スマートフォンから写真を加工・共有し、写真を通じて他の人とコミュニケーションを取るためのアプリ、Instagram(インスタグラム)。
Instagramのユーザー数は、月間アクティブアカウント数は10億人以上、1日のアクティブユーザー数は5億人以上 とInstagram社より公式に発表されています。
日本国内でも、月間アクティブアカウント数が2,900万人となり、Facebookの利用者数をついに抜いたと言われています。SNS全体で見ると、LINE・Twitterに次いで3番目に利用者数が多いSNSとなっています。
- フォロワーが多く、拡散力が強いインスタグラマーといわれる一般の方が現れるようになったこと
- 2018年6月に、ネットショップで販売している商品をInstagramの投稿にタグ付けできる『ShopNow』機能の提供も始まったこと
- 2019年3月には米国でInstagram内で決済ができるようになったこと
など、ビジネスのために活用できる集客ツールとしての側面もどんどん強くなってきました。
そこで今回は、ネットショップの集客ツールとしてInstagramをうまく活用するためのコツを10個まとめて紹介していきます。
- 1. ハッシュタグをつける
- 2. 惹きつける写真を投稿する
- 3. ストーリーズやライブを活用したキャンペーンを開催する
- 4. IGTVを使ってみる
- 5. ShopNowの機能を活用する
- 6. コンセプトを表現する
- 7. プロフィールを充実させる
- 8. 情報価値のあるテキストを用意する
- 9. 定期的に投稿をする
- 10. Instagramに広告を出す
- まとめ
1. ハッシュタグをつける
Instagramを利用する中で一番重要なのが、ハッシュタグの機能。
ハッシュタグ「#」をつけることで、同じタグがつけられた写真を一覧で閲覧することが出来ます。また、タグ毎に「人気投稿」と「最新投稿」に分けて見ることが出来ます。
タグはInstagram内での検索に活用されるため、FacebookやTwitterにある拡散機能がないInstagramでは、他のInstagramユーザーから検索され、自分のアカウントを知ってもらうためにとても重要な役割を果たしています。
Instagramには拡散機能がないため、新しいフォロワーを増やすためには、タグ検索で見つけてもらうしか方法はありません。
具体的には、具体的には、
- タグの上限『30個』まで最大限につけ、検索にかかりやすくする
- 『検索されやすいハッシュタグ』をつける
- 2語を組み合わせる※例 「#銀座ランチ」「#春ネイル」など
- 効果・悩み・対策から広がるタグをつける ※このタグを検索する人はどんな人なのか? どんな悩みを解決したくて検索するのか?を考えたタグをつける
- コミュニティタグ(#おしゃれさんと繋がりたい etc)をつける
といった方法があり、これらをバランスよく組み合わせるようにしましょう。
2. 惹きつける写真を投稿する
前述の『1. ハッシュタグをつける』で検索される工夫をしたら、次は惹きつける写真を投稿することが重要になります。
では、惹きつける写真とはどんな写真を指しているのかというと、
であることがポイントとなります。
1. 構図が工夫された写真
第6回TACOSのレポートでも書いている通り、『ストーリー』を意識した写真をとることが大切です。
具体的にどんな写真を撮影すれば良いのかと言うと、
- 「商品だけ」よりも「季節感(クリスマス、お花見、お正月、バレンタイン等)」を意識した写真
- 商品情報だけでなく、その商品が手に入った時の様子を表現した写真
=5W2Hを写真に取り入れ、体験をイメージしやすい構成にした写真
を撮影するようにしましょう。
2. 色味が揃った写真
『世界観』という言葉で表現されることも多いのですが、同じ色味で統一した写真にすることで、自分のブランドカラーや自分のアカウントに統一された雰囲気(世界)を作り上げることができます。
おすすめできる画像加工のアプリとして、お洒落なInstagram写真の撮影から加工まで丸分かり!〜ワークショップレポート〜 で紹介したように、
- VSCO
- Lightroom
のおすすめツールを使って自分のブランドにあった色味に調整していくのがおすすめです。
3. ストーリーズやライブを活用したキャンペーンを開催する
ストーリーズやライブ配信は、24時間経過したら自動的に投稿が見られなくなります。この限定機能を利用して、
