少なかった場合は追加納税を行う必要があります。追加納税を行わなかった場合は「延滞税」や「無申告加算税」などのペナルティが発生してしまう可能性もあります。

 

ペナルティが発生してしまうと、本来納める額以上の金額を支払うことになってしまうので、必ず確定申告を行うようにしましょう。

 

また、意図的に確定申告をしなかった場合は、脱税として処罰を受ける場合もあるので、注意しましょう。

 

確定申告をする必要がある人はどんな人?

確定申告が必要か否かがわかるチャート表

確定申告は不要?必要?

 

開業届を出している人

ネットショップの運営にあたり、開業届けを出した人は、法人・個人に関わらず必ず確定申告をしなければいけません。

 

開業届を出していない人

まず、確定申告の説明をするためには、「給与所得」「雑所得」について知っておく必要があります。

  • 給与所得
    パート・アルバイトなどのお給料としてもらった所得のことをさします。
    給与所得には、給与所得控除という控除(割引)が認めらるので、実際の収入よりも低い金額から所得税の計算をすることが出来ます。

    【収入金額 − 給与所得控除65万円〜 = 給与所得】
    ※給与所得控除の額は給与額によって異なります。詳しくは国税庁の給与所得控除ページで確認しましょう。
    ここでは、給与所得(会社やアルバイト先の給料)については勤め先で年末調整をしていることが前提となっていま

  • 雑所得
    ネットショップ運営などで得た収入から経費を引いた金額のことをさします。
    ネットショップなどの売上には多くの場合経費が掛かっています。原価や送料はもちろんのこと、STORESの有料会員費用や、インターネット回線費用なども内容によっては経費にする事が可能です。

 

では、このキーワードを元に各パターンについて解説していきましょう。

 

会社員やフリーターの場合

会社員として働きながらネットショップを運営している人やアルバイトなどで他に給与所得のあるフリーターの人は、会社からもらうお給料以外でも収入が発生していることになります。


会社からのお給料以外の収入で得た利益を「雑所得」と言うのですが、会社員やフリーターの場合は雑所得の金額に応じて、確定申告が必要かどうかが変わります。

※給料は給料所得に分類されます。

給与所得(会社やアルバイト先の給料)については勤め先で年末調整をしていることが前提となっています。

 

では、雑所得の金額のボーダーラインはというと…

売上から経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上

となります。
※売上から経費を引いた金額のことを【所得金額】といいます。

 

この20万円のボーダーを超えた方は確定申告が必要となります。

 

フリーランス・ネットショップ専業の人の場合 

企業や団体、組織に入らず自分自身で仕事をしているフリーランスの人やネットショップの運営だけで収入を得ている人は、収入金額に応じて確定申告の手続きが必要となります。

なお、フリーランスの人は、ネットショップの売上以外でも収入が発生している場合は、収入の合計金額で計算する必要があるので注意しましょう。

 

では、収入金額のボーダーラインはというと…

売上から経費を引いた金額(所得金額)が38万円以上

となります。

※売上から経費を引いた金額のことを【所得金額】といいます。

 

 売上から経費を引いた金額(所得金額)が38万円未満の場合でも本来ならば確定申告をする必要があります。しかし、非課税の対象となるので処罰を受けるということはありません。そのため、確定申告をしなくても大丈夫なのです。

 

<例>

  • ネットショップの売上 30万円
  • 商品の原価や送料などの経費 10万円
  • ワークショップの売上 20万円
  • ワークショップにかかる経費 2万円 

だったとしましょう。

  • ネットショップの所得:30万円10万円=20万円
  • ネットショップ以外の所得:20万2万=18万円

となり、所得金額は38万円となります。

所得金額が38万円以上となるので、確定申告をする必要があります。


また、フリーランスの人の注意点としては、経費の領収書は必ず保管しておくようにしましょう。領収書がないと経費として認められず、所得が38万円以下だった場合に金額を証明することができません。

いつどんな事があっても対応出来るようきちんと保管しておくことをおすすめします。

 

主婦の場合

主婦の方の中には、専業主婦をしながらネットショップを運営している人もいれば、パートやアルバイトをしながらネットショップを運営している人もいますよね?

