ネットショップを開業し、個人事業主として本格的に仕事をしようとしている方で子どもが保育園に入園できるかどうか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、個人事業主でも子どもを保育園に預けることができるのか解説したいと思います。
- 個人事業主として開業届を出せば保育園は利用可能?
- 保育園利用は可能だが必ず入れるわけではない
- 保育園利用に必要な書類
- 認可外保育園なら就労義務はない
- ネットショップ開業!個人事業主として開業届を出せば保育園に預けられる?まとめ
個人事業主として開業届を出せば保育園は利用可能?
個人事業主とは?
個人事業主とは、法人を設立せずに個人で事業を行っている人のことを指します。税務署に「開業届」を提出して事業の開始を申請すれば、個人事業主として独立したことになります。
フリーランスも個人事業主と同様、企業や団体などと雇用関係がなく、独立して仕事を請け負う人のことをいいますが、フリーランスと個人事業主の違いは「開業届けを出したかどうか」という点。開業届を出さずに個人で仕事をする場合はフリーランス、開業届を出して仕事する場合は個人事業主と言います。
なお、収入が少なくても個人事業主として開業届を出すべきかどうか悩む場合もあるかもしれませんが、開業届の提出に、事業から生じる収入の有無、所得額は条件になっていませんので、個人事業主として事業を開始する意思がある場合はすみやかに提出しましょう。
なお、個人事業主のネットショップ開業については、個人でネットショップを開業するには?必要な許可、届出、おすすめネットショップ作成サービス、運営ポイントをご紹介の記事に詳しくまとめていますのでこちらもチェックしてください。
開業届とは?
開業届とは、個人事業を開業したことを税務署に申告するための書類で、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。
個人事業の「開業届」は 2 種類あります。税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」と、都道府県税務署に提出する「個人事業税の事業開始等申告書」です。
一般的には、税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」のことを開業届と言います。なお「個人事業税の事業開始等申告書」は、提出しなくても罰則はありません。このため税務署に開業届は提出しても、「事業開始等申告書」は提出しない人も少なくありません。
[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
保育園利用は可能だが必ず入れるわけではない
個人事業主だから保育園は無理かなと思っている方もいらっしゃるかと思いますが、結論、個人事業主でも保育園利用は可能です!
しかし、自宅で仕事をしていたり一般的な会社員に比べ、就業日数や勤務時間が明確でないことで、保育園の入園が不利になるのか不安になる場合があるかもしれません。
実際、個人事業主の場合、保育園の入園は自治体によって対応が異なります。ゆえに、自治体によっては不利にならない場合もありますし、基本指数や調整指数で一般的な会社員に比べ低くなる場合もあります。
私が住んでいる区では、基本指数に影響がある場合がありました。個人事業主だからというよりは、就労日数と就労時間による差です。
例えば、月20日以上日中8時間以上の就労を常態の場合は30点、月16日以上20日未満日中6時間以上8時間未満の就労を常態の場合は26点といったように日数と時間によって細かく点数がつけられています。したがって、個人事業主やフリーランスでも月20日以上日中8時間以上の就労を常態しておりそれが証明できれば不利にはならないというわけです。
保育園利用に必要な書類
ここからは保育園利用に必要な書類についてご紹介します。こちらも自治体によって変わってきますので詳細は自治体のHP等をご確認ください。
保育園利用に必要な書類は一般的に下記の3点です。
・勤務に関する書類
・収入に関する書類
・開業していることを証明する書類
勤務に関する書類
会社勤めをしている場合は、就労証明書(在職証明書、就労証明書、就業証明書、雇用証明書、勤務証明書などと呼ばれることもあります)を会社で作成してもらうのですが、個人事業主やフリーランスの場合「就労状況申告書」を自分で作成します。
自治体によっては就労証明書と就労状況申告書を兼ねていたりする場合もあります。
収入に関する書類
直近の確定申告書控え、源泉徴収票の写し、青色決算書・白色収支内訳書の控え、帳簿の写しなどです。
開業したばかりで収入が安定していない場合は、クライアントとの発注書や請求書などが必要になってくる場合もありますので仕事に関する書類やメールはきちんとまとめておくと安心です。
開業していることを証明する書類
開業届のコピーが必要です。個人事業主の場合は開業届を基本的には出しているためそのコピーを提出すれば問題ありません。
ネットショップの開業・運営を仕事にする場合、ネットショップのサイトをプリントアウトして提出することはできますが、例えば、ライターやデザイナーのようにポートフォリオやクライアントとのやり取りなどを提出することができず成果物が見えにくい可能性があります。
したがって、ネットショップの開業・運営の場合は開業届を出して開業していることを証明する書類を手に入れておくことをおすすめします。
その他必要に応じて用意しておくと良いもの
住居と別に仕事場を構えている場合には賃貸契約書のコピーや業務委託先で仕事をする場合には業務委託契約書のコピーも一緒に提出すると良いでしょう。「居宅外労働」とみなされ点数が上がる可能性があります。
認可外保育園なら就労義務はない
個人事業主としてネットショップを開業して、「就労状況申告書」などの準備が大変という場合や必ず保育園に預けたいという場合は、認可外保育園を視野に入れても良いでしょう。認可外保育園とは認可保育園とは違い就労義務はありません。したがって、会社員であろうが個人事業主であろうと関係ありませんし、仕事をしていなくても誰でも入園することが可能です。
しかし、認可外保育園も定員数があり空きがなければ入園できませんので、空き状況については、直接保育園に問い合わせてみてください。
ネットショップ開業!個人事業主として開業届を出せば保育園に預けられる?まとめ
今回は、個人事業主として開業届を出せば保育園は利用可能かどうか解説しました。
個人事業主でも保育園利用は可能です!しかし、自治体によって扱いは様々ですし、保育園の空き状況によっては会社員の方同様、入園できるかどうかはそのほかの調整指数によっても変わってくるかと思います。
保育園に預けたいと考える方は、就労状況を証明するためにも、開業届を出したり、細かく帳簿をつけたりするなど準備をしてくださいね。
また、ネットショップの開業については、『2021年最新版】ネットショップ開業・開設手順はこれを見れば完璧!初心者〜上級者向けにご紹介』でも詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。