- ストーリーズのスクリーンショット定時でノベルティプレゼント
- ネットショップの割引クーポンを配布
といった期間限定のキャンペーンを開催することができます。
24時間限定という限られた時間があることで、「この商品欲しい」とお客様の購買意欲が高めることができるので、キャンペーン開催の時などはぜひ1度利用してみると良いでしょう。
4. IGTVを使ってみる
一言で表現すると、YouTubeのInstagramバージョンと言える機能で、Instagramのアカウントで自分専用のチャンネルを作成し、最長1時間の動画投稿ができます。
また、YouTubeなどの大規模動画投稿サイトとの差別化として、スマートフォンで利用されることを最重要視し、縦型の動画の投稿・視聴ができるという特徴があります。
さらに、YouTubeではアカウント作成後に0からフォロワーを増やしていく必要がありますが、IGTVではInstagramアカウントのフォロワーをそのまま連携することができるので、チャンネルを作成した時点ですでにフォロワーがついているという点でも強みです。
5. ShopNowの機能を活用する
Instagram社もショッピング機能には力を入れていると言われてきています。
実際にInstagram上から商品購入ページに移動し、お買い物ができる機能としてShopNowが導入されていますし、2019年3月にはInstagram上で決済までできる機能も追加されました。
さらに、検索画面では『ショッピング』のタブが2番目に表示されるようになっています。
ここをクリックするとShopNowの機能が使われている投稿が表示されるようになっているので、ShopNowを導入しておくことで多くのユーザーに閲覧されることが期待できます。そのためぜひShopNowの機能は導入しておきましょう。
このほか、より簡単にショッピング機能をつけるなら、STORESのInstagram販売連携の機能を活用することもおすすめです。
ShopNowへの具体的な登録方法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
インスタグラムのShopNowの導入方法・使い方を学ぶ
6. コンセプトを表現する
ネットショップを開設したときと同様に、インスタグラムでもコンセプトを設定して表現することが大切です。
インスタグラムでは写真からネットショップの個性やブランドイメージを伝えていく必要があるため、「インスタグラムを通じて自身のネットショップをどのように見せたいか」に重点を置きましょう。
たとえば、可愛いファンシーグッズやステーショナリー(文房具)を扱うネットショップなら、女性に好感を持たれやすいパステルカラーの写真を多く投稿するなどの工夫が有効です。
コンセプトに一致する被写体がうまく見つからないときは、インスタグラムや画像加工サイトでフィルター機能を使い、画像の雰囲気や色味を調整することもおすすめです。
インスタグラム内の写真で、統一感やコンセプトを表現できると、ネットショップの差別化やブランドイメージの浸透につながります。
7. プロフィールを充実させる
多くのユーザーはインスタグラムアカウントのプロフィール欄をチェックしています。インスグラムは商品やキャンペーンを告知するだけでなく、ネットショップや運営者のプロフィール発信にも活用できる点が魅力です。
ネットショッピングは顔の見えない取引なので、インスタグラムを通じて運営者やお店の情報を発信できると、お客さまの安心につながるはずです。
特に、安全性や衛生面が気にされやすい商品を扱うネットショップは、プロフィールを充実させることで高い集客効果を期待できます。
安全性や衛生面が気にされやすい商品の例 |
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具体的には、ショップのログや運営者の顔写真、肩書きや実績などを記入します。これまでの受賞歴や販売個数、お客さまのレビューを紹介するのも良いでしょう。
プロフィールに載せる情報選びに迷った際は、
- 信頼性や権威性につながるか
- 親しみやすさがアップするか
- ブランドコンセプトに合っているか
といったポイントをチェックすることがおすすめです。
プロフィール欄に記載しきれない情報は、運営者の写真や仕入れ風景に、文字入れをして投稿するのも良いでしょう。プロフィールを充実させたあとは、ネットショップのURLを記載して、ショップへの誘導も忘れずに!