 

ネットショップの売上に加え、パート・アルバイトでの収入によって、確定申告が必要になるかどうかが変わってくるのですが、主婦の方の場合は「家族の扶養範囲内で活動したい」と思っている人もいると思います。

 

そこで、確定申告のボーダーラインだけではなく、扶養の範囲内に収められるかどうかについても合わせて確認していきます。

 

 1)専業主婦の場合

専業主婦の人の収入は、ネットショップの売上だけになります。つまり、売上から必要な経費を引いた金額(雑所得)によって、確定申告が必要かどうかが分かれます。

 

そのボーダーラインはというと…

売上金額から必要経費を引いた額(雑所得)が38万円以上

となります。

 

また、家族の扶養の範囲に入るためには、雑所得が38万円未満であるという条件があります。

 

専業主婦の人の収入はネットショップからの雑所得だけなので、専業主婦をしていて雑所得が38万円を超えてしまう場合(確定申告が必要な場合)は、家族の扶養から外れてしまうことになります。つまり、自分で税金を納める必要があります。

※扶養の範囲内でネットショップを運営したい専業主婦の方は、雑所得が38万円未満になるように調整する必要がありますが、確定申告をする必要はないということになります。

 

 2)パート・アルバイトをしている場合

 パート・アルバイト先からのお給料以外の収入で得た利益を「雑所得」と言うのですが、パートやアルバイトをしている主婦の方は、雑所得の金額によって確定申告が必要かどうかが変わります。 

 

※給料は給料所得に分類されます。

給与所得(パート・アルバイト先の給料)については勤め先で年末調整をしていることが前提となっています。

 

では、確定申告が必要になる雑所得のボーダーラインはというと…
売上から経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上
となります。

 

この考え方は会社員の場合と同じですが、「家族の扶養の範囲内で働きたい」と考えているパート・アルバイトをしている主婦の方はさらに注意が必要です。

 

扶養が適用されるのは所得の合計(給与所得と雑所得の合計額)が38万円未満の時に限られているので、ネットショップの雑所得が20万円を超えている場合は、パートやアルバイトによる給与所得を18万円未満(給与所得控除額65万円を踏まえると、年収83万円未満にする必要があります)に、給与所得と雑所得の合計額が38万円未満になるように調整する必要があります。

 

<例1>

年間の給料収入40万円、STORESでの所得が20万円だった場合

①給与所得:40万円ー65万円=0円 (マイナスは全て0円とみなします)

②雑所得:20万円

合計:①+②=20万円

・所得の合計(給与所得+雑所得)=20万円なので扶養の範囲内
・確定申告が必要

 

<例2> 

給料収入100万円、STORES.jpでの所得が5万円だった場合

①給与所得:100万円ー65万円=35万円 

②雑所得:5万円

合計:①+②=40万円

・所得の合計(給与所得+雑所得)=40万円なので扶養からはずれる

・確定申告は不要

 

まとめ

確定申告が必要になる場合をまとめると、このようになります。

 

  • 会社員・フリーター:売上から経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上
  • フリーランス:全ての収入から経費を引いた金額(所得金額)が38万円以上
  • 専業主婦:売上金額から必要経費を引いた額(雑所得)が38万円以上
    ※扶養からはずれることになります
  • 主婦(パート・アルバイトあり):売上から経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上
    ※扶養からはずれるかどうかはパート・アルバイトの給与所得によって変わります

自分は確定申告をする必要があるかどうか迷っている人は、この条件をしっかりと把握し、税金の未払いなどがないように注意しましょう。

 

また、今回紹介した内容は一例です。少しでも疑問・不安に感じた時や詳しく知りたい時は、必ず近くの国税局へ相談するようにしてください。

 

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