8. 情報価値のあるテキストを用意する
Instagramは写真に特化したSNSツールとして浸透してきたこともあり、投稿する際のテキスト(本文)に関してはそこまで重要視していない人も多いと思いますが、Instagramでも情報価値のあるテキストを用意することで、投稿としての価値を高めることができます。
特に、Instagramで検索結果の「おすすめ」に表示される投稿は、
- いいねの数
- 投稿が保存された数
も影響すると言われています。
では、どんな投稿が「いいね」されたり「保存」されたりするのでしょうか?
「いいね」や「保存」がされやすい投稿
- コーディネートやアレンジ例など、これから参考になる・マネしたいと思われる投稿
- お店や商品の情報・レシピやアレンジ手順など、情報の力を持っているもの
= Googleなどで改めて検索しなくてもInstagramの投稿の中に全ての情報が入っていること
つまり、1つの投稿の中で全ての情報が入手できるもの=情報価値の高い投稿であるということがわかります。
投稿する際には、
- どこで購入できるのか?
- サイズ展開やカラー展開は?
- コーディネートの仕方や工夫は?
など、お客様となる方が後々調べたくなるような内容を本文内に取り込むと良いでしょう。
9. 定期的に投稿をする
Instagramに限らず、SNSで集客をする上で欠かせないポイントは、必ず定期的に投稿するということ。
一番ベストなのは1日最低1投稿ですが、「毎日投稿する内容を考えるのは大変…」と感じる方は2日に1回のペースで最初はスタートしてみましょう。
例えば、アパレル商材を取り扱う人ならば、
- 商品のブツ撮り写真で1投稿
- 商品を使ったコーデォネートで1投稿
でも良いですし、食品の場合は
- 食材のブツ撮りで1投稿
- 調理またはアレンジした内容で1投稿
といった投稿も可能です。
写真自体はタイムリーな写真である必要はないので、あらかじめ週末やお休みの時、商品撮影の時などに撮りためておくと定期的に更新しやすくなります。
10. Instagramに広告を出す
こちらはビジネスアカウントにした場合に利用出来る機能のため、全ての人に適用する訳ではありません。
しかし、ビジネスアカウントにした際の利点は、広告として不特定多数の人のタイムライン上に投稿を表示させることができます。
クリック数やタイムラインに表示された回数により費用が発生してしまいますが、その分の集客効果も大きくなります。
Instagramのアカウントを「ビジネスプロフィール」に設定する方法や、設定することのメリット・デメリットについては『Instagramのビジネスプロフィールとは?メリットデメリットや設定方法』という記事でさらに詳しく解説しています。
Instagram広告やフォロワー・投稿の分析に興味のある方はぜひこちらもチェックしてみてください。
※女性に人気のランジェリーショップ、peachJohnが出したInstagram上の広告。『詳しくはこちら』というクリックボタンが出る他、『広告』という文字で通常の投稿と異なる色を出している。
まとめ
2010年にスタートしてから、利用者が急増し、様々な機能が追加されたInstagram。
今回の記事では、具体的な活用方法として
- ハッシュタグをつける
- 惹きつける写真を投稿する
- ストーリーズやライブ配信を利用したキャンペーンを開催する
- IGTVを使ってみる
- ShopNowの機能を活用する
- コンセプトを表現する
- プロフィールを充実させる
- 情報価値のあるテキストを用意する
- 定期的に投稿する
- Instagramに広告を出す
の10個を紹介しました。
Instagramは無料でアカウント作成・利用ができるSNSなので、Web広告などを行う前に活用できる集客ツールとして気軽に始めてみることをおすすめします。
なお、STORESではShopNowの機能が2018年9月より利用できるようになりました。
STORESでショップをお持ちであれば専用のアドオンを有効化するだけで利用することが可能です。
※Instagramによる審査があります
STORES MAGAZINEでは通常の設定方法に加え、STORESユーザーの方向けの設定ガイドも公開していますので、興味のある方はこちらも合わせてご覧ください!
なお、